安斎利洋の日記全体に公開

2007年05月25日
18:42
 ユニゾンの複雑な構造
ときどき「日記脳」が動き出した、と思うことがある。日記のコメントが、自分ひとりの思考の何歩先まで考え抜いてくれるからだ。

一昨日の「オーケストラの必然性」と題した日記もそうで、通りがかった何人かの脳を巻き込んで、またたくまにコネクテッド・インテリジェンス状態。一人で考えることと、多数で考えることの境界が、だんだん溶け出した感覚がある。

詳細は←前の←前の日記を読んでもらうとして、依然噛み砕けずに残っているのは、音を合わせるユニゾン(unison)の不思議な構造だ。ここでちょっと、気になったことを列挙すると、

・オーケストラが、「1パート複数人」の構成をとったのは、歴史的にはたんに音量バランスの問題だったようだ。

・本来音量の大きい管楽器にもアシスト奏者がついたり、ピアニッシモでも二人で演奏したり、「1パート複数人」は、表現パレットの拡張になっていった。

・オーケストラでは、音を一つにまとめて強くするということと、多数の音の束が聞こえることと、両方が渾然となって起こっている。

・複数で演奏すると、ひとりならバレない誤差が見えて下手になる一方、エコーのように支えあって上手になったように思える。

・トップダウンであわせこむシンク(同期)と、ボトムアップで秩序をつくるアシンク(非同期)は、たんなる対立概念じゃないのかもしれない。

・ユニゾンは、宗教的な祈りにあらわれる。

・ユニゾンは、サッカーの応援歌にもあらわれる。労働歌や軍歌にもあらわれる。国家斉唱の「斉唱」はユニゾンという意味だ。

・ジャズのユニゾンは、ばらけないとつまらない。

などなど、
「ユニゾン」は思ったよりたくさんの矛盾を含んでいて、コラボレーションやメディアの複雑な構造を解く鍵になるかもしれない。
 

コメント    

2007年05月25日
19:32
安斎利洋
たとえば、インターネットという非同期システムの中で、グーグルが急速に立ち上がってくるのはユニゾンだ、というように考える。
2007年05月25日
20:02
Linco
脳内に基礎的な音程のモデリングがあるとして、それを乳幼児期に習得しているとします。それはビブラート、コブシなどがまだ無くて。
ユニゾンってそこに近づくのかも。
2007年05月25日
20:21
安斎利洋
演奏の「手癖」を外す、みたいなこと?
「私」になる前になる、ってことですね。

でも、コブシつきのユニゾンってのも、ありうるでしょう。
2007年05月25日
20:25
にしの
ケチャ?

もとい、
「日記脳」がユニゾンの謎に対する答えなの{か|だ}と思いました。
2007年05月25日
20:28
安斎利洋
メリスマ(こぶし)とユニゾンでgoogleしたら、なんかキーワードヒット率の高いテキストをみつけた。細川俊夫が書いている。

http://www.fontec.co.jp/newrelease3/sinpu/monthly/0608/FOCD9275.htm

――この音楽のメリスマの時間の流れ(グレゴリオ聖歌の旋律)に垂直的に耳をすますと、ユニゾンの響きの微妙なずれが生み出すニュアンスの豊かさ、息が母胎となって生み出されるたゆたうような計量不可能なリズム、メリスマの相互間の美しいしじま、人々が心を一つにして歌い始めるときの響き・・・。静けさのうちに、実に豊かで多義的な音楽世界が実現しているのです。(中略)グレゴリオ聖歌を歌う人々は、美しいラテン語の言葉を心の内に持ち、その言葉の奥底に人間を超えたものへの祈りが泉のように湧き出ています。――
2007年05月25日
20:29
安斎利洋
僕もケチャを連想しました。

>「日記脳」がユニゾンの謎に対する答えなの{か|だ}と思いました。

メタな回路をみつけてくれちゃいますね。
2007年05月25日
20:35
Linco
> 演奏の「手癖」を外す、みたいなこと
曖昧でボケてくる(惚けてくる?)イメージでした。
またはツルツルのモデル。
2007年05月25日
20:38
安斎利洋
突出した表現があると、ユニゾンはローパスフィルタみたいにぼかしちゃう効果がありますね。

