安斎利洋の日記
2005年10月22日
00:42
世界の全イメージ
昨夜は、ICCのパーティの終盤にぎりぎり突入。
とびきり優れた、しかもちょっと狂った同時代人達と、メシを食い酒を飲む至福の時間を過ごした。
なにしろいちばんのお目当ては、
幸村真佐男
さんだ。この半年の
連続カンブリアン
で、僕は幸村さんの網膜に神経接続している錯覚に陥るほど、たくさんのイメージのリンクをつけ合ってきた。
深夜まで、最後は中村理恵子さんを含めた3人で飲んだ。幸村さんはかつて、すべての漢字を用いた五言絶句のすべての組み合わせをコンピュータで生成し、製本し作品とした。幸村さんのの志向しているのは、世界のすべてを含む集合と、同じ濃度の集合だ。オペラシティから十二社まで歩きながら、機関銃のようなニコンの連射の音とともに、幸村さんが世界のあらゆる見えるものの地図を、世界のあらゆる詩の網羅された本の写像とする作業の一端を、垣間見た。
カンブリアンもまた、種が植えられると心の世界のあらゆるイメージのリンクを網羅しようと作動しはじめる。幸村さんのめざしているものと、カンブリアンという機械の習性はよく似ている。幸村さんがカンブリアン・セッションの宗匠をすると、どんなことになるのだろう。
幸村さんの優れているところはもうひとつあって、魅力的な人を磁石が釘をひきつけるように呼び寄せてくれること。おかげで、やはりカンブリアンで視覚を接続しているstellaさん、その友人のastomorinさんと会えたのは、大収穫。
昨日はもうひとり、イメージ生成の秘密を洞窟に求めている港千尋さんと会えたのも、収穫だった。
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コメント
2005年10月22日
01:08
Linco
幸村さんから初めてコメントをいただいたのが、ぼくの以下の日記でした。
有限な音楽
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1
こんな初コメントで申し訳ございません。
2005年10月22日
02:18
安斎利洋
Lincoさん、CDの音楽が有限だという話、面白いです。
Lincoさんも書いていますが、楽譜もまた音楽の離散化です。音楽が楽譜で記述されたときに「世界の全音楽を収めたバベルのジュークボックス」という仮想的な集合が、ぼんやり姿を現したのではないでしょうか。
僕らはきっと、世界のすべての作品体験を含む仮想作品と、同じ濃度の作品を作りたいと思っているはずです。幸村さんは、コンピュータによる順列組み合わせやニコンの連写をバベルへの鍵にしました。さて僕は、これからどういう鍵を作ろう。Lincoさんは?
2005年10月22日
02:35
H.耕馬
時間の離散化+空間の切り取り=movie
(24枚) (アングル)
2005年10月22日
10:30
Linco
現在は凡庸なパラメーターという鍵で進めています。
例えば、ソフトウェアシンセのパラメーターを全て中間値にする、構成をABABなどの基本から外れない様にする、そこから現れてくるものたちのバランスを磨いていく。
うまくいけば2005年の偏りが表現できるかな〜、と。
2005年10月24日
00:17
安斎利洋
Lincoさんの音楽を探しに行って、道に迷いましたが、
http://
color-
music.
com/di
scogra
phy_1.
html
ここで聴けるmp3は、Lincoさんのですか?
2005年10月24日
00:47
Linco
ありがとうございます!
そこの音源は全てぼく絡みのものです。
2005年10月28日
03:27
Fibonacci
当然、映画も有限ですね。全映画カタログとか、バベルの映画館での上映会はタルコフスキーより、よく眠れそう。
2005年10月28日
14:26
安斎利洋
(ほかの者たちは映画館と呼んでいるが)
で書きはじめる「バベルの映画館」という物語を、まず読んでみたい。
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