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水の作るアフォーダンス全体に公開
2008年09月03日23:57
写真

武蔵野台地の縁は、リアス式海岸のような侵食地形が面白い。

港区や目黒区の坂もいいけれど、北側の縁にあたる板橋区の坂は、人手が行き届いていない面白さがある。最近貫通した環状8号線の通る若木の谷は、数年前まで秘境だった。

練馬の自宅から、この坂のどれかを自転車で滑走し、あごを出して別の坂を登りかえす、というほとんどマゾみたいな散歩をしながら、面白いことに気づいた。

水の削った谷に沿った道を登るのは、そうでない道を登るのに比べて、はるかに楽なのだ。高低差が同じだから、使うエネルギーも同じはずなのに。

水の作った地形に適応し進化してきた体にとって、人間が計画して削った道より、沢を登るほうが、体の自然に馴染むのだろう。

それなのに、なんで人間は直線や直角や四角形の環境がこんなに好きなのか?

(画像は、Alpsmapの画像と国土地理院の標高データから作成)

コメント

安斎利洋2008年09月04日 00:59
精細な地図、アップしました。
http://cambrian.jp/anzai/tokyotextures/synth-itabashi1-r.jpg
Mike2008年09月04日 07:04
なるほどね。
川は流れる。人間も流れる。
あるいは、
魚は遡上する。人間も遡上する。
がいいわけですね。
MATANGO2008年09月04日 08:45
>そうでない道
というのは、勾配がおなじな坂が繰り返してる...というようなのでしょうか。
そういえば、練馬<>目黒、山手通り脈横断苦行の自転通勤をしていたとき、
ジェットコースターのように気分よくいけるところと、
もうええ加減にしないさいよ!というところがありました....。
なさ 飛鳥井2008年09月04日 08:54
道路の評価尺度が車重視、コスト重視で、自転車や人間のことを考えてませんからねぇ。
CO2排出量重視とか、水のように侵食で形状が変われば違うと思います。

あと思うのは、沢とか自然の形状って、谷というか凹形状になってますね。
これが前方へのアフォーダンスを心理的に強めていることはないでしょうか?
安斎利洋2008年09月04日 11:00
>魚は遡上する。人間も遡上する。

魚の記憶か!
急な坂を登るときは、鮭をイメージするといいかもしれませんね。
登りきったら、メスを探す?
安斎利洋2008年09月04日 11:59
>>そうでない道
>というのは、勾配がおなじな坂が繰り返してる...というようなのでしょうか。

勾配の分布は、沢もそうでない道も、さほど変わらないような気がします。どちらも、なだらかなところと急なところがあります。ただ、沢はなだらかから徐々に急になる、という傾向がある。断面を検討してみようかな。

>練馬<>目黒、山手通り脈横断苦行の自転通勤をしていたとき、

病ですね。自己ドーピングですね。
安斎利洋2008年09月04日 12:24
>道路の評価尺度が車重視

道は、車、自転車、徒歩、それぞれによって全然表情が違ってみえますね。
板橋は車の入れない道が多いから、面白いのかもしれない。突然、行き止まりになる道がたくさんあります。
多摩ニュータウンには、車道と別に人と自転車の道路網がありますが、あれはいいですね。

>あと思うのは、沢とか自然の形状って、谷というか凹形状になってますね。
>これが前方へのアフォーダンスを心理的に強めていることはないでしょうか?

これは面白い説ですね。まさにアフォーダンスの問題だ、と。
あきらかに、沢には心理的な安定感があります。
ペコルン2008年09月04日 22:08
これが安斎さんの「自虐の詩」の俯瞰図ですか・・・

>北側の縁にあたる板橋区の坂は

その北側の縁っぺたの断崖の上に住んでいた私は、精細地図のおかげで
30分以上も、センチメンタルに濡れてしまいましたよ。ありがとう。
毎日、中学校から急な坂を登り我が家に帰った思い出が、サケの遡上に重なったわ。
谷に高層物が建って地上の風景、高低感は変わっても、
地図をみつめていると、地形は当時のままで、そのくせ息づいてるようで・・・


安斎利洋2008年09月04日 22:58
>「自虐の詩」

はいはい、第四学区の、しかも辺境の、自虐ネタでした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E5%AD%A6%E5%8C%BA

ペコルンさんちのあたりは、首都高の出口やサンシティが出来る前、僕らが子どもの頃は「おばけ煙突」地域と呼ばれ、そこに足を踏み入れることが勲章でした。あれは旭化成の焼却炉だったんだろうか。

ぷろとんさんや五十雀親爺んちのあたりは、もんぺはいた人が天秤棒かついでました。よく蛙をとりに行きました。

この地区がどれだけ特別かは、
http://mixi.jp/view_album.pl?id=68714&mode=photo
これを見ればわかります。関東平野を一望できる、高台だったんですね。
ぷろとん2008年09月05日 17:45
>もんぺはいた人が天秤棒かついでました。

これほんとですか?
小学校時代、同級生が肥溜めに落ちたことはあるらしいけど。

>よく蛙をとりに行きました。

これはほんとです。
忘れもしない、小3の時、理科の授業で、先生が、
「明日、蛙の勉強するから、とってこれる人は、持ってきなさい」と言ったら、
次の日、教室中 蛙だらけ。たらーっ(汗)
蛙が嫌いな私は、生きた心地がしない一日でした。
あれで、寿命が何年も縮んだと思う。危険・警告

