ikeg(池上高志)さんから、武蔵野美術大学基礎デザイン科の「オートポイエーシス論」を引き継いで、講義は9月からだけれど今日は第1回目。
やはり今年からムサ美で講座をもつ高木隆司先生は「形の科学」で知られているが、実は若い頃、ムサ美の非常勤で物理を教えたことがあり、美大で物理をやるんだから変わったことをやってみよう、というのが形の科学をはじめるきっかけになったそうだ。
ikegさんも、科学からアートに自分の領域を拡張する時期と美大での講義の時期が重なっていて、きっとなにか作用があったにちがいない。ソシュールの一般言語学講義は、聴講した学生のノートだそうだけれど、大学の講義は、自分の持ちネタを伝授するのではなく、自分の領域を拡げるプロセスに重なったとき、マジックが生まれるのだろう。
というわけで、この場から何を得ようかという貪欲さで臨めばいいわけで、それはたぶん自分の習性に合っている。10月からは東大情報学環でも講義が始まるので、今年はそんな年になりそう。