安斎利洋の日記全体に公開

2006年11月07日
23:56
 柱時計
母が退院して、お盆でも正月でもないのに妹と三人で実家の炬燵を囲み、なんとなく昔話が始まる。

ふと、中学の頃まで作動していた柱時計の音が頭の中によみがえる。

考えてみると、深夜でさえ一時間ごとにボンボンボンと音を立てる装置を、うるさいと感じた記憶がない。なぜだろう。
 

コメント    

2006年11月08日
00:10
eiko
安斎さんの脳がボンボン時計の音を、「聞こえるけど聞こえない」ことにしてくれるから。

能舞台の後見を、「見えるけど見えない」ことにするのは、脳のソフトウェア的な働きによるものだけど、ボンボン時計の音が聞こえなくなるのは、もうちょっとハードウェア的にできているような気がする。
2006年11月08日
00:19
安斎利洋
かなり物理層に近いところに「反時計の音」があって、打ち消しているのでしょう。するとそれは鋳型のような補完情報だから、あるとき頭の中でよみがえる。

ってことかな。

柱時計を買ってみようかな。うるさいかな。
2006年11月08日
00:26
TODO
日頃気にならない目覚ましや掛け時計のコチコチという音が気になることってありません?

鳴っても気のつかない柱時計と現象は違うが同じ理屈か。
2006年11月08日
00:31
Archaic
年月が経ってもある状況が再現されることによって蘇る音の記憶。
鳴っていなくても鳴っているように聞こえる。鳴っていても情報として必要とされていないがために打ち消されている音。
聞こえているというのも、見えているというのと同じように、かなり脳の中での無意識の選択の結果による部分がおおいですよね。
あ、eikoさんと同じ事言っているのかな。過労になると聴覚過敏になるほうですが、ハードなのかなぁ、ソフトなのかな。
2006年11月08日
00:38
安斎利洋
>日頃気にならない目覚ましや掛け時計のコチコチという音が気になることってありません?

稀にありますね、寝室のコチコチに意識がいくとき。

普段はまったく意識していないから、マイクで録音した音を再生して、しまった、コチコチが鳴っていた、と気づくことがよくあります。
2006年11月08日
00:42
安斎利洋
>ハードなのかなぁ、ソフトなのかな

感覚器か脳か、というと脳なんでしょうけれど、かなり深いところですね。

ずっと昔の恋人の五感の記憶で、いちばんリアルなのは匂いや触覚や味(?)ではなく、声じゃないでしょうか。
2006年11月08日
00:42
Linco
子供の頃、山が女の人の声で唄っていたのをはっきりと聞いた事があります。

子供心にそのありえない現象が怖くて、また、とてもうるさかったので逃げる様に帰ってきました。
2006年11月08日
00:43
安斎利洋
Lincoさん、山は女の人なんですよ。
2006年11月08日
00:46
Linco
柱時計は男の人だから聞こえないのですね。
2006年11月08日
00:52
安斎利洋
振り子時計だしね。でも、ぜんまいを分解すると、手を切るね。
2006年11月08日
00:57
Archaic
脳に関するお話によると、人にとって一番原初的で記憶、想起ということを考えると実は一番に近いのは臭覚なんだそうです。でも、私はやっぱり音(声)かもしれない。鼻があまり効かないのかな。いや、そういう問題ではないですね。(笑
安斎さんも私も相手の声を好きになっているという所がある、或いは声が選択肢のひとつとして結構重要な部分を占めていたからっていうことなのかもしれませんね。話し方や声の嫌いな人はどうも側にいられないんですよねぇ。笑
2006年11月08日
01:17
安斎利洋
>相手の声を好きになっているという所がある

あるある。声が好きというのはありますね。
声にも、エイジングがありますね。でも、声が老いる人と老いない人がいるな。
2006年11月08日
01:21
夏休みの宿題が間に合わない夜の柱時計の音ほど怖いものはなかったです。思い出しました。

熱出した時なども、夜中の1つか二つの鐘で目が覚めたりするんですよね。

祖父の家の柱時計はすごくゴージャスなチャイムが鳴るもので、
叔父が夜中はうるさいからと言って、何か音をならないようにしていた記憶があります。

おぞましい音や声というのは、後からついてくるような気がします。文字でもゾっとする。
2006年11月08日
01:25
安斎利洋
最初の疑問に戻ると、時計のコチコチや、パソコンのファンの音など、継続的な音が聞こえなくなるのはわかるんだけど、一時間に一度という長周期でも聞こえなくなるものなんだ、ということ。
すると、ほかにも意識から外れている長周期現象があるんじゃないだろうか。一年に一度とか。
2006年11月08日
01:40
お風呂が湧いた、ピコピコという音や、電子レンジがあがったピピという音も、何かに集中していると聞きのがします。

