安斎利洋の日記全体に公開

2005年11月17日
11:31
 iPodは時間泥棒
iPodが発売されたときのカタログに「一生分の音楽」という言葉があった。あのとき、このコンセプトにやられた奴は多いと思う(僕も含め)。でも、実はiPodの方の一生が、バッテリーとともに短命であることは、そのとき気づかなかった。

iPodのまやかしについてはさておいて、一生に聴く音楽ってどのくらいだろう。何時間くらい?と考えてはだめで、それはなぜかという理由はエンデの『モモ』を読めばわかる。時間泥棒について、みまさんの日記が面白い。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=54914393&owner_id=27160

iPodで一日音楽にさらされているより、音に集中した数時間を過ごすほうが、たぶん音楽の時間は長い。だから、iPodは、使い方によっては音楽の時間泥棒にもなってしまう。

ドクター中松は一日一食しか食べないそうだ。毎日、飢餓感の中から食べる喜びにひたることが大事なのだそうだ。僕にはできっこないけれど、いつも何食べたか思い出せないときは、食事を時間泥棒にしてしまっているのだろう。

そうやって考えると、時間泥棒の罠ってけっこうあちこちにある。
 

コメント    

2005年11月17日
11:38
ヒマナイヌの川井
>ドクター中松は一日一食しか食べないそうだ。

シンクロ!それ話題にしてたところ!
そういう理由なのか!それはすごい!!
2005年11月17日
11:57
安斎利洋
ドクター中松は、発明に興味があるだけじゃなくて、発明する自分の仕組みに興味があるところがすごい。
創作に興味があるだけじゃなくて、創作する仕組みに興味がある僕としては、非常に共感します。
2005年11月17日
13:27
H.耕馬
>非常に共感します。
じゃあ、ジャンピングシューズを履くっきゃ無い!
2005年11月17日
13:56
智りん
子どもの頃夢中になって本を読んだという記憶がありません。
今週末、実家から『モモ』を借りてこようと思いました。
読んでみたら時間に対する考えが変わるでしょうか。
2005年11月17日
14:23
MERC
イグ・ノーベル賞中々おもしろいですね。
日本人では、他にカラオケの発明者や、たまごっちの開発者、バウリンガルの開発者などが、この賞をもらってます。
http://uguisu.skr.jp/recollection/ignobel.html
受賞理由がまた、なかなかふるっています。
たまごっちは、「経済学賞」で、バーチャルペットの飼育のために(無駄な)時間を使わせた功績によるそうです。
まさに時間泥棒!
2005年11月17日
15:17
Fibonacci
ビデオカメラは確実に人生を半分にする装置ですね。撮影する時間は実時間としても、それを鑑賞する時間が必要になります。編集なんぞをすると3分の1や10分の1にはすぐになります。コンピュータも無駄に幾らでも、システム維持やバックアップに時間をたくさん取られますね。
デュシャンが確か文明は遅延の歴史というようなことを、語録の中で言っていたと思う。
今、確認しました。滝口修造の「マルセル・デュシャン語録」の20ページに「ガラス製の遅延 タブローとか絵画の代わりに{遅延}という語を用いる。ガラスに描かれた絵画はガラス製の遅延となるーただし、ガラス製の遅延は、いわゆるガラス絵の意味ではない。」とあります。記憶装置は遅延装置?
2005年11月17日
15:33
ヒマナイヌの川井
>ドクター中松は、発明に興味があるだけじゃなくて、発明する自分の仕組みに興味があるところがすごい。

すごい!幽体離脱感覚!やはり常人ではない!
2005年11月17日
18:10
nao
安斎さん、こんにちは!
『モモ』は、大人になってから読んだのですけれども、とっても大好きな本で、これからもずっと時折読みたい"勇気の素"のような本です♪

安斎さんがご紹介してくださった、みまさんの日記のおかげで
もやもや気になっていた"時間泥棒"の存在の輪郭がすこし見えてきたような気がして、嬉しくなりました!

マイスター・ホラがモモを抱きかかえて連れて行ってくれる時間の花のシーンが涙がでるくらい大好きです!

