安斎利洋の日記全体に公開

2004年10月27日
01:33
 ヲノサトルの先見性と風化するmixi
目覚めてまだ頭に血が昇ってきていない時刻に、予告なしに出前がやってきた。北イタリアから一時帰国(?)中のジュンコさんの家を経由し、ジュンコさん特製コロッケ(http://mixi.jp/show_friend.pl?id=109356)と、あっこさん特製ペースト(http://mixi.jp/show_friend.pl?id=88047)の残りなどを、なかむらさんが運んできてくれた。代わりに、先日のレシピ「タラコスパゲティ」(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=2781373)をご馳走する。

というわけで、ジュンコさんコロッケ最高でした。あっこさんサーモンとセロリ?の絶妙のバランスには驚嘆いたしました。

で、なかむらさんがなぜmixiのログ保存に血道をあげているのか(http://mixi.jp/view_community.pl?id=43817)について、思い当たることがいくつか。

鳥類の進化については、よくわからないことが多いのだそうだ。骨と違って、羽毛は化石化しづらいからだ。将来いかに化石化するかを目論むのは、あまり普通のことではない。少なくとも人間以外の生物は、そういう博物学的野心をもって現在を生きてはいない。

現在のBlog流行の源流は、八谷さんのメガ日記だと言う人はいる。僕はむしろ、ICCネットでやっていたヲノサトルの「隊員宿舎」が、BlogやSNSの先駆だったのではないかと思っている。ヲノさんが、なにか別のものを模倣したのかどうかは知らないが、個々人が宿舎をもち、そこに友人が遊びに来てコメントをつけていくスタイルは、パソコン通信主流の時代に、僕は類例を見たことがない。

ファーストクラスを用いて組み立てられたICCネットのすべては、残念ながら化石化していない。大和田さん(http://mixi.jp/show_friend.pl?id=14373)や、ヒトシさん(http://mixi.jp/show_friend.pl?id=59418)の手による羽毛のような情報の絡み合いは、そのまま記憶の中で風化しはじめている。ICCネットの中には、四谷連画という記念碑的な連画セッションもあった。

mixiがこれからどうなるかはわからないが、この一瞬の高まりは、いままでの多くのネットワークコミュニティがそうであったように、一時の集団的蜜月だろうと思う。これは、マスターネットからネットにかかわっているなかむらさんもまた共有している直感で、自分の手で化石化しなければ、10年後に同じ悔いを残すことになると読んでいるのだ。
 

コメント    

2004年10月27日
01:48
mi
いまよぱらてるので、まったくわかりませんが、みつどのこいにっきです。
2004年10月27日
01:59
安斎利洋
miさんには、肝臓にいいものを出前しないと、いかんよね。
2004年10月27日
03:15
eiko
ネットワーク上にどんどん古いデータが堆積していき、検索エンジンというスコップであてもなく掘って、思いもかけないものがぽろりと出てくるようになれば、楽しいですね。ちょうど、貝塚や古い納戸の大福帳がおもしろいのと同じ感じ。でも、小学校のときのはずかしい作文がぽろりと出てきちゃったらいやだなぁ。

話は違うんですけど、化石として残すだけでなく、土にかえす技術があったらおもしろいと思うんです。ディスクの中のデータを整理して捨てるのは勇気のいることなので、化石にする気のないものは自分の意識や時間と歩調をあわせて、インクが退色するような感じで消えてくの。コンピュータ使うなと言われそうですが。
2004年10月27日
03:27
安斎利洋
インターネットの過去を、スナップ写真のようにそのままアーカイブしているのが、
http://www.archive.org/ 
です。ここから、たとえば1998年の連画サイトを見ると、
http://web.archive.org/web/19980123144355/http://www.renga.com/
こうなります。

もう、なんでもいいから考えずにとっておく。どうやって引き出すかは、あとから考える、というのが、これからのデータベースのありかたでしょうね。忘れ方も、そのオプションってことだと思います。

昨年まで役員をやっていた会社で、情報が勝手に経年劣化していくDBを作っていましたが、実に不愉快なシステムでした。
2004年10月27日
03:39
安斎利洋
むしろ、1996年の朝日com
http://web.archive.org/web/19961219124321/http://www.asahi.com/
こういうのが新鮮ですね。
2004年10月27日
03:46
eiko
「情報が勝手に経年劣化していくDB」すぎょい。
2004年10月27日
03:55
安斎利洋
>「情報が勝手に経年劣化していくDB」すぎょい。

たとえば2年後に画像のレゾリューションが4分の1になったりするんですが、読めないまま残った書類とか、気分悪くないですか。なくなるならなくなったほうがいい。だいだい、ストレージのバイト単価はどんどん下がるわけだし。

1997年の(株)アスキー
http://web.archive.org/web/19970202182246/http://www.ascii.co.jp/
画像が飛んでて、情報が勝手に劣化してる?
2004年10月27日
04:03
安斎利洋
ちょっとシンクロ。
忘れたいことのほうが多すぎる「人工海馬」(Jun@NP)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=2856164
2004年10月27日
06:02
さとっち
上の「人工海馬」のページ読ませていただきました。
坂本龍一さんと松浪克文さんの会話思い出したので、かいつまんで書いてみます。。