小学校の休み時間が終わりのチャイムは聞こえない場合が多かったかも。嫌な時間が終わるチャイムは待ち遠しいし、テストが終わるチャイムはドキドキする。
>意識から外れている長周期現象
地球の音が聞こえていないように、月や太陽があがる音や沈む音が実はあるのかもしれない。
2006年11月08日
01:58
安斎さんちの柱時計はぼーん、ぼーんという一音タイプでしたか?
うちの昔あったのもそうでした。規則性のある音や、聞き覚えのある音は消去するものなのでしょうか、どこかで無意識に意識的に。
でもぼーんぼーんという音がもし、いつもと違って、最後の音だけ半音あがったりしたら、急に聞こえるのかも。変則性の波。
(オルゴールの音が、機械でも魅力的なのはテンポが緩くなってゆくからで、オルゴール音の打ち込み音楽が案外おもしろくないのはそういうことかも。)もし、安斎さんちの柱時計が毎日違う音で鳴るものだったらどうだったのでしょう。

祖父の家はファミレドファミレドファラソ〜ファーファーファーファーとか言うのだったので、(柱に子山羊が隠れられるタイプの)さすがに夜遅く鳴るとびっくりしてしまう。
2006年11月08日
02:14
安斎利洋
一音というか、短三度の二音が、毎時0分に、時の数だけ鳴りました。そういえば、毎時30分にも一度鳴った。だから、1時と1時半の区別がつかない。
2006年11月08日
02:15
安斎利洋
なんで短三度だ?
2006年11月08日
02:55
短三度の二音
ハト時計の音階?
2006年11月08日
02:58
Archaic
短3度というのが微妙に古い日本的なイメージ。和室のちゃぶ台、とか。実家の炬燵というのもぴったり。わび、さびに通じる曖昧な余韻を思いますね。本当は緩んじゃった不協和音なんでしょうが。
西洋の柱時計もこんな響きなのかなぁ。
2006年11月08日
03:10
安斎利洋
ハト時計って、短三度だったっけ? 長三度を聞いた記憶もあります。いや、それはカッコウの鳴き声かな? カッコウの歌は、短三度か長三度か、だいたいそのあたりの緩い音程ですね。

西洋の柱時計は、違うんでしょうかね。興味あるなー。
五度だったりして。

短二度の柱時計で暮らしてみたい。
2006年11月08日
03:12
Archaic
それこそ、作ってしまえば???(笑
2006年11月08日
03:14
祖父の家のは外国製だったはずです。イギリス製かドイツ製かなにかの床おきで
小学校3年生の私の背丈より高かった
2006年11月08日
03:23
安斎利洋
想像だけれど、西洋の時計は、鐘なんでしょうね。
鐘の音は、単音でも単純な倍音でないから和音に聞こえる。
それをまねして、2本のピアノ線で柱時計の音にしている。
そんなところかな。

プリペアド柱時計は、作れそうですね。
2006年11月08日
03:42
鐘ーそうそう、チューブベルをくるくる回転するハンマーが叩くような機構だったような。
叔父か、看護婦さんかなにかが
『小人が叩きにくる』と言ったので、
ずっと時計の前に座って、鳴るのを待っていた
教会の鐘って、ヒモ引いて演奏するんですよね。
自動化されたものもあるでしょうけど。
2006年11月08日
08:13
中村理恵子
>深夜でさえ一時間ごとにボンボンボンと音を立てる装置を、うるさいと感じた記憶がない。

あのね、何年前だったか?文化の日前後に開かれたフリーマーケットの終了間際、売れ残って持ち帰りに困っている人を餌食に、安く柱時計(たぶん昭和30年代か?)購入。

うれしくなってゼンマイまいて起動!
時を刻む音が超懐かしい。
ぼーん。
ぼーんぼーんぼーん。と一時間おきのお知らせも懐かしい。
それに柱時計の、存在感、音が意外に大きいことに気がつきました。

そして深夜。
音でかすぎ。
現代の住居空間の、音空間のバランスの中で、はみ出してる。
あわてて振り子を縛って眠りました。
時計よ、ごめん。

2006年11月08日
09:14
ちゃ〜り〜田中
>一時間に一度という長周期でも聞こえなくなるものなんだ、ということ。

朝、目覚まし時計を何故か瞬時に止められるのを不思議に感じたことがあります。(寝ぼけていても何か周期を感じているのだろうか?)
目覚ましが鳴る直前の「カチ」っという音に反応しているのかも・・・他の音は意識から消えている。
2006年11月08日
12:16
安斎利洋
>安く柱時計(たぶん昭和30年代か?)購入。