でも、学習した音楽を落としてしまう効果、っていうのがあったら、そっちのほうが面白いな。
2007年05月25日
20:43
Linco
> ユニゾンはローパスフィルタみたいにぼかしちゃう効果がありますね。
まさしくです。個は埋もれる。

> 学習した音楽を落としてしまう効果
老衰、恍惚
2007年05月25日
20:47
安斎利洋
>> 学習した音楽を落としてしまう効果
>老衰、恍惚

いや僕は、生まれてきて何年かの人間は、百万年だか何億年だかの記憶によって生きているのに、10歳くらいになると、人類がここ数千年に蓄積したミームを学習して退行する、というイメージをもっているので、幼児に退行するというのは、忘れるんじゃなくて思い出すことです。
2007年05月25日
21:06
Linco
四苦八苦って言葉がありましたが、その中の一つ「五陰盛苦(ごおんじょうく)」。
ぼく的な解釈では、感覚が盛んになりすぎて(フォーカスがはっきりし過ぎて)、疲れてしまう、というものでした。
感覚の多くはある程度ボケていないと長く使えない。
ボケていい時って多くは緊迫性が無い時だから、ユニゾンが起こる場所には緊迫性が無いという事も言えるのでは。

> 幼児に退行するというのは、忘れるんじゃなくて思い出す
わかるけど思い出せない、思い出せないけどわかる。でも時々そこから引っぱってきますね。
2007年05月25日
21:11
Linco
> ユニゾンが起こる場所には緊迫性が無いという事も言える
これは過ちですね。事故の連鎖もユニゾンと言えばユニゾンだし。
2007年05月25日
21:48
安斎利洋
>ユニゾンが起こる場所には緊迫性が無い

群集の心理学、のような流れがあって、人間の集団がいかに愚かになるかが研究されていて、戦争にも広告にも選挙にも応用されています。それは日常的に見る真理なんだけれど、ユニゾンの問題はそこにはないと思う。
2007年05月25日
21:48
osamu
数週間電波の届かない場所に雲隠れしてたら話題に乗り遅れた><

>生まれてきて何年かの人間は、百万年だか何億年だかの記憶によって生きているのに、10歳くらいになると、人類がここ数千年に蓄積したミームを学習して退行する、というイメージをもっている

3歳位になると、人間って思いっきり広大なものを捨てちゃうのか消しちゃうのかしちゃって、、再度めちゃ狭い人類の道をテクテクと学習しなおして退行する。というイメージ、僕も持ってるなぁ・・・ぼそっ
2007年05月25日
21:55
安斎利洋
電波の届かない暗黒星雲? 来るべき人が着きましたね。

幼児期の記憶があいまいなのは、「広大なもの」からいったん切れるからかもしれませんね。
音律も旋法もコードも覚える前の音楽を、彼らは知っていたはず。
2007年05月25日
22:50
Yuko Nexus6
私がやけにこだわっていたAVC(モーツアルトのモテット)も混声合唱だけど、ユニゾンの魅力たっぷりですね。隣の人と同じアルトで位相ずれつつ和する声。
そして、ラテン語合唱の魅力の第一は、語尾の子音をはっきり、しかもかすかにばらけつつ。。それが教会堂のリバーブで尾をひくかんじ。

Ave, ave, verum corpus...
のsが、各自ずれて
s.s.s.ssss.s
と、きこえるのが陶酔!

私はベルリン聖歌隊のバージョンで聞きましたが、悦楽の極みです!
2007年05月25日
23:10
安斎利洋
>s.s.s.ssss.s

あ、そうか、sのところに音符はないんだ!
面白いですね。これは日本語にはないですね。
日本語のラップは、子音のところに音符が乗っちゃうのが弱みですね。
2007年05月25日
23:12
Yuko Nexus6
だから、みんな
そうだYO!
って
ゆーんだYO!

ちょっと違うか、笑
2007年05月25日
23:21
安斎利洋
いまかたっぱしから、AVCを聞いてますが、
Ave, ave, verum corpuS
みたいだYO!

