高校の同窓会で、校舎の中の全教室の配置図をみんなで思い出してみた。ノートを出して書き込んでいくのだが、どこまでいっても虫食いが埋まらない。
無数の思い出をつなぎ合わせると、だんだん事実に近付くような気がしていたので、正直びっくり。ひょっとすると、集まった脳が虫食いだったか。
グーグルマップの新機能「ストリート・ビュー」にはまりながら、世界の完全なマッピング(写像)を目指し始めたグーグルの野望が、追い詰めれば追い詰めるほど虫食いにはばまれているように思えてならない。行ける場所より、通れない路地、ずらせない視点が、立ちはだかる。
事実などどこにもなく、あるのはわれわれの欲求だけだ、と言ったのはニーチェだが、これを言い換えれば、世界は原理的に虫食いから逃れられないことになる。世界を写し取る濃度を極限まで高めたいというのは、ここで欲求になりうるのだろうか。すべてを見ようとしたとき、すべては見えるのだろうか。グーグルはどこまで行けるのだろうか。
↓改築された校舎の現在。(埋め込みのほうが、スムースに歩ける!)
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探索ロボットの正体は?