安斎利洋の日記
2005年01月26日
20:04
ムーグを越えよう
富豪家さんの日記
http://
mixi.j
p/view
_diary
.pl?id
=73606
59
に触発されて、昔話。
20歳の頃、毎日「moogを越えるシンセ」を作ることばかり考えていました。
たどりついたのが、質点を無数に並べた弦の物理モデル。オペアンプを大量に買ってきて、試作のが上の写真。たった6点だけれど、けっこう興味深いふるまいを見せてくれます。音は、コンコン、てなもんですが。
これがきっかけになって、積分器をひとつにしたり、近傍からの力を非線形の関数にしていくうちに、いつのまにかセルオートマトンにたどりつき、気づいたらCGをやっていました。そのいきさつは、
http://
www.re
nga.co
m/anza
i/wnot
ation/
index.
htm
3枚目は、セルオートマトンを使った最初の作品。
http://
www.re
nga.co
m/anza
i/gene
ration
/index
.htm
コメント
2005年01月26日
20:45
はらこ
あ!これ昔安斎さんの家で見せてもらったやつですね。
まだ、もっているんだ。さすがですね。
私の自作マイコン一号機は家を出た後で親に捨てられてしまいました。回路図だけは回収できたけど。
2005年01月26日
22:00
なさ 飛鳥井
僕は聴くだけでしたねえ。
モノを作ることに興味がなかったのに何故か大学は工学部。
2005年01月26日
22:53
osamu
釣られて書き込み・・
う〜〜む、安斉さんがいい匂いするのわかるなぁ(笑)グラエポ基盤に載った回路の並びの香りだ〜。温度調節可能な半田ゴテ使ってましたぁ?^^
moogさんはいまだ健在でちっこい社屋で新製品も作ってます。
http://
www.mo
ogmusi
c.com/
index.
html
(わたしゃ、50thアニバーサリー買ってしまいました><、なかでも15台しか作られなかったチェリーウッド版だ〜汗;)
国内代理店は昔のままモリダイラ
http://
www.ki
wi-us.
com/~m
mi/Moo
g/
どこかのページで、「日本の皆様moogの発音をムーグじゃなくて、モーグにしてください。」とmoog氏自身がお願いしているページあったのですが・・見つからなかった。どこかにあるはず。
2005年01月26日
22:58
大富豪家2.0
む、すごい。マイラ+OPアンプの積分器が並んでるですか? どういう回路なんだろう。
基盤にも気合いが感じられるんですがパタンは手彫りですか?
2005年01月26日
23:02
安斎利洋
>グラエポ基盤に載った回路の並びの香りだ〜。
樹脂やら松脂やら、けっこうこの世界は匂いの記憶と結びつきますね。
両面ガラスエポキシにフォトレジストを塗って、銅版画共用の液でエッチングして、ドリルの刃を替えながら穴をあけて、本当は10枚くらい作ってつなぐ予定だったんだけれど、挫折しました。これは一生捨てられません。
そうです、モーグです。こんな思い違いをするほど昔の話ということか。
2005年01月26日
23:07
安斎利洋
>む、すごい。マイラ+OPアンプの積分器が並んでるですか? どういう回路なんだろう。
積分器ふたつは速度と位置で、両隣と自分の位置から加速度を求めてフィードバックさせています。きわめて単純だけれど、けっこう複雑な振動をします。
>基盤にも気合いが感じられるんですがパタンは手彫りですか?
レトララインをセル板に貼って原版を作りました。ところどころ、銅箔が途切れたりして、たぶん線で配線したほうが早かった。
2005年01月26日
23:34
昔の音楽仲間が、ミニじゃない大きな本物を持ってました。
この楽器は、何もかもVCというのが頭につくだけあって、電圧が肝心なんですね。発振器もフィルターもアンプもみんな頭にVC=ボルデージコントロールとつきます。
VCO, VCF, VCAとか・・・。
フィルターの場合は少々電圧がいいかげんでも、チョンワがチャンワになる程度で済みますが、発振器の方はそうはいきませんでした。
キーボードの音階が半音ずつでなくなるんです。
散々困って、外国のオーディオ機器などに使う、日本の100Vを米国の117Vにしてくれるトランスで音程が安定することを発見しました。
今の機械は、みんなDC(ディジタルコントロール)なんでしょうね。電源の電圧が少々低いくらいでは、音程は変わりませんよね。
昔だって、1403とかいう基準電圧発生ICの出力を温度特性の良い酸化金属皮膜抵抗を使ったOPアンプ回路で増幅すれば、基準電圧くらい安定できたのにねぇ・・・。
マージンが少なく設計された、ツェナーダイオードの回路だったのかな??