きっと、指揮者が練習で合わせこんでるんだな。
2007年05月25日
23:34
安斎利洋
語尾の子音って、ギターの弦の上を指が滑る音と、似てませんか? ユニゾンと関係ないけど。
2007年05月25日
23:39
Yuko Nexus6
日本のがっしょーとか、ぴっちり合わせちゃって
クールじゃないんだYO!
やっぱりベルリンだYO!
そーなの、フレットノイズ!
魅力はノイズにあり
旋律は母音にあり
2007年05月25日
23:47
安斎利洋
>魅力はノイズにあり
CR
テキストも改行のところで、CR
キャリッジリターンのガッチャンって音を入れたらCR
いいと思うんだよなCR
CR
2007年05月25日
23:52
Linco
あっ、一応ギタリストです。
それはいいとして、

ユニゾンと言っても、そのズレ具合がどうだ、って話ですよね(安斎さん風)。
DNAのコピーのズレってのも昔よく聞いたし、Yukoさんは気持ち良さのパラメーターが居る気がします。結局チーズですか。
2007年05月25日
23:54
安斎利洋
アタックに乗るノイズは、まあ普通の話だけど、語尾のSとか、フレットノイズとか、ブレスとか、音から音に移るときのノイズってエロチックですよね。なんでだろ。
2007年05月26日
00:06
MATANGO
ブルガリアの合唱を思い出すと、ユニだとはとっても思えないゾンで...。
どうも、いっしょの音で歌っているはずなのに、ひとりひとりが「バラ」で聴こえてくるような気がします。

もうひとつ「ユニ」とは思えない「ゾン」といって思い出すのが、イラクの小学校で子どもたちが歌っていた校歌です...。

...めいめい勝手に「これが校歌だ」と思ってるものをガナリたてているので、およそどういうメロディーなのか、わけがわからないんですが、これがとんでもない迫力....。
まあこれは、もともと「バラけて」いるんですが...。

「地声」では、たとえおなじ「音階」をたどっていても「音」としては「バラ」になっているんじゃないでしょうか。

逆にオーケストラの音を意識して聴いてみると、あまりにも「合っている」んで、びっくりしました...。
2007年05月26日
00:33
Yuko Nexus6
>ブレスとか、音から音に移るときのノイズってエロチックですよね。なんでだろ。

合唱では、鼻からすうであります! 鼻奥のフィルターを通して、乾いた空気がしっとりしめって、喉によいのだそうであります!
あと、合唱指揮隊長は、鼻からすう時に
「すうっ!」
っと、音をたててすうであります。これは、隊員たちにブレスのタイミングをしらせるためだと推察されるであります!

ひきかえ、地唄などでは、息すったかどーかわかんないように音たてないのが粋なんだYO!

フレンチガールポップなんか、おーげさな「はぁっ」みたいなブレスが唄い出しに入ると、大変セクシーであります。昔、我輩は、そのブレス部分だけをのこして、他をばっさり消去した曲とか作ってよろこんでたYO! (今度、音の樹にあぷするであります!)

以上、報告であります!
(ケロロ軍曹とハマーがまざっちった。。)
2007年05月26日
01:37
jun@NP
波の音、蝉時雨、川の流れ、トタン屋根に降る雨音、
自然の音って気持ちの良いユニゾンだらけですよね。
2007年05月26日
09:35
stella
奏者の中に倍音をたくさん持っている人がいると、ユニゾンは明らかに響きが変わってきますね。
AVCのs...なるほど。
2007年05月26日
14:55
安斎利洋
MATANGOさんの聞いてきたイラクの子どもたちの歌、聞きたいな。録ってあるんでしょうか。

ブルガリアの合唱は、フィリップ・クーテフが現代的にオシャレにアレンジしたものが流行っていますが、純フォークロアは、もっと野蛮で面白いですね。ユニゾンはもともと野蛮で、当世のユニゾンは、あまりに合いすぎ。
2007年05月26日
15:00
安斎利洋
ブレス=エロス

>そのブレス部分だけをのこして、他をばっさり消去した曲とか作ってよろこんでたYO!