それぐらい、蛙がよくとれた、私の故郷です。
安斎利洋2008年09月05日 23:17
>これほんとですか?
>小学校時代、同級生が肥溜めに落ちたことはあるらしいけど。

ほんとほんと。
古い藁葺きの農家は、四葉や大門のあたりにけっこうあった。
あと、屑鉄屋も多かったですね。
蛙と、屑鉄と、藁葺きと。時代も場所も『三丁目の夕日』とそんなに違いないんだけど、映画とはずいぶん景色が違いますね。

>次の日、教室中 蛙だらけ。たらーっ(汗)
>蛙が嫌いな私は、生きた心地がしない一日でした。

どうしても蛙はとりすぎちゃうんですよ。あとで困るのに。
蛙にしてみれば、教室中人間だらけれ、生きた心地しなかったでしょう。
Mike2008年09月05日 23:48
>もんぺはいた人が天秤棒かついでました。
この間中国行ったら、さすがにもんぺ姿は無かったですが、天秤棒はしっかりありました。
 天秤棒のルーツは、少なくとも中国ですね。
安斎利洋2008年09月06日 01:05
>天秤棒のルーツは、少なくとも中国ですね。

思えば、東京の景色が激変したきっかけは、東京オリンピックでしたね。

10年前の北京は、天安門の近くに胡同(ふーとん)がたくさんあったり、食堂の店先で青豆のもやしを作っていたり、北京空港は昔の羽田みたいだったり、わけもなくなつかしい空気でした。
ペコルン2008年09月23日 21:14
日曜日も今日の祭日も仕事で、頭を楽にしたくてまた精細地図でポケーッてました。
私の地域は、私の通った平野の中学校と、安斎さんの中学校と、どちらを選択してもよかったんです。
平野の小学校や中学校の友人には、高台の子たちはみんなお利口さんで
坊ちゃん嬢ちゃんみたいで、私と知り合って社宅のグランドで遊べて
とっても自慢だった・・・と今でも言われるのに、もし安斎さんの中学校を選んでたら、
「おばけ屋敷!」とか「きもだめし!」とかいわれていじめられたんでしょうね。
あっちゃん2008年09月23日 23:34
お久しぶり。文京9中の私は、家から学校まで土を踏まずに(踏めずに)コンクリートの上を元気に通っておりました。ところで私が今勤めている江東区立某小学校は、万が一水害に見舞われたときは、堤防がしまって町を守るんだけど、その外側に建っているんだぜぃ!信じられる?そのためにかなり高い石垣の上に立っているんだけど、水が出たときは、孤立しちゃうわけ。時々石垣を見ながら、お堀に囲まれたお城のような姿を想像してしまいます。
安斎利洋2008年09月24日 02:44
>高台の子たちはみんなお利口さんで

そんな微妙な、どんぐりの背比べのような格差意識があったのか!
そういえば高台はどんぐりだらけでしたね。
わが中学校から谷を降りると、川岸に家を手で作って住んでいる家族がいました。
川向こうに精神病院があって、上流には旧日本軍の火薬庫跡があった。
日常なのに、前衛演劇のようだ。
安斎利洋2008年09月24日 02:45
>水が出たときは、孤立しちゃうわけ。

そのあたりは、よく言えばベネチアですね。
間違うと、ニューオリンズになりかねない。
給食を備蓄しておかないと、、、

以下は、海面上昇した場合の水没地図、
http://cambrian.jp/anzai/tokyotextures/073.jpg
文京区もけっこう沈みます。
あっちゃん2008年09月26日 00:45
埼玉とか、海のない県が水没して湖になるのよね。どんな景色でしょう?そこまで見られる地図はないのかな?グーグルでやってくれないかな?ホラー編。江東のベニスの学校では、乾パンと水を備蓄していましたが、今年は格上げして、カロリーメイトロングライフをタダでゲットしました。
安斎利洋2008年09月27日 14:54
>今年は格上げして、カロリーメイトロングライフをタダでゲットしました。

へー、それってメーカーとのタイアップですか?
だんだん災害が楽しみになってきたりして。
あっちゃん2008年09月29日 23:58
最近の学校には、企業から色々なお誘いやら、あげますやら、出前授業やりますやら、実に色々なお誘いが届くのです。役に立たないものも多いけど…。カゴメはトマトの苗くれるし、ビオレは洗顔石鹸くれるし…そうそう去年は二期会が出前でオペラ歌いに来てくれた。
安斎利洋2008年09月30日 00:08
出張授業は、僕らもよくやってます。子どもの脳は、パラダイス!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=359547870&owner_id=63253&org_id=358049348
ペコルン2008年12月07日 18:31
>わが中学校から谷を降りると、川岸に家を手で作って住んでいる家族がいました。
川向こうに精神病院があって、上流には旧日本軍の火薬庫跡があった。
日常なのに、前衛演劇のようだ。

「化石」と「万歳!」と「湧き水」の他に、大切なこと言い忘れました。
この川は、ホントに魚が溯上してるそうです。
8年位前の、地元の小学校の調査では。
魚の名前まで聞いたのに、忘れちゃった・・・です。

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