安斎利洋の日記
2006年11月11日
20:22
BOOKOFF遊び
BOOKOFFにはランクがあって、本を知っている店とそうでない店がある。本を知っている店は、棚を見ればすぐにわかる。狙い目はむしろ、105円均一のクズのような棚をじっくり見ると、信じられないような本が投げ売られている「本を知らない店」の方だ。
ここ2週間、病院に自転車で通いがてら、サイクリング可能範囲のBOOKOFFをいくつか覗くと、たいてい数冊、石の中から玉が見つかる。すでに持っている本、知り合いの書いた本、自分と関係のある本などは、ほとんど救出する気持で買ってしまう。興味が特になくても、これが100円かよという本はつい買ってしまう。
中には絶版の「料理の四面体」(eikoさん推薦)や、新本で買おうと思っていたテッド・チャンのSF(ikegさん推薦)、存在さえ知らなかったネーゲルの本などもある。
コメント
2006年11月11日
20:47
Bambook
安斎利洋さん どうもです。
久しぶりにコメントを記します。
カール・セーガンのコンタクトは、昔新本初版で買ってしまいまいました。
BOOKOFFにはほとんど行かないのですが、この手の興味深い本もあるような店で105円均一棚にあるかも知れないのでしたら、まめにチェックした方が良さそうですね。
2006年11月11日
20:54
木村健一
せどり、ですな。
2006年11月11日
21:15
中村理恵子
ああ、狩りね。
2006年11月11日
22:01
安斎利洋
>まめにチェックした方が良さそうですね
本を知らないBOOKOFFをうまく探しあてられると、あとは話が早いです。
あと、面白い本はたいてい意外な棚にあります。吉見さんの本は、社会科学ではなく実用書のところにあった、などなど。
2006年11月11日
22:05
安斎利洋
>せどり
それそれ、その言葉が思い出せなかった。
これなら、同業者が目をつけますよね。
2006年11月11日
22:22
godzi2
「真夜中のアリスたち」(ミリオン出版)1994
「昇天桃色性淫徒」(普遊舎)2001
「笑説うたかた草紙 ソープ水滸伝」(司書房)1986
というようなマンガ本を探しているのですが、BOOKOFFにはそういうのもあるのでしょうか?
昔のエロマンガ本です。
2006年11月11日
23:11
安斎利洋
>というようなマンガ本を探しているのですが
指令書、と書いて手帳にはさんでおきます。
2006年11月11日
23:49
godzi2
はさんだまま忘れてどっかで落とすとヘンな人だと思われるので、なるはやで探して、なるはやで捨てるのがよいと思われます。
よろしくです。
しかしエロマンガを探している安斎くんの姿を想像すると、、、
2006年11月12日
00:09
Taro
CDやレコードも同じですね。
ジェフ・ベック・グループが105円だったりします。
レンタルCD店の中古品が狙い目です。
2006年11月12日
00:14
安斎利洋
>なるはやで捨てるのがよいと思われます。
覚えました。
>CDやレコードも同じですね。
CDを買って、iPodに入れて、また売る、ってサイクルだとしたら、差額でレンタルしてるのと同じですね。でも、パッケージが大事なのか。
2006年11月12日
00:53
godzi2
>パッケージが大事
今の若い人にはこの感覚はまったくないみたいです。
昨今低迷しているレコード会社が、起死回生!と思ったかどうか知らないけど、紙ジャケやらオマケつきやら作ったけど、あんまり効果なかったみたい。
買ったのは「紫の炎」とかを懐かしむ、おじさんおばさんばっかりだったとか。。。
でもそこに、新しい未来がほの見えてるよね。多分。
2006年11月12日
01:01
Linco
> テッド・チャン
春に購入しました。
100円ならばビールにまわせたはず!
2006年11月12日
01:34
安斎利洋
>でもそこに、新しい未来がほの見えてるよね。多分。
音楽の単位がアルバムという円盤だというのは、たんなる刷りこみですからね。これから、1万曲のアルバムとか、聴くたびに違う曲とか、円盤に縛られない単位が出てきてもいいね。
>春に購入しました。
Lincoさんも、SF作家だった。
2006年11月12日
09:32
H.耕馬
写真にある、安斎千鶴子さんって、ひょっとして?
2006年11月12日
11:10
安斎利洋
異父母姉弟です。知らない方です。
造形大の教授、とあります。
この本なかなかいいですよ。105円というのは、あきらかに書店のエラーですね。
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2006年11月12日
11:35
nazo
>ほとんど救出する気持で買ってしまう。興味が特になくても、これが100円かよという本はつい買ってしまう。
システムアーティストは根っからの本好きだった!
「救出する気持ち」「これが100円かよ」。うーん、胸をかきむしられるようないい表現!
BOOKOFFの書棚巡りは砂金探し、宝石の原石探しですね。BOOKHUNTと掛けてGIRLHUNTと説く。その心はCURIOSITY。
2006年11月12日
12:31
ウチも自転車圏に4軒はあります。
安斎先生知らなかったなー。
2006年11月12日
13:08
Bambook
安斎千鶴子先生の著作は、私が造形大在学時の教科書でした。
現在も持っております。
そのような書籍まであるとは、凄いですね。
もしかしたら、例えば美術大学近郊のBOOKOFFを探しても興味深い本が見つかるかも知れないと感じました。
2006年11月12日
13:36
安斎利洋
>胸をかきむしられるようないい表現!