アダルトビデオの音声トラックって、素材になりそう。

>奏者の中に倍音をたくさん持っている人がいると、ユニゾンは明らかに響きが変わってきますね。

筆の毛の中に、芯になる毛があるような。
倍音をたくさんもっている弦と、ブレスがエロチックっていうのは、共通する感覚があるなあ。
2007年05月26日
15:02
安斎利洋
>蝉時雨

蝉の声や、蛙の大合唱は、包囲されて同化してしまうと、聞こえなくなりますね。
あれは「聞く」対象じゃなくて、「居る」とか「成る」もんなんだろう。
2007年05月26日
15:31
Ken☆
あ〜、完全に出遅れた。

モーツァルトやビクトリアの作品は、グレゴリオの響きを残すことを念頭に置いて作曲している感じがします。

とはいえ、グレゴリオ聖歌にはもともと音符がないんです。あ、音符がないというより、譜線がない。ラテン語の歌詞に旋律やリズム、強弱を曲線で指示する図形(=ネウマ音符)しかないんです。口伝みたいなものですから、修道士はとにかく暗記するしかなかった。これじゃ、歌い方がバラバラになるということで、譜線をつけたネウマ譜の原形ができて、さらに音程が決まったところに■を使ったみたい。だから、小節という考え方もない。祈りのうちに息を合わせることはしても、ある程度の誤差は許容されているような気がする。

ということは、坊さんがズラリと並んで読経するのと、対して変わらないわけです。人間の声って、ひとりひとりが声質はもちろん違いますし、単一波長を出すわけでないから、複数の人が集まって出すと、同じ音でもさまざまな倍音が鳴って拡がりが生まれるんですよね。
2007年05月26日
17:11
Yuko Nexus6
声明やなんかもユニゾンの魅力ですね!

安斎中尉殿!
報告であります!
http://nexus6.web.infoseek.co.jp/dedio.html
のvol.236
が、またまたAVCネタであると発見いたしました!

報告おわりっ!
2007年05月26日
19:23
安斎利洋
アヴェ・ヴェルム・コルプスには、音楽のすべて濃度につりあう濃度があるのかも。

ニームのAVC、面白いです。ライブリミックスって、ライブをリミックスですよね。まさか、ライブでリミックス?

ヲノさん元気?
2007年05月26日
19:29
Yuko Nexus6
働きすぎって感じ!>ヲノ
2007年05月26日
19:30
安斎利洋
>坊さんがズラリと並んで読経

ユニゾンがばらける、というふうに僕らは考えるけれど、聖歌というのは、ばらけることのない天の音楽を歌い手が聞いてきて、地上に報告するような行為なんでしょう。たぶん。
2007年05月27日
00:06
miyako/玉簾
おお!いま丁度、ユニゾン主体の曲を録音しています!
2007年05月27日
00:40
にしの
単音の権化のようなピアノも確か弦はいっぱいあったなぁと思って調べてみました。
http://www.suzuki-metal.co.jp/story/music/index.html

ちょっとだけズレているとサスティンがのびるそうです。
http://www.suzuki-metal.co.jp/story/music/01.html

オーケストラにこういう効果を求めているかどうかは疑問ながら、人も含めた共振はやっぱりやる方も聞くほうも気持がいいのかなと。
2007年05月27日
00:51
Yuko Nexus6
>
アダルトビデオの音声トラックって、素材になりそう。

うーん、これってちょっと違うと思うんですよね。
サンプリングミュージックで、この手の音が使われていると、かえって萎えちまう俺。

で、すっごく似てるけど、女性ボーカルのブレスとか、女性の泣き声(自分が泣けて泣けてしかたなかった時、その音録音してリミックスに使ったことあり。あ、これも音の樹に入れときます)は、微妙に違う。。。だから納得! と、思っているんですが。


しくしく。。。と女の泣き声が聞こえたんです。。。牡丹灯篭、みたいなー
2007年05月27日
09:29
安斎利洋
日経サイエンスの「楽器の科学」という本に,ピアノの複弦の物理について,詳しく書いてあります.シナジーですね.

