安斎利洋の日記
2007年07月27日
17:38
apoptosis
単調に大きくなった組織は必ずダメになる、という法則がある。戦後大きくなった企業は半世紀かけてほとんどダメになっているし、mixiは一千万人になって着実にダメになった(参照:
“ミクシィで売春”がミクシィニュースに載らない
)。違うのは、ダメになるスピードだけ。
すると、鉄道模型を捨てられた夫がどんどん自分のものを捨てはじめた、という話につい共感してしまうのも、抜けた歯に壮快感を感じるのも、ダメになる前にちょっとづつ解体しようとするアポトーシスのあらわれなのかもしれない。
転生のことを考えよう。
コメント
2007年07月27日
18:10
にしの
アポトーシスが働くのはダメになってない証左かと思います。
捨てられてなお増やすと床が抜けて本当にダメになるのでしょう。
転生は床を通りぬける自動引越しを待つダメな方向ではないかと。
2007年07月27日
18:20
安斎利洋
なるほど、転生は自動引越しですか。
荒俣さんは、部屋がモノでいっぱいになると、新しい部屋を借りるそうです。
力ワザですね。これは真似できない。
転生より、transformationを考えたほうがいいか。
2007年07月27日
18:47
osamu
配置換えやモーフィングみたいな変化だと、要素が変らないので重い気持になる・・・。ので引っ越し(の際に多くのものを破棄できる)の喜びが欲しくなります自分。
でも出来うる事なら、いままで産まれてから生活し過ごした部屋を全て連結した30部屋くらいの入り組んだ建築物の中に棲んでみたいと夢想することもあるなぁ・・・
2007年07月27日
19:02
yfuji
このケースはタイトルをネクロシース(necrosis)にするのが適当です。
Apoptosisの基本概念は、DNAへの不可逆的なダメージや老化などによって細胞が積極的に死ぬことであり、そこはかとした最期の勇姿であるのに対し、Necrosisは枝葉末節まで血流や栄養が行き届かない時に細胞が死ぬ姿を意味します。
死んだ細胞からDNAをとりだして電気泳動すると、apoptosisの時はハシゴ状のDNAラダーが見られますが、necrosisではスメアパターンを示します。
必ずしも両者を明確に分類できないようですが、これは一般的なコンセンサスが得られていると思われます。
で、apoptosisは1990年代から最近まで毎年年間数千の論文が出されていますが、発見当初は米国の有名誌であるCell誌に悉く無視され続けていました。
生体内では、Apoptosisに陥る細胞を横目に、何食わぬ顔をして生き続ける細胞がほとんどです。
2回目にしてコメント長くなりました。
2007年07月27日
20:07
安斎利洋
単調に拡大する組織はNecrosisで死にますが、それに比べると生命は、そうならない前に積極的に死ぬんだな、ということです。
株式会社を作ると、大きくして上場して分割して、というふうになるけれど、会社にも積極的な死の仕組みが必要なんじゃないか。
mixiも、ただただ会員を増やそうという戦略でいる限りだめだけれど、どうやって会員を離脱させるか、ということを考えないとだめでしょう。これは、Appotosis。
2007年07月27日
20:08
安斎利洋
>いままで産まれてから生活し過ごした部屋を全て連結した30部屋くらいの入り組んだ建築物
これは、仮想でも作りたいですね。
子供のころ過ごした家のことについて、母や妹と話をしたことがあって、すると少しづつ記憶が矛盾するんだよね。不思議です。
2007年07月27日
20:12
Mike
そうだったんですか。知りませんでした。
何となく、最近のmixiは怖いような気がしてきていたのが、
裏付けられた感があります。
2007年07月27日
20:20
安斎利洋
あ、二つ上の書き込み、スペル間違えた。
appotosis -> apoptosis
Apophis
n.[エジプト神話]アポーフィス:暗黒を支配する蛇の邪神; 太陽神 Ra に夜明けごとに殺される.(また Apepi)
これが語源?
2007年07月27日
20:20
安斎利洋
>何となく、最近のmixiは怖いような気がしてきていたのが、
足あとが怪しげですよね。
2007年07月27日
20:38
yfuji
なるほど、確かにapoptosisです。
しかも、中枢神経主導のapoptosis!
今まで、この現象は聞いたことありませんが、斬新なので耳がapoptosisしてしまいました。
こんな使い方はどうでしょう。
(このコメントは放っておいて下さい。)
2007年07月27日
20:46
安斎利洋
それはthanatosisでしょう。
2007年07月28日
15:44
にしの
>どうやって会員を離脱させるか
これがビジネスとして上手くいったら画期的ですね。
最近は友達以外アクセス禁止にするのが基本の常識になってきているようです。離脱の構造を各自が自分で作っているけれど、たこつぼ化してウェブベースのMLのような広がらない状態になるばかりで、行き着く先は見えています。
いきおい、コミュニティを使って幅広さを再構築するけれど、メタmixiなだけで、また同じことが繰返されアクセス制御が欲しくなる。そして…。
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