「記憶の喪失はプロテクト、、、アンラーン(忘れ去る)=現状への適応=抑圧。その適応aka抑圧を上のページで言うと「海馬」がおこなう。
、、、と言うことですよね。

問題は、その抑圧をどう処理すべきか?
その選択肢をプログラミングできたら、もはや革命ですね。。。
2004年10月27日
08:16
中村理恵子

ヲノサトル↓だと言ってますが、本物だろか?
安斎さん、すでにメール撃ってるでしょ?
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=159658

あたしも迎えにいってみっか。
2004年10月27日
10:29
安斎利洋
気づかなかった。お迎えに行きます。
2004年10月27日
12:33
eiko
> 画像が飛んでて、情報が勝手に劣化してる?

ああ、こういうのは気持ちわるい。とっといてほしい。
だけど自分のPCのなかの10年開かれることのなかった一時ファイル(ゴミファイル)は消えてほしかったの。次元ちがっててすみませぬ。
2004年10月27日
12:33
eiko
> 画像が飛んでて、情報が勝手に劣化してる?

ああ、こういうのは気持ちわるい。とっといてほしい。
だけど自分のPCのなかの10年開かれることのなかった一時ファイル(ゴミファイル)は消えてほしかったの。次元ちがっててすみませぬ。
2004年10月27日
13:35
安斎利洋
>自分のPCのなかの10年開かれることのなかった一時ファイル

ありますねー、そういうの。冷蔵庫に昭和の日付があるCMみたいに。
でも、昔やったイベントの情報を引き出そうとして、そういうゴミだめハードディスクをgrepしてみたら、秀丸のバックアップファイルから見つかったりしたことがありました。えらいぞ秀丸。
2004年10月27日
13:39
安斎利洋
忘れるというのは、捨てるというより、別のアクセスを待つ形で沈む、ということだと思うんです。いったん忘れて、思い出すことによって、情報が整理されることがあります。

そういう情報の保存のしかたが、できないかなー。
2004年10月27日
17:59
gilli
夢の島のような、閲覧自由のネット上の共同ゴミスペースとか・・

2004年10月28日
01:55
eiko
とりあえず、ブラックホールへ投げ込んだと思って夢の島ストレージへ入れておこう。
2004年10月28日
02:08
ヒトシ
「情報が勝手に経年劣化していくDB」>昔、安斉さんが悲しい悲劇にみまわれたときのサピエンスネットに、「人生万事塞王がHDクラッシュ」というタイトルが付いていたことを思い出しました。
2004年10月28日
02:10
安斎利洋
>人生万事塞王がHDクラッシュ

うまいこと言いますね。ぜんぜん覚えてない。問題は海馬です。
2004年10月29日
15:11
あ っ こ
やっとたどりつきました。ここのところ接続が旨くいかなくてミクシーめぐりがさくさくできません。安斎さんまで来る間にかなり頭に血が上った状態になって「やーめた!」と。
というわけで遅れレス。

・・・・・・・・・食ったな!
2004年10月29日
16:58
安斎利洋
>・・・・・・・・・食ったな!
食った。でもまだ生きている。
2004年10月29日
19:21
あ っ こ
>食った。でもまだ生きている。
3日めまでは普通生きているものです。・・・・・うふふ★


>そういう情報の保存のしかたが、できないかなー。



夢の解釈は色々ありますが、一説に夢は記憶の整理をしているというのを聞いたことあります。かなり忘れかけていることをうっかり夢で見てしまうという経験は案外多くの人が経験しているかも、逆もあてもう忘却のかなたへ追いやっていい記憶は夢に見るともいいます。

夢のようなシステムがあったら笑えます。一月に一度スキャンすると映像で持ち主にいる?いらない?って確認してくれる。私のようなおき忘れ屋さんにはうれしい。「これ捨てちゃうと君が困るけど捨てる?」てもいい。しかし良く考えると、どうやってもデータ管理はマシン上だけでは完結しないような気もします。最後はノートに記入ってこと?
2004年10月30日
05:08
さとっち
海馬ってシナプスの交換手ですよね?
その交換手がどのようにシナプスを結合するのか?

<忘れるというのは、捨てるというより、別のアクセスを待つ形で沈む、ということだと思うんです。

この表現はとてもピンと来ると言うか、、、自分的にはですが、、、
だとすると、今の検索システムでは、上記の意味のアクセスは難しいような、、、

ジオグラフィー的な、、、例えば、、、ビスケットさんの管理するコミュのソフトViscuit的な物がp2pで拡大していったときに、そのような記憶との交流(海馬のシステムとは必ずとも一致しないと思いますが)が新しい形で存在しそうな気が、、、ただの、直感なのでゼンゼン違うかも知れませんが、、、