その胸は、同じ病ですね。
しかし救出しているのか、死蔵して息の根を止めているのか、そこが微妙。
>自転車圏に4軒
病が高じると、自転車圏がだんだん広くなるんです。健康にはいいけどね。
>美術大学近郊のBOOKOFFを探しても興味深い本が見つかるかも知れないと感じました。
近所に江古田店があるんですが、ここは日芸、武蔵野音大、武蔵があるので、かなり充実しています。サブカルの棚まである。しかし、よく本をセレクトしているので、105円均一はほとんどなく、神田で買うよりはちょっと安い程度。石の中から玉を見つけるなら、住宅地の中にある志の低い店が狙い目です。
2006年11月12日
18:12
nazo
>石の中から玉を見つけるなら、住宅地の中にある志の低い店が狙い目です。
ははは。まったく同感! 「夏目漱石? だれです、その人。村上春樹? 知らんなあ。モト冬樹なら知ってるけど」。こんな感じに志が最低をいってる店主が最高です。
2006年11月13日
00:10
安斎利洋
とりあえずわからない本は100円にするのが、良い店主ですね。しかし、何度かBOOKOFFに通うと、魂のこもった古書店やジュンク堂に行きたくなる。一種の酸欠です。
2006年11月13日
00:39
今池荘
コメ兵(こめひょう)という名古屋人なら誰でも知っている店がある。元は質屋だと思うけど、新品、セコハン・・・、ブランド品を求めるセレブが集まる。
「買取センター」が併設されていて一般客から「仕入れ」もしている。銀行のように順番カードを抜き取って順番を待つ。立派な構えのカウンターに各分野の値踏み担当が並んでる。
実はここの楽器担当がダメダメなの。
ぼくはここでギターを4本も買っている。最近もメチャいいテレキャスを4万でゲット。たぶん10万でも買ってた。
だからときどきは宝探しに行くのさ(笑)
2006年11月13日
01:52
安斎利洋
>銀行のように順番カードを抜き取って
現代の質屋はすごいね。リアル空間のヤフオクみたいな感覚か。
見立てが甘いほうが、宝探しの客は集まるね。宝探しついでに、お金を落としていく効果のほうが大きいかもしれないし。
2006年11月13日
08:31
中村理恵子
でもね、、、
Bookoffもアウトレットも、さらに100均あたりも、最初は超興奮するけど、そのうちなんとも虚しくなりません?
本のリサイクル、売れ残った商品の破格値段でのご奉仕、子供にとってお菓子できた家が夢なら、これが大人の気張らばイ夢みる家庭内風景?
昨日友人と茶してて、ふっと触った彼女の上質な上着の手触りにはっとしました。
「ああ、ユニクロじゃないんだな。」
2006年11月13日
13:15
安斎利洋
100均で売ってるソーイングセットとまったく同じ抜き型で作られたものが、ファミリーマートで500円で売られています。つまり400円は「見立て代」。商売って、ほとんど見立てを売ってるわけですね。
自分で砂金を見つけるか、宝飾店で金のネックレスを買うか。
砂金取りを知らないのも寂しいけれど、一生砂金取りも寂しいね。ふだん良い見立てを見てないと、だんだん何が良いのかわからなくなる。
今日は神田に行くか。
2006年11月13日
13:36
砂金採り、や石堀りに夢中になってしまうと、
掘る行為そのもののほうが楽しくなって、金の価値には興味がなくなることが往々にしてありますね。
それもまた何かの「道」まで極めればまた面白いかもしれないけど。
浪人生の夏休みから後の半年を早稲田の町で暮らしたのだけど、
すいどーばたから帰ってきて、高田馬場でおりて、早稲田までの坂は、昔は古書店街があって、数軒おきに、のぞいてゆくものだから、なかなかグランド坂上まで到着できない。
サクサク歩けば、駅から20分ぐらいののぼり坂なのですが、
2時間ぐらいかかってしまった。学生街なので、神田よりも安かった。
バブル時代に地上げされて、古本屋はほとんど殲滅されペンシルマンションになってしまいました。
2006年11月14日
01:59
安斎利洋
早稲田の古書街は、なくなったわけではないけれど、元気はないですね。馬場の駅近くにある二つのBOOKOFFのほうが、売りやすいから、学生が授業で買わされた本はそっちに流れてます。
神保町から水道橋に行く道にも、昔は良い店があったんだけれど、最近は壊滅状態で、エロビデオ系になってしまった。
古書街は、知識欲と、狩猟本能と、散歩欲求をすべて満たすユーザーインターフェースで、これはネットでは替え難い。なくなってほしくないですね。
2006年11月16日
04:04
eiko
> なくなってほしくないですね。
はい。そう思って、駅前の絵に描いたような古本屋さんへの巡礼を心がけています。棚にあった荒俣さんの「絶滅・希少鳥類」を買う決心がつかない。お気に入りの本が売れているかどうか気になるのも、まるごと古本屋さんの楽しみなのかもしれません。
2006年11月16日
04:21
安斎利洋
>買う決心がつかない。
そういうの、ありますね。本っていうものは、砂金堀りそのものが自己目的化しないとだめですね。昔から、大事な本は借りるんじゃなく、買わなくちゃだめだって言います。自分とこの本はかかわるべきか否か、という決定的なかけひきの一瞬がないと、知識との緊張関係がなくなっちゃうんだろうな。そこがネットで情報をゲットするときと、決定的に違う気がする。
そうだeikoさんから借りている「料理の四面体」、奇跡のように105円で手に入れました。近々共著で本が出るので、ついでじゃないけど、そのときいっしょに送ります。ありがとうございました。
2006年11月16日
11:36
eiko
> 奇跡のように105円で手に入れました。
お買い物でした。文春文庫の本はもう重版していないようですし。
安斎さんの本、楽しみにしています。海老鯛。もっと押し貸ししなくては:-)
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