安斎利洋の日記
2006年02月16日
01:52
偶像のリアリティ
タリバンがバーミヤンの石仏を破壊したとき、人類の遺産に何をするのだという怒りがこみ上げてきた。しかし遺産とか美術品という了見は、彼らにとっては恐ろしく間抜けに映るんじゃないだろうか。ムハンマドの風刺漫画にしても、文明のこちらの岸では表現の自由を金科玉条にするけれど、これも同様あちらの文明の岸から見るとのん気な概念だろう。
絵を描くとそこに人の気配が生じる鳥肌のたつような感覚は、本来恐ろしい。無数の<美術>と商業的なiconに囲まれている僕らの飽和した電位からは、その恐ろしさを感じ取ることができない。
だからときどき、太古のアウラで放電したくなる。
一万二千年前のヴィーナス(愛媛県上黒岩出土)
髪の長い女
髪と腰縄の女
コメント
2006年02月16日
02:15
godzi2
さっき「大魔神怒る」を見てました。
大映お得意のスタジオいっぱいに作られた巨大セットの中で、大魔神=武神像が、思い切り爆破されてました。
大魔神は蘇るけど、バーミヤンはなあ。。
縄文のカタチはいいですね。
2006年02月16日
02:17
しゅわっち
気配に最近興味をもってるんです,僕も.
メタ認知は,視覚優位から脱却して初めて意味をもってくる.聴覚で,触覚で,嗅覚で,つまり身体もろとも感じる.気配をメタ認知できれば大したもんです.
木村健一さんと去年の秋やったc-soulというワークショップでは居心地をメタ認知しました.
昨日サウンドクリエータの方のワークショップに参加したんだけど,その方は「音が連れてくること」ってことを論じていて,我々のグループがやったのは,まさに気配を創り出す試みでした.
2006年02月16日
02:17
godzi2
あ!?
もっと前か!
ビーナスと言うから、反射的に「縄文」が浮かんでしまいました。
2006年02月16日
02:27
miyako/玉簾
草笛で流れ入れたる春の水 玉簾
2006年02月16日
02:28
安斎利洋
縄文草創期と本に書いてありますね。
http://
www.am
azon.c
o.jp/e
xec/ob
idos/A
SIN/40
626510
5X/qid
=11400
24408/
sr=1-4
/ref=s
r_1_10
_4/503
-10565
48-391
9154
このヴィーナス、写真からは読み取れないけれど、乳房と陰部の逆三角形が描かれているようです。縄文時代のフィギュアってとこかな。
2006年02月16日
02:34
miyako/玉簾
「招き入れたる」に推敲します。
いきなり俳句ですみません。
太古→楽器→草笛 ということでした。
縄文の土器の事などもいろいろ思いましたが、イラクの博物館がボロボロになった時、遺物なんかより「水の確保」を最優先に思った事などが交差してしまいました。
2006年02月16日
02:37
安斎利洋
>視覚優位から脱却して初めて意味をもってくる.
いまやっている『音の樹』、しゅわっっちさんにぜひ読み解いてほしいな。っていうより、参加してほしい。
http://
anzlab
.com/s
t06a/
http://
mixi.j
p/view
_bbs.p
l?id=3
859013
&comm_
id=264
66&pag
e=all
2006年02月16日
03:32
しゅわっち
>いまやっている『音の樹』、しゅわっっちさんにぜひ読み解いてほしいな。っていうより、参加してほしい。
僕のセンスからすると,他人が読み解くものではなく,リンクを連ねた各人がなんでそう連ねたかを語って,その語りが共有されて互いに触発されて,,,参加者それぞれの中に「読み解き」が生まれてくるっていうほうがいいんじゃないの? と思います.
そんなことができる環境に,プログラムを改築できたりしないですか? だったら是非参加したいなあ...
2006年02月16日
03:42
安斎利洋
ああなるほど、その方向性は確かにあるんですが、逆に「なんで」を語らないことによって自由に触発される解釈や誤読が、思ってもみない展開を生む、というのが連画のスタイルだったかもしれません。
でも、大いに語っちゃうというやり方もありますね。個々のリーフにmixiの日記のようなコメントスレッドをつけて、実験してみようと思います。そのときはぜひ。
2006年02月16日
11:46
しゅわっち
>語らないことによって自由に触発される解釈や誤読
ええっとね,,語りを皆で共有するというのは,他人がいうことをそのまま受け入れよという強制的なことではないと思ってるんです.
他人はそう語ってるけど僕はそんな風には解釈しないよ,でも,その語りは面白いね..みたいな「引っ張られないけどどこかで触発を受けている」というスタイルの交わりをできればと思ってます.
2006年02月17日
01:08
Linco
「音の樹」元始の背景です。
最初はぼくを中心に語っていただいているので、ちょっと恥ずかしいのですが。
keyさんの日記
広がる前の根元
http://
mixi.j
p/view
_diary
.pl?id
=85676
418&ow
ner_id
=11477
6
2006年02月18日
02:21
安斎利洋
>「引っ張られないけどどこかで触発を受けている」
この塩梅が重要なのは、体感としてものすごくよくわかります。結合知の創発性が最大になるのは、密結合と疎結合の中間に最適解があるんじゃないでしょうか。
2006年02月18日
02:22
安斎利洋
Lincoさん、音の樹のエントランスを作りたいですね。歴史も含めて。今度相談しましょう。
2006年02月18日
10:00
Linco
簡潔でやる気にさせるエントランス(笑)、是非設置したいです。
安斎さんは今度の「音の樹」学会参加は難しいでしょうから、また別の機会によろしくお願い致します。
ぼちぼち秋のカンブリアン・ライブの話も出始めていますし。
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