http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4532064627/ref=sr_1_olp_10/250-3894798-1044264?ie=UTF8&s=books&qid=1180225635&sr=1-10

絶版だ.
2007年05月27日
09:32
安斎利洋
>サンプリングミュージックで、この手の音が使われていると、かえって萎えちまう俺。

生の時間スケールで使うと,いかにも感情を引き起こそうとする意図みえみえたけれど,たとえば10分を1秒にすると,「ゆらぎのある振動」として聞こえてくるんじゃないでしょうか,あの行為は.
2007年05月27日
10:31
Yuko Nexus6
ふむ。。。研究の余地ありますな>あの行為

うちの同居人は合唱ではベースなくせに裏声出すのが上手で、ユーミンの曲が元のピッチで唄えます。さっきまでは「あの日に帰りたい」あ、いま「ベルベットイースター」になりましたが、彼のピアノ弾き語りとユニゾンでうたうと、けっこうイイ感じ!

どんな家や!
2007年05月27日
10:32
Yuko Nexus6
男のファルセットと、女の地声高音(ユーミンなんかそれよね)は、波形がかなり違うと思うので、ユニゾンで加算合成シンセ状態になる。そこがおもろい。
2007年05月27日
10:38
Yuko Nexus6
「それはいわゆる山下達郎+吉田美奈子効果ってやつやね」同居人談。

いまは「少しだけ片思い」です。

他人の日記で我が家中継する失礼をおゆるしください。

いつだってー、i love you more than you 〜。

おっと、次の曲だ。なんだろー。。。「あたらしぃ〜」
2007年05月27日
10:40
Yuko Nexus6
雨のすていしょん
2007年05月27日
10:51
安斎利洋
一青窈の「もらい泣き」を0.7くらいに遅くすると,平井堅が歌っているように聞こえる,って話がありましたね.
あれはきっと,音質じゃなくてメリスマの問題だと思うんだけど.
2007年05月27日
11:06
Yuko Nexus6
>一青窈の「もらい泣き」を0.7くらいに遅くすると,平井堅が歌っているように聞こえる,って話がありましたね.

あったあった! トリビアでやってた!
メリスマって、nanndesuka−?

せっかくなんで、同居人と録音してみたー。アップしたら、自分日記でURL公開しまーす!
2007年05月27日
11:12
安斎利洋
メリスマって,いいませんか,あんまり.日本でいえば「こぶし」.
平井堅って,こてこてのコブシまわしで,地声裏声の反転領域の比率が,一青窈と似てる,ってことなんでしょう.
2007年05月27日
13:12
Yuko Nexus6
あー、メリスマってゆーのかぁ〜!>こぶし
地唄ではあまりこぶしとか巻き舌とかしないように(地唄は上品さが身上)指導されました。

あと、西洋式音楽用語で。。。ええと、歌詞がわかんない曲を「ららら〜」で唄うのを、なんて言いましたっけ。。

そういえば2005年発売の新譜(形容矛盾?)「NEXUS6 SONGBOOK」内で、自分多重録音ユニゾンずれ魅力に挑戦したものでしたな(わかりやすいのは、かえるさん作曲の「ふなずしのうた」)。。。http://nexus6.web.infoseek.co.jp/Books.Cassettes_j.htmlから、iTunesストアへのリンクありますわい。

はい、宣伝でした。ごめんなすって。
2007年05月27日
13:14
Yuko Nexus6
メリスマって、ちょっとメスメリズム(動物磁気?)に似てて、怖い感じしますね。黒沢清の「Cure」おもいだしちゃいました。ぶるぶる。。。
2007年05月27日
23:20
安斎利洋
>自分多重録音ユニゾンずれ魅力に挑戦

思いつきの仮説ですが,ハーモニーって,ユニゾンのずれが起源なんじゃないでしょうか.

ついでにもうひとつ思いつきの仮説ですが,旋律の起源は,メリスマじゃないでしょうか.最初は,コブシのあとに一音を伸ばしてただけだったりして.コブシが伸びて,旋律になった,と.
2007年05月27日
23:35
安斎利洋
ニヴフ民族の言語を研究していらっしゃるたんぎーさんの日記に,実に興味深い話があります.

