安斎利洋の日記全体に公開

2007年07月25日
18:42
 お灸をすえる
鍼灸師からのクレームで、「お灸をすえる」という表現を放送で使わないようになったそうだ。

お灸をすえるという言葉のそもそもの意味は、一時的につらいが結果的に相手のためになるような懲罰のこと。そのときは熱いが結果的に効能があるわけだから、灸という比喩はまさにぴったんこ。

それにしても、こういう「はれもの」を作ってしまうのは、放送業界にポリシーがないから。お灸でもすえて、体質を変えたほうがいいと思う。
 

コメント    

2007年07月25日
18:48
さかい
ついでにそういうつまらんことを言う鍼灸師にも、お灸を据えた方が良さそうです。
2007年07月25日
18:51
Linco
もういっちょうついでに、ぼくにもお灸をすえてください。
2007年07月25日
19:11
TODO
差別用語といわれる群れの仲間入りなのか?劇場中継や映画に出てきたらどうするんだろ。
つまらん。
2007年07月25日
19:15
安斎利洋
>つまらんことを言う鍼灸師

個人ではなく業界からの要請だと思います。業界団体がそういう要望を出してみるのは、ありうる話だと思います。
頭悪いのは、それを受け入れてしまうマスコミの方で、言葉の豊かさを守ろうという意思が微塵もない。
2007年07月25日
19:21
安斎利洋
>ぼくにもお灸をすえてください。

なんでも幸せのネタにできる人だからなー。

>劇場中継や映画に出てきたらどうするんだろ。

最近の放送は、無菌状態を目指しているんでしょうかね。
2007年07月25日
19:24
寝太郎
(前)社会党の婦人部の「婦」が女が帚を持っている図であるから、女性部に変えるという論議もありましたね。田の下の力の男はどんなんだと思いましたが。
"blind" や "deaf" は平気で使われているのに、「盲人」や「唖」「聾」はだめなんだとか。人の意識が変われば語の用法や含意も違ってくると思うんですが、行政側や体制側の人間は、ドアのノブを変えるように操作したがるのでしょうね。
お灸をすえるは慣用句になっていると、これ以上にないくらいにお灸の宣伝効果があるのに、もったいない。お灸は廃れますな,
近い将来。自業自得。そのうちもぐさは貴重種になるのではないでしょうか。
2007年07月25日
19:41
びすけっと
放送業界で使っている言葉でなんかいい言葉ないですかね.

どこかの団体の人のふりをして,差別用語だから放送
で使わないように,というクレームを出す.
そんなクレームをみんなが出して,放送できなくして
やれば気づくかも.
2007年07月25日
19:43
びすけっと
逆に,どっかの文学団体が,これらの本で使われている言葉
は差別用語ではないので,どこかからクレームがきても
放送禁止にはしないように,というクレームをつける.
2007年07月25日
20:15
今池荘
うむ。放送業界ね・・。「弱者の暴力」に滅法弱い・・
2007年07月25日
20:20
遼 遠 ☆
お灸を据えてもらえば、僕の肩こりも解決するのでせうか。
2007年07月25日
21:10
うさだ♪うさこ
お仕事柄、いろいろな会社の翻訳スタイルガイドを使います。それにも大抵はこの種の要注意用語のリストが入ってます。ほとんど放送禁止用語が元ネタのようですが。
一つ面白いなあ、と思っているのは、どことはいえないけど、某企業のマニュアル類で禁止されている「初心者にもわかりすい」という言い方。
これは、初心者をそこはかとなくバカにしているから、というのだけど、どうなんでしょうね、、、英語の「初心者」にあたる言葉には(多分、インターネットでなにもわかってない人たちを小馬鹿にした)語彙があるみたいです。そこからきたルールなんでしょうけど、日本語で「初心者にもわかりやすい」といって、ムッとする人いるでしょうか??
確かにユーザーに対しては失礼なのかもしれませんけど。

それで、どうやっているかというと、「初めての方(とかエントリーレベルの方とか)に親切な表現で」とか言い換えるわけです。疲れますが、私もそうしてます。
なぜかというと、これは私の作品じゃなくて、工業製品だし、査読とか校正とかいろんな段階を経て、よってたかってだれかに修正されるに決まってるからです。

で、前置きが長くて申し訳ないですが、こういう意味のないルール作りをあまり疑問に思わないでやってるとしたら、放送界のひとも、自分のつくるものを「作品」だとは思ってない、ということかもしれないですね、という結論です。
(あっ、もちろん、皮肉ですよ)
2007年07月25日
22:04
社長
お灸をすえると気持ちよくなる、みたいな感じに逆手に取るとかすればお灸業界にもためになるのではと思ったりしました。