>創作に興味があるだけじゃなくて、創作する仕組みに興味がある僕としては、非常に共感します。
安斎さんのこのお気持ちに非常に共感です!
2005年11月17日
18:43
安斎利洋
そうか、幽体離脱感覚=メタ認知、なんだ。いま気づいた。

gureさん、いっしょにジャンピングシューズはいて走りませんか?

「たまごっち」は、飼い主の気持のもちかたひとつで、時間泥棒でもあるし、時間生産機でもありますね。僕もイグ・ノーベル賞もらえるような仕事をしなくては。
2005年11月17日
19:10
nao
これですね♪(初めて知りました!)
http://www.nakamats.net/pyon2.html
3倍早く筋肉を鍛え、3倍のダイエット効果が得られます。
いいことづくめですね。

イグ・ノーベル賞を受賞されたら、これで、ケンブリッジの街をピョ〜ン、ピョ〜ン♪と。ですね。
その折には、お祝いに、ピョ〜ン、ピョ〜ン♪とご一緒させてください!

>幽体離脱感覚=メタ認知

>「たまごっち」は、飼い主の気持のもちかたひとつで、時間泥棒でもあるし、時間生産機でもありますね。

なるほどです!
 今日は、なんだか、目からウロコdayです♪
2005年11月17日
19:24
安斎利洋
>ビデオカメラは確実に人生を半分にする装置ですね。

そうなんですよ。実時間を圧縮しながら、感性的には同じ、なんて技術があったらいいのに。

数日前、シアターTVで吹越満のライブを見て、めちゃくちゃ驚きました。メディアアートなんかやってられないぞ、みたいな、プロジェクターとからむ寸劇の数々。

中に「ビデオカメラ片手にもった監督」という一人芝居があるんです。「おれは時代劇を撮る」とかなんとかいいながら、カメラを振り回している。その監督の試写会という段になって、背後に映し出される映像は、いままさに彼が芝居をしながら撮った映像で、そこに台詞をはさむと別のストーリーが展開する。天才的な時間圧縮の芸でした。

>絵画の代わりに{遅延}という語を用いる

うーむ刺激的。増殖しそう。
2005年11月17日
20:11
時間泥棒は結局「しなきゃならない」という気持ちに縛られた人のところに来て、気持ちの豊かさを持っていればいつでも時間金持ちになるということだから、ipodによって豊かさが得られていれば時間泥棒は来ないのでは。
2005年11月17日
20:14
iPodは、失った時間をダウンロード出来るんだろうか。
このメント、流してください。
2005年11月17日
22:31
>yfujiさん
横レスですみません。
流れてるのを拾い。
失った時間は、記憶の中だろうか。
想起すれば取り戻せるかも。
2005年11月17日
22:35
安斎利洋
たとえば恋人となるべく長い時間いっしょにいたい、と思ったときに、

1.ずーっといっしょにいる。
2.一週間に2日いっしょにいる。
3.一年に一日いっしょにいる。

たぶん、心的時間という意味で一番長いのは1でも3でもなく、2あたりじゃないでしょうかね。iPodも、うまく使うと心的充足時間は最大になるはずです。
2005年11月17日
22:37
安斎利洋
問題は、mixiが時間泥棒かどうか。
2005年11月17日
23:52
MERC
mixiることで創作意欲が湧いたり、inspireされたりしたとすれば、決して時間泥棒されているとはいえないでしょう。
人の考え方や思考の流れをただ眺めているだけなら、時間泥棒というか、無意識に時間搾取されてるって感じかな(道路税やガソリン税みたいな感じ)。もったいないね。
2005年11月17日
23:53
nao
>たとえば恋人となるべく長い時間いっしょにいたい、と思ったときに、
この質問に「2.」という回答が素敵ですね!
2005年11月18日
00:30
ヒマナイヌの川井
>中に「ビデオカメラ片手にもった監督」という一人芝居があるんです。

それは凄そう!!見たい!
この前、リチャード・リンクレイターの「テープ」を
時間圧縮伸縮変形系かと期待してみたらすかされました。
2005年11月18日
01:16
Fibonacci
激しく、mixiは時間を泥棒してますね。当然それはeMercury, Inc.に蓄積されてます。
2005年11月18日
10:15
ユミ
>2.一週間に2日いっしょにいる。

うん、良いペースです。心的充足時間最大。もすこし逢いたいというプチ飢餓感が、、しあわせー♡
2005年11月18日
11:08
安斎利洋
>それは凄そう!!見たい!