2005年01月26日
23:39
大富豪家2.0
私は全面にセロテープを貼りつめてカッターで不要部分を切り除いてエッチング、てのをよくやってました。パタンの太さが揃わないです...
震災で家が全壊したので中学高校の頃作ったものは全部なくなってしまいました。まぁさっぱりしてよかった気も。
2005年01月27日
00:09
安斎利洋
>フィルターの場合は少々電圧がいいかげんでも
Qを大きくしてフィルターで音階を出そうとすると、けっこうシビアで、僕はアナログスイッチでスイッチトキャパシタを作りました。コンパレータに三角波と電圧をかけると、精密に電圧で時定数を制御できます。弦のシミュレータも、最終的にはスイッチトキャパシタでやるつもりでした。
2005年01月27日
00:14
安斎利洋
>私は全面にセロテープを貼りつめてカッターで不要部分を切り除いて
こういうノリ、大好きです。テープにICの現物を押し付けて、へこんだところを目印にするんでしょうね、きっと。
2005年01月27日
00:18
大富豪家2.0
インチ方眼紙に実体配線図(?)を書いて基盤の上に置いて千枚通しで印をつけてからセロテープを貼ってたような記憶が。
アナログスイッチでキャパシタも使えるとは知りませんでした。
2005年01月27日
01:45
安斎利洋
アイデアをいかに早く試すか、ということを考えると、どんどんこうなりますよね。服のデザイナーは、ホッチキスで考えるそうです。そういう意味で、ソフトウェアは究極のセロテープです。
2005年01月27日
07:53
Archaic
富豪家と安斎さんはこの辺を語り合うと徹夜になってしまうのでは・・・。お互いにビンビンと青春の物つくりの血が騒いじゃって。(笑)
是非、落ち着きましたら宴会!ですね。
2005年01月27日
13:16
楽器の場合、市販と手製の一番大きな差は・・・、市販品では(音量ボリューム以外)つまみがどの位置にあっても、一応音は出るように設計するとのことでした。
つまり、調整範囲が限定されているとのことで、自作は調整幅を、つまみの組み合わせによっては音が出ないところまで広げても良いので、成功するとすごいんですね。
#単なる雑誌記事のコピーだと、使いづらいだけだったりもしますが、そこが出発点かも・・・。
2005年01月28日
07:50
安斎利洋
Archaicさん
>落ち着きましたら宴会
やろうやろう。もうすぐ出口ですね。
デンガナさん
>組み合わせによっては音が出ないところまで広げても良いので
初期のmoogは、まさにそんな感じだったそうです。
2005年01月28日
12:45
>初期のmoogは、まさにそんな感じだったそうです。
確かに・・・。まさにそんな感じでした。
つまみが変な位置にあると、「びゅう」「びょう」というようなフィルターが動作したノイズのカスみたいな小さな音しか出なかったりしてました。
新参者のコルグやローランドが、簡単だけど良い音が出なかった時代でした。(スティービーワンダーにだけ、すごい特注品が出してたのは、ローランドでしたっけ?)
#でも、コルグのボコーダーがほしかったなぁ・・・。
2005年01月29日
02:12
osamu
当時のコルグのプリセットタイプのシンセをスティービーワンダーが購入して話題になってましたよね^^。キーオブライフではヤマハのエレクトーン最上位機種を使用してますが、当時の単音のFM音源が入ってたはずです。FM7が出るのはもっとあとで。
moogやARPに代表されるシンセサイザーになんであんなに夢中になったのだろう。当時。。興味深い楽器という以上のオーラを放っていたような気がします。
道具が、それがもたらす幻想やイマジネーションまで含めての総合製品であるなら、当時のシンセサイザーはまさに夢の電子回路だったのかもしれない。。
記憶があまり定かではないですが、銀座山野楽器に初めてシンセサイザーが商品として陳列されたとき高校生で、触りに行きました。当時のお店の人は親切で買えるはずも無い高校生の自分と一緒にマニュアル読みながら音出し実験してくれて感動した覚えがあります。ぴぃょ〜〜位だったけど(笑)
そういえば、その少し後くらいに出た、オペアンプの白い本。電圧で回路を考えられる事や、見かけ上無限大の抵抗値になることや、ネガティブフィードバック、ポジティブフィードバックという考えが目から鱗だったのも当時だったような。。ーー;
2005年01月29日
02:48
スティービーワンダーに特注のような機械を提供していたのは、YAMAHAでした。
キーオブライフでは、YAHAMAのGX-1というバカでかいシンセとエレクトーンの中間のようなのを使っていますね。
音を聞くと、それ以外にもARPなんかも登場してます。
なつかしいです。
どこかに勉強のために買った楽譜があったように思います。
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