お、それまだある? 実験のため、貸し出し希望。

>目覚ましが鳴る直前の「カチ」っという音に反応しているのかも

そうなんですよ。

意識の外に知的なスイッチャーがいて、聞くべき音は意識につなぎ、聞かなくていい音をミュートするという判断をしているとしか考えられませんね。
2006年11月08日
12:37
eiko
時計のコチコチ音に反応するのはストレスになるので、それを軽減するための自己防御機構として形成されたかもしれません。
とすると、子どものころ、無意識のうちに授業から気がそれて窓の外を見ていたのは、脳に能力以上の負担がかかるのを防ぐためだったのかも(ひどい弁解だ)。
2006年11月08日
12:44
中村理恵子
>>安く柱時計(たぶん昭和30年代か?)購入。
>お、それまだある? 実験のため、貸し出し希望。

クリスマスプレゼントであげるよ。
いま、不用品大放出中なんだ。
ゼンマイ巻けるかな?
購入したときミシン油さしたり、けっこう調整した記憶あり。
でも、いいもんだよ。
予想以上に、しかし、音大きいからね(念をおす;返していらない。)
2006年11月08日
13:40
安斎利洋
>無意識のうちに授業から気がそれて窓の外を見ていたのは、

そうそう、僕はずっと授業が聞きたかったのに、脳内スイッチャーがどうしても黒板カメラをオンラインしてくれなかった。

>予想以上に、しかし、音大きいからね(念をおす;返していらない。)

ぼーん、と鳴る鋼線に消しゴムはさんで、プリペアド柱時計にするのさ。
2006年11月08日
15:51
あ っ こ
数年前にパリに住む友人(アーティスト)の手伝いでインスタレーション作品の仕込みをやったことがる。
古い柱時計をいくつか仕入れて、インスタレーション作品に仕込むのだけど・・・・(その作品で古い柱時計は大変に重要な役だった)・・・・移動中や仕込み中にわずかにハンマーがふれたり、ゼンマイが巻き戻ったりで音がするの・・怖かった★何かのスイッチが入るような気配もあった・・

柱時計の存在感って音だけじゃなくて何か「目」的なものも感じたなぁ〜見てるのよ・・ふぉふぉふぉ
2006年11月08日
22:00
Archaic
ボンボン時計の音が同時和音なのは、調べた所によるとりん棒を二本同時に鳴らしているようですね。
お鈴(おりん)、仏教用具の、あれを棒にしたもののようです。(叩く木製のものではなく)


お鈴は邪気をはらうそうですね。
一時間、或は半時ごとに空間をあの音で浄化してくれてるのでしょうか。 余韻の長さと複雑さに心ひかれるのも納得です。
西洋は鐘で日本はお鈴、なのですね。

以下のホームページを開くとウズボーンの音を聞く事ができます。
下記長文はそこからともうひとつの時計屋さんのホームページからの引用貼付けです。ご参考まで。

http://www.koedo.com/kaniya/t-1-webstar.htm


アンティークなボンボン時計と言っても時報を打つ音には
★ウズボン打(渦巻き型の鈴を打つ余韻のあるきれいな音が特徴)
★和音打(2本の棒リンを同時に打ちます。)
★チンチャン打(2本の棒リンを交互に打ちます。)
★電子音(ICの合成音)
といろいろな音があります。
この柱時計は誰が聞いても一番懐かしい音色のウズボン打ちです。


柱時計は、音を鳴らして正時を知らせてくれるのが多いですが、 柱時計の音にも、昔ながらの棒リンを叩く柱時計や、電子音の柱時計もあります。


同時和音打ち
毎正時になると2本の棒リンを同時に打って数取りし、 30分には1回打つ同時和音を採用していますので昔懐かしい音色です。
なお直接棒リンを叩くため、つまみによる音量調節機能はありません。 鳴り止めスイッチはついていますが、音を止めるか鳴らすかのどちらか選択になりますので、 夜だけ止めるということはできません。


リアルチャイム
15分毎に電子音を奏で、毎正時にはメロディの後、 電子音で数取りをします。(数取りだけでもできます)
メロディはウエストミンスターチヤイム、ホイッティングトンチャイム、セントミッシェルの 3曲切り替え式です。ボリュームもついていますので音量調節が可能です。
任意自動鳴り止め機能付きで、止めはじめる時間でボタンを押してセットすると セットした時間から8時間だけ鳴るのを止めることが出来ます。