<別のアクセスを待つ形で沈む
と言うよりも、すべての、アーカイブが点在する。ような、領土的な見方の方が、僕的にはしっくりきたりして、、、、

2004年10月30日
15:12
ね かたな
はじめまして、以前 ICCnet に居た者です。

一瞬の高まりは一瞬の高まりとして、その場に居合わせた人達の頭の中に想い出として仕舞っておく…と云うのは、やっぱり無しなんでしょうね。
一方で、もう繋がらないと分かってはいても、セットアップファイルが捨てられなかったりするのですが。
2004年10月30日
15:21
安斎利洋
ね かたな さん、こんにちは。

>一瞬の高まりは一瞬の高まりとして、その場に居合わせた
>人達の頭の中に想い出として仕舞っておく

より生産的に思い出すために上手に忘れる。風化するにまかせる。というのもひとつのやりかたですね。でも、もう一回最後の姿を見たいという気持を、僕も捨て切れません。もしかすると、ファーストクラスのグラフ構造に由来しているのかもしれない。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=201560
なにか、集まりがあったんですか?
2004年10月30日
16:03
ね かたな
なんと云うか、そういう高まりの場の雰囲気みたいなものをどうやって伝えるといいのだろうかとか、漠然と思う事はあります。
でも言葉だけでは難しいものがありますね。

もう一回見ようとして、ショボくなってたら、それはそれでがっかりするかも知れませんけど…。

>なにか、集まりがあったんですか?

あ、電子食堂(でしたっけ?)のカレーパーティーです(1996年か…確か「王様のドライブ」のテープが部屋の中に…)。

http://www.ntticc.or.jp/Archive/1996/NewSchool95/Workshop/313.html
2004年10月30日
17:15
安斎利洋
>あ、電子食堂(でしたっけ?)の
>カレーパーティーです(1996年か

推進室が四谷にあった頃の話ですね。覚えています。僕は、パッパル(インドのおせんべい)を揚げました。ってことは、たぶん会ってますね。
2004年10月30日
21:43
ね かたな
をを、その節はどうも…。

人間同士のコミュニティーも結晶化するんでしょうか?
http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higa9707.html#970718
2004年10月30日
21:47
大和田龍夫
あれ?
王様のドライブ知っている人ですか?

田中孝
田中エリコ
モリワキヒロユキ
ヒガキユウコ
などなど当時の人いますね。
そういえば。
で、あたなたは誰?
2004年10月30日
23:41
ね かたな
知ってはいますが、「お客さん」((C)ササガワ某氏)でした。
成城での御披露目の際に、おねーさん(名前は失念)からテープを貰いました。

ICCnet に実名で参加はしてましたが、多分名前を憶えてる方はいないでしょう。

上記の方々と最後に御会いしたのは、(ここでは)れさんの「ゆうえんちけいかく」が最後だった様な…。
花やしきで遊んだ後の食事の席で、モリワキさんが、おんがくはんの三人を指して「あの子達は(コマンド)プロンプトを知らない(Mac 使いだから)」云々と熱く語ってたのが懐かしく想い出されます。
2004年10月31日
00:06
安斎利洋
>などなど当時の人いますね。

あのカレーを食べていて、かつmixiにいる人ってことだったら、藤井孝一、ササキナルアキ、中村理恵子もmixiにいますね。

シェリンさん、どうしてるやら。
2004年11月01日
19:10
大和田龍夫
おねーさん

って石原さんかな?
柳沼さんかな?
小島さんかな?

あの日、終わってから、石原さんを会場に置き去りにしてしまったんですよね。あれは反省しています。
そして、
加藤君は神戸に行ったまでは覚えているのですが、今いずこ?
笹森君も今どうしているんだろう、、、。

えっと、当時の関係者は、おっと、まるちゃん
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=11816
もいたような気がするが、、、。

あれは、写真を遊佐所長にお願いした記憶があるんですが。
、、、、。
2004年11月01日
19:11
大和田龍夫
そうそう、

11月2日(火)
18:30〜
ICC明和電気のレセプションパーティにはみなさん行くのだろうか?(私は呼ばれちゃいないが行くつもり)
2004年11月02日
13:20
ヒトシ
>「お客さん」((C)ササガワ某氏)でした。
ササガワの他己紹介・・・
すごい芸だったような気がする。
2004年11月02日
20:50
ヒガキ
>すごい芸だったような気がする。
すごい芸でした(ウンウン)
本人が一度ちょろーっと、言ったことが次の他己紹介のときにちゃんと含まれてる。内容がこまめに更新されている。あれはには正直驚いたなあ……
あの才能を今は役立ててるのかしら笑>笹川某氏
2004年11月03日
13:44
ね かたな
…最初の方の話であれなんですけど

骨が残らない羽毛であるが故に、より高まる事が出来た…と云うのは如何でしょう?
2004年11月04日
13:40
安斎利洋
>骨が残らない羽毛であるが故に、より高まる事が出来た

ゆえに、かどうかわかりませんが、高まっているときには残すことなんて考えていませんよね。良い旅にカメラはいらない。

でも、僕らの作品について言うと、ビデオで記録を残さなかったものは、世間的には無に等しくなります。語り部が必要なことって、あると思う。

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