せんねん灸、けっこう使ってます。
2007年07月25日
23:31
安斎利洋
「盲」は、「盲点」のような使い方は問題ないけれど、アスペクト盲のような使い方をしたときに、「わかってない人」と受け取られるので注意したほうがいいといわれたことがあります。その受け取られ方自体、アスペクト盲なんだけれどね。

「お灸」は、差別語というより、宣伝的なコンテキストでの抗議です。それを「弱者の暴力」と考えてしまう放送業界のひ弱さが、問題です。たぶん、自分で波風立てるのだけがいやなんでしょうね。

放送禁止用語や放送コードの妥当性について、語彙の多様性を守る観点から検証しなおす研究会があってもいいと思います。しかるべき人に、提案してみよう。いや、みんなでテレビ見るのをやめりゃいいのか。

いま「お灸をすえる」でググったら、ほとんど「安倍政権に」という言葉と組みになっている。それで、きっと「お灸」屋さんが、いやになって抗議に走ったんだな。
2007年07月25日
23:32
安斎利洋
>僕の肩こりも解決するのでせうか。

>せんねん灸、けっこう使ってます。

というわけで、遼遠くんには「せんねん灸」をおすすめ。
2007年07月25日
23:39
安斎利洋
>どこかの団体の人のふりをして,差別用語だから放送
>で使わないように,というクレームを出す.

あらゆる語彙にいちゃもんをつける、ってのは面白いかもね。
「レイムダック」は鴨料理屋への営業妨害だ。
「エイリアン」を悪い意味に使うのは、外国人差別だ。
「泥試合」は農家への思いやりにかける。
「漁夫の利」というが正直な猟師もいる!
などなど。
2007年07月25日
23:41
安斎利洋
>それにも大抵はこの種の要注意用語のリストが入ってます。
>ほとんど放送禁止用語が元ネタのようですが。

これ、重要です。放送コードがテンプレートになってるんだよね。
なんで「サラ金」が差別語なのかなどなど、理解に苦しむ。
2007年07月25日
23:42
遼 遠 ☆
「せんねん灸」ネット通販もあるんですね。
世界と太陽、どちらを掌中に収めるかで迷うところです。

さて、言葉狩りだと↓のページを思い出します。
http://kan-chan.stbbs.net/word/pc/main.html

なんというか、「差別用語だ!」と騒ぐノイジーマイノリティが少しでも居ると、個人は兎も角、会社はどうしても従わざるを得ないみたいなんですよね。
塾で「子供」表記はめっきり見ませんし。

そういうわけで、そういうノイジーマイノリティたること、ノイジーマイノリティに屈することが「恥ずかしい」というような状況をどうにか産まないことには、なんとも言葉が狩られ放題、というように思えます。
2007年07月25日
23:49
安斎利洋
へぇー、「子供」が地雷だったとは、知らなかった。

これからかならず「子供」と書くようにしよう。
2007年07月25日
23:53
遼 遠 ☆
うひぃ、かっこいい!
2007年07月26日
00:18
うさだ♪うさこ
子供、の供がお供の供だから、子を低く見ている、という
アレですね。
これからは、安斎さんは「子ども」と書いてはいけないの
デスね。
2007年07月26日
00:28
安斎利洋
もともと、和語への当て字だから、どうでもいいんですけどね。しかし、こ+ども が子の複数なら、子供達、ってなんだ?
2007年07月26日
00:34
遼 遠 ☆
1次元か2次元か、とか(笑)

子供達は、というと、なんだか具体的な幾人かの子供を思い浮べて話しているイメージがあります。
2007年07月26日
08:41
うさだ♪うさこ
「子供」と書くか、「子ども」と書くかは、一部の人々にとっては大きな問題で、ようするに「子供」と書くことはこどもたちを大人の従属物とみなしていて、人格を認めていない、という理屈らしいです。
なので、「子ども」という表記によって、「私はこどもの人格を独立したものとして認めています」という意思表示になるみたいですね。

こういう、何かの記号によって自分の所属する立場を示そうという例はほかにもあると思いますが、、、。
2007年07月26日
10:06
安斎利洋
>こどもたちを大人の従属物とみなしていて、人格を認めていない

そんなふうに考えたことがない、というか、もうちょっとそう考えていればよかったと思ってますよ。
2007年07月26日
16:34
安斎利洋
こんなのもありますね(Wikipediaより)

床屋
江戸時代、売春を副業としていた店があったため。しかし内容によってはそのまま放送される場合も多い。

将棋倒し
日本将棋連盟からの意見で、現在では使われることが少ない。

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