ウエストミンスター・チャイムと数取り
ウエストミンスターチャイムが鳴った後に、 3時なら3回と音の数で毎正時を知らせる数取りを組み合わせた 「ウエストミンスター・チャイムと数取り」


正時数取り
12時なら12回、3時なら3回と音の数で毎正時(毎時0分)を知らせる 「正時数取り」
2006年11月09日
00:40
安斎利洋
なるほど、「ウズボーン」の音はいかにも柱時計ですね。子どもの頃、友人の家にいくとその家独特の柱時計の音があって、この種の音はよく聞きました。

うちの時計は、黒い漆塗りで、2本の棒リン。音程が明瞭で、ウズボーンのような複雑な音ではありませんでした。時計全体の箱の共鳴が、独特でした。

30分の音と0分の音が、違ったかどうか、記憶にない。そういえば、30分は単音だったかな。

チャイムの部分だけでも、とっておけばよかったな。
2006年11月09日
01:07
安斎利洋
>柱時計の存在感って音だけじゃなくて何か「目」的なものも感じたなぁ

柱時計が壊れて当時の最新の時計に変わったとき、すがすがしい気持がしたのを覚えています。昭和40年ごろかな。

柱時計的なものがどんどん捨てられて、東京オリンピックがあって、家の中の霊的なものや妖怪はすっかり姿を消した時期だった。
2006年11月09日
13:38
時計の音は鐘でマザーグースの
The Bells
"You owe me five shillings,"
Say the bells of St. Helen's.
"When will you pay me?"
Say the bells of Old Bailey.
"When I grow rich,"
Say the bells of Shoreditch.
"When will that be?"
Say the bells of Stepney.
"I do not know,"
Says the great Bell of Bow.
"Two sticks in an apple,"
Ring the bells of Whitechapel.
"Halfpence and farthings,"
Say the bells of St. Martin's.
"Kettles and pans,"
Say the bells of St. Ann's.
"Brickbats and tiles,"
Say the bells of St. Giles.
"Old shoes and slippers,"
Say the bells of St. Peter's.
"Pokers and tongs,"
Say the bells of St. John's.

この歌を思い出し、これはたしか輪唱で歌う歌だったと思うけど、
どういうメロだったっけ?と思って、iTuneのマーケットを探ったけどこの曲はありませんでした。
アルバムで、Sharon, Lois & Bram
というアメリカ版歌のおねえさんおにいさんみたいな人達が歌ってるのはなかなかかわいかった。Pat a Cakeとか
どこかに柱時計の音がないかと思って探ったけど、なかなか見つからないですね。祖父の家にあったのはまさにこんなのっぽの時計でした。ガラスで中がみえるタイプだった。
http://www.antiquegrandfatherclocks.com/gallery.php?g=gm

あれはどうしたんだろう。あの家は医者を継いだ叔父が新潟を離れ、お嫁さんのお兄さんにあげてしまった時に(家は古かったし土地は借地だったので)、仏壇やら、何やら古い家具は庭で薪にしたという話
です。そのせいか、その義叔母のお兄さんは早死にしました。
2006年11月09日
17:58
GrandFather's Clockの音見つけました。
こんな感じだったけど、メロディの部分がないなー。
http://freesound.iua.upf.edu/tagsViewSingle.php?id=4652

ここのサイトには色々な音があるけど
http://www.grsites.com/sounds/misc010.shtml
このグランドファーザーズクロックの音はカチカチの音だけでした。
2006年11月10日
13:46
安斎利洋
これが毎時鳴ったら、日常空間じゃないね。
2006年11月10日
19:40
実は、あれから、いろいろ上のfreesoundサイトをいじっていたら
(あまり続けてあげると気がひけるので書いてなかったけど)
ウエストミンスターチャイム型?のメロがある
グランドファザーズクロック(大型のはグランドマザーズになってるみたい)
の音を見つけたのだけど、(音色の系統は上であげた音のほうが近い、こんなに華やかで高い音ではなかった記憶。そして、低くてメロディの感じももっとお腹に来るような音でした。学校のチャイムとは違ったと思う)
しかし、このサイトの面白いところは Find similar soundのところを押すと、
ピックアップしてくれるのだけど、元は同じような音でもかかってくる音が全然違ったりする。何でsimilarを決めているんだろうか? 波形? eduになってるけど何処かの大学がやってるのかしら。。。
http://freesound.iua.upf.edu/samplesViewSingle.php?id=14420
http://freesound.iua.upf.edu/samplesViewSingle.php?id=14419
http://freesound.iua.upf.edu/searchSimilar.php?id=14420
http://freesound.iua.upf.edu/searchSimilar.php?id=14419
そんなんで、延々similarやdissimilarを探してしまいます。

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