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=446313069&owner_id=2734513

>歌は原則として個人の創造物であり、ひとりひとりが自分の歌を歌います。複数の人間が合唱するのは非常に特殊な歌だけです。「普通の歌」は個人によって違うものだということになっています。
2007年05月27日
23:49
Yuko Nexus6
>「普通の歌」は個人によって違うものだということになっています。

地唄の師匠にいわれたこと「お座敷の音楽がエンターテイメントだとしたら、地唄は自分の鬱屈をなぐさめるために口ずさむもの。だから大きな声を出す必要はない」

なんか口琴と似てるなって思った
2007年05月27日
23:56
安斎利洋
地で歌っていいから,地唄ってことか.

口琴は,自分の頭空間に聞かせるための音楽って感じだよね.
2007年05月27日
23:57
安斎利洋
そうだ,モーツァルトっていえば,ラクリモサ(モツレク)の,2本のギター編曲ってのがあって,かっこいい,
2007年05月30日
12:31
osamu
>...めいめい勝手に「これが校歌だ」と思ってるものをガナリたてているので、およそどういうメロディーなのか、わけがわからないんですが、これがとんでもない迫力....。

これ、僕も体験したことあります。イラクじゃないけど。。
仕事柄子供の合唱とかの作曲もすることがあって、唄わせたり録音したりすると明らかに日本の子供と例えばアメリカの子供とは違う。
どちらも味がありますが、アメリカの子供達に唄わせた時はもう大変、唄う前は遊びまくり飛び回りで唄うエネルギー残しておいてくれ〜〜ってな感じだったんだけど、録音しはじめたら集中力全開、だけど・・・みんなバラバラじゃん・・・あれぇ?みたいな感じ。だけども、これがユニゾンになるんですよ不思議な事に。キモは各々の子供が各々の子供なりに精一杯その曲を唄ってる。ピッチとかストレスとか細かいこと抜きに複数人がある一つの曲を同時にみんなで唄おうとそれぞれが想いを込めてる。結構感動ものでした^^
2007年05月30日
13:02
osamu
数日東京を離れてたのでまた亀&浦島レスになりますが・・・思いつくまま(多分に個人的な感覚ですが・・)

ストリングス
ストリングスの各パートの例えば第一バイオリンがユニゾンと思った事は無いです。あるとすれば第一バイオリンという音色として頭にある感じ。その人数で音色が違うので、曲を作る場合(多くは予算の関係で決まる)人数の音色はとても意識します。

楽器混合
これも、譜面にはuni.ってかきますけどユニゾンだという意識よりは、音色を作る気持のほうが強いです。自分の場合は同音なら2色、オクターブが絡み始めるともう何色かつかいはじめますけどやはり音色を作る意識の方が強いです。でも同音の3色、オクターブ絡みの4、5色あたりから書いてるときの感じはユニゾンな気持になってくる感じ。

ユニゾン
じゃ、オケ書く時にユニゾンな気持になるのは何か、というと。
オールユニゾン。ってやつなんです。楽器全員が同じリズムやメロディーを演奏してる状態。で、オールユニゾンに対して持っている気持を言葉にすると。「つよさ」が一番近いかな抽象的だけど・・・
なもので、それに耐えられるような、つよいメロディー、を書かないとオールユニゾンにならない。と、そういう感じを持ってます。スコアーにオールユニゾンを書いてるときって、怖いんですよ、それと同時に気持ちいいんですけど。。^^;
多分おそらく、他の書き屋さんに聞いた事ないけれど、このあたりの感覚は共通じゃないかなぁ、とは思います。
2007年05月30日
13:13
osamu
余談・・・
随分前に、指を耳に入れて聞こえる筋肉ノイズの書き込みがありましたが、あれ、ユニゾンだと思う。上腕二頭筋はユニゾンして重いもの持ち上げてる、、みたいな感じ。産まれてくるときに聞いた陣痛の筋肉ノイズは光り輝く音だったに違いない(のかもしれないけれど、子供に聞いたら、産まれてくるときは痛くて苦しかったと言ってました^^;)
2007年05月30日
13:59
Yuko Nexus6
自分日記よりコピペ
---
もともとは横溝正史作品読むとき用のBGMとしてひっぱり出したCDだけど、いろいろ勉強になってたのしい。
「聖母マリア公頁歌集(12,13世紀)」---スペイン古楽集成I