スカパーでまだ放送するみたいです。調べました。

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『吹越満ソロアクトライブ/mr.モーション・ピクチャー』

一人舞台の常識を打ち破る!
フキコシ・ソロ・アクト・ライブ 『mr.モーション・ピクチャー』

2005年8月スパイラルホール/出演:吹越満
TV、映画、舞台に大活躍の吹越満が3年ぶりに行ったソロ・アクト・ライブ。
1988年から定期的に行われている、このたった一人のステージパフォーマンスは、吹越自身が作・構成・演出・出演の全てを一人でこなす。毎回、他のステージでは類を見ない、独特のセンスで作り出されたネタの数々を、肉体と創造力を駆使して表現。
今回は、タイトルにもあるように、“映像”を小道具のように自由自在に操りながら独自の笑いの世界へと観客を導く。
最近では、映画『容疑者 室井慎次』や『北の零年』など大作映画にも数多く出演。役柄から物静かで知的な人物という印象をもった人は、この舞台を見れば彼の多才ぶりを知って驚くはず。

放送日 放送時刻
11/19 9:40
11/22 9:30
11/22 19:30
11/26 27:00
11/29 22:00

シアター・テレビジョン
http://www.theatertv.co.jp/
2005年11月18日
15:02
H.耕馬
>当然それはeMercury, Inc.に蓄積されてます。
利子はどのくらい付くのカナ?楽しみヽ(^.^)丿
2005年11月19日
02:35
ユミ
吹越満といえば'98に野田地図公演 「Right eye」 の 一ノ瀬泰三 役が鮮烈でした。吹越君、本当に器用な役者ですよね。

この「Right eye」 一ノ瀬泰三 は実在の報道カメラマンでカンボジアで没するのですが、報道の倫理とか映像の虚実とか、ま、いろいろ考えさせられるところの多い作品でした。
right eye / 右目、正しい目
left eye / 左目、残された目
に代表される野田氏おとくいの言葉遊びの中に当の野田氏の20年前の右目失明とそのリアルな現実の日々を知る数少ない者の一人としての感慨やジャーナリズムの本来的な正義とそれとは相反するかに見える現実の報道のありかたなど、私にとっては本当に濃いお芝居でした。
そのあと「2001人芝居」で当の野田秀樹がめずらしく空振り(映像の必要性がイマイチ私には伝わらなかった。)したことを思えば吹越君の中で一ノ瀬の映像(生死を賭しても伝える価値が映像にはある。。。)の亡霊が生きていたのかもと思えます。

映像を上手く舞台に取り入れて成功したといえばサイモンマクバーニーの「エレファント・バニッシュ」(原作/村上春樹)がよかったです。時空を超える機会としての映像は美術として浮いている事が多い中でこれは本当に上手に使っていたと思うな。
これにも吹越満、でてましたね。
これも何処かで見れる機会があったら是非!安斎さんならもっと深いところ、感受できるかもしれない。
2005年11月20日
04:16
安斎利洋
吹越満のmr.モーション・ピクチャーは、野田秀樹とは異質の新しさがあるように思います。月末までに何度か放送するみたいなので、予約録画してみますね。

astomorinさん、『モモ』借りてきましたか?
2005年11月21日
00:58
ヒマナイヌの川井
>激しく、mixiは時間を泥棒してますね。

しかし、ここで語られているレベルの時間泥棒は
大いに歓迎します!感謝!
2005年11月24日
00:23
安斎利洋
吹越満のmr.モーション・ピクチャー、録画しました。
見たい人いる?
2005年11月24日
19:54
ユミ
見たい。けど、、、ヴィデオもTVさえもないじゃん。うち。
2005年11月24日
20:07
ipodの動画見られるのを買おう!>ユミさん
ってことで最初のテーマに、丁度落ちがつく。
2005年11月24日
23:40
H.耕馬
お後がよろしいようで。。。

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