リミックスに取り組み続けているAVCは18世紀だから、同じラテン語の宗教曲とはいえ、格段の違いがある(そりゃ500年以上違うんだしー)。単旋律。ほいで女子たち入り禁止な感じ〜、笑。あれ、ソプラノ? と思ったら「児童合唱」だったりするんだなー。うーむ、禁断のみりき!

バリトンより、やっぱりテノールに魅せられる。地唄でいうところの「あたり」に似た旋律の妖艶な上下。男の喉。。素敵!
2007年05月30日
14:37
Ken☆
>あれ、ソプラノ? と思ったら「児童合唱」だったりする。
そりゃ、そうですよ。
聖歌を女性が歌うなんて、もってのほかでしたし、
まして、聖堂祭壇に上がる事すら許されなかったですから。
ソプラノが必要なら、児童のボーイソプラノで。
どうしても大人でなきゃだめだと言うなら、
変声期前に去勢してカストラートにするなんてこともしたわけで。
2007年05月30日
14:39
Yuko Nexus6
大阪府知事が土俵にあがれないのとおんなじですよねー。
2007年05月31日
17:58
安斎利洋
>多くは予算の関係で決まる

予算の問題だったんだ!
映画だと,足りないエキストラはCGでコピーして作っちゃうみたいですけどね.ストリングスを,コーラスのエフェクタで作っちゃう,なんてことはしないんですか?

>じゃ、オケ書く時にユニゾンな気持になるのは何か、というと。
>オールユニゾン。ってやつなんです。

そうそう,「ユニゾンな気持」に関心をもっちゃったんです.威風堂々が,聴衆をユニゾンな気持にさせちゃうようなことですね.パートのユニゾンと,別の問題なんでしょう.
僕は,ずっと「ユニゾンな気持」に反発して生きてきたから,むしろ盲点になっているような気がする.そこを虚心に考えないと見えない現象もある,と,ある議論の中で言われてしまって,それがきっかけで.

>子供に聞いたら、産まれてくるときは痛くて苦しかったと言ってました^^;)

信じちゃったぞ.どこかで言うかも.
自分が猛烈に痛いときに,そういえば筋音を聞いているような気がする.猛烈に痛い体験を最近してない.
筋音はユニゾンですか.内発的ユニゾン.
2007年05月31日
18:03
安斎利洋
自動合唱といえば,この話.
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=89534230&owner_id=63253

↑面白いから訂正しないけど,児童合唱.
2007年05月31日
18:57
osamu
>信じちゃったぞ.どこかで言うかも.

どぞどぞ〜。実はこれ(胎児の頃の記憶)はごくごく普通のことらしいです。僕の知り合いには何故か医者や発達関係の人がいないのですが、知り合いにいらっしゃったら聞いてみてください。
 子供に聞いたのは何歳の頃か忘れたけれど、片言で会話が出来るけれどまだ猛烈に言語を(言い回し含めて)獲得する寸前の頃。
 体内でどんな格好でいたかも実演してくれました。周りは赤い色で、浮いて(いる感じ)たそうです。音に関してはわからないとのこと。数ヶ月後(言語を猛烈に獲得した後3歳くらいだったかな)に同じ質問したら、もう覚えてないと言っていた。
 あそこら辺で、何か人間って捨ててるんだというのはその頃すごく感じたことでもあるんですよ。
 おそらく学術的にきっちりその辺りを研究している人っているに違いないとは思うけれど調べたことはないです。
ま、そういうわけなので、、

>信じちゃったぞ.どこかで言うかも.

オッケーです〜
2007年05月31日
19:08
安斎利洋
すごい実験をしたんですね。
はじめて肺に空気を吸い込んだときは、ひりひりと痛いのだろう。

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