安斎利洋の日記全体に公開

2004年10月16日
00:08
 調性に感じる色
調性に色を感じる、というさとっちさんの話。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=2450818

>作曲家のオリヴィエ・メシアンは音を色で語る事がある。
>僕は、調性で色を感じる。
>何故だか、♯系は痛い、嫌。と、トリ音さんとも話した事があったり。
>♭系は自分にとって肌?触りが良い。

↑は、スクリャビンが5度圏にマッピングした色。
他人の日記には、画像をつけられないんですよね。なので、こちらに。

ちょっとスキャニングが悪くて、Cは真っ赤で、Gはオレンジです。
 

コメント    

2004年10月16日
00:17
gilli
カンディンスキーは、共感覚で
音を聞くと色が見えたとかなんとかですよね。
だからあんな感じの絵なんですよね。

私は小さいころ、
光が酸っぱかった。銀紙のギラツキとか、酸っぱかった。
今は大丈夫だけど。
2004年10月16日
00:29
安斎利洋
触覚連画のコラボレーターである光島さんは、10歳のときまで弱視、その後全盲になった人ですが、彼は色の記憶をぼんやりもっています。彼は、ことばのシラブルに色があると言っていた。ウサギが白い、というより、「う」の色、「さ」の色、「ぎ」の色があるそうです。

音に色を感じる人って、音スペクトルと色スペクトルが対応しているんだろうか。それとも、スクリャビンやさとっちさんのような、5度圏の調性の色?

僕はたぶん、それほど共感覚はないと思う。Gが茶色とか、Fisは淡い緑とか、Aが赤とか、なんとなくあるけれど、連想にすぎない。
2004年10月16日
00:37
安斎利洋
大昔、合宿でざこ寝をしていたとき、友人某は寝ぼけて目覚めた拍子に思い切りおでこを壁にぶつけ、「なんだよ匂いだけか」と言って再び眠りにつきました。これ、共感覚?
2004年10月16日
00:46
gilli
一説によれば、赤ちゃんのウチは皆共感覚なのだそうです。
段々と感覚が分化されてゆくらしい。
残っている人は人によってそのつながり方は特異なものらしいです。電話のベルの音がピンクとか、その人によってそのペアは固有なものであり、きちんと再現性のあるものらしいです。
2004年10月16日
00:50
安斎利洋
mixi上の人格には、色がありますね。Yuriさんは黄色、かな。卵の黄身みたいな。
2004年10月16日
04:14
たくみ
共感覚について非常に興味深い本がありますのでご紹介。

「共感覚者の驚くべき日常 =形を味わう人、色を聴く人=」
 著作:リチャード・E・シトーウィック(山下篤子訳)
 発行:草思社  ISBN4-7942-1127-9

共感覚を持つ芸術家に出会った、神経学専門のドクターが芸術家の彼と共になって、共感覚の脳を解明していく過程が物語となって構成されている本なので、読み物としても面白く、かつ、脳科学の新しい情報が満載です。

僕は、共感覚ではおそらくありませんが、特殊な脳という点ではかなり(?(^^))特殊なので、脳に関しての探究心は旺盛なんです。
2004年10月16日
04:51
さとっち
安斎さん、この絵は僕初見でした。面白いですね。改めて図になってると、、、なんか、理科室とかにありそうな、、、
ちなみに、僕の調性の色の感じ方は、ちょっとこの図とはズレているかもです。。。

<たくみさん
「共感覚者の驚くべき日常 =形を味わう人、色を聴く人=」
面白そうですね。。今度、本屋さんで探してみます。
僕も、ときどきこれは「何」を基準にして、脳はこういった反応をするのだろう?とか、考えたりします。ハード(この場合、視覚)の変化は成長するか、劣化するだけ(違っていたら、ゴメンナサイ)。とすると、脳が(見え方)を左右する。「見え方」はどこから来るのか?とか。。。

<Yuri魚(^-^)ノさん
赤ちゃんのウチは皆共感覚なのだそうです。
なんかこの話しには納得と言うか、、、
自分の感覚だと、感覚が歳を取るにつれて、自分が認知している概念で処理しようとする。
アナログからデジタルへ段階的に移行するようなイメージがあります。


2004年10月16日
09:57
トクジュン
昨日の新聞で、反省の色は何色、他にも難色、異色と心の色があるらしいよ。

それにしてもプリズムからのぞく色はきれいだな〜。
2004年10月16日
14:01
安斎利洋
調性、音程(和音)、音色、など色の結びつく音のパラメータはいろいろありますが、これは共感覚とはいえないみたいですね。

しかし、赤ん坊の頃に共感覚があるんだとすると、そういうのが基礎になったり、残ったりして、調性などの色の連想が形作られているのか、それともまったく経験から後で結びついたものなのか?

それから、もうひとつ知りたいのは、調性に感じる色と、和声や音程に感じる色の関係です。僕は調に色を感じるより、自分の中ではたとえば属七の色とか、憎四度の色のほうが強く感じます。たんに絶対音感がないってだけの話かもしれないけど。
2004年10月16日
14:03
安斎利洋
憎四度→増四度
すごい誤変換。
2004年10月16日
14:20
安斎利洋
スクリャビンの色環は、音に感じる色というパッシブなものではなくて、この音にこの色を結びつけよ、というデザインなんです。

『プロメテ』のスコアに色鍵盤っていうのがあって(ほぼバスライン)、そのキーを弾くと、音でなくて上の色が出るような仕掛けで演奏せよ、って指示がなされている。スクリャビンは、ある意味メディア・アーティストの走りですね。
2004年10月16日
15:04
さとっち
色鍵盤で思い出したのですが、絶対音感の保持者の中には、リトミックのシールの色と音を同一にとらえている人もいる様です(これは、刷り込みのほうですね)。

<憎四度
これは、何百年か昔の西洋音楽では、、、と考えると、誤変換とも言い切れない、、、かも。

何百年で、、、って所で思ったのですが、基準ピッチはこの何百年で上昇し続けているのですよね。そうすると調性に色を感じているのは、純粋に音で感じているのか、ちょっと疑問に、、、

調性に感じる色と、和声や音程に感じる色の関係の方は、また後程で。。

関係無いんだけど、赤ちゃんはラの音で泣くって、よく言いますけれど、これもピッチ上がっているのかな〜??
2004年10月16日
15:47
たくみ
>スクリャビンの色環は、音に感じる色というパッシブなもの
>ではなくて、この音にこの色を結びつけよ、というデザイン
>なんです。

スクリャピンの一件も、前述の書籍の中で出てきます。
神経科学者で医師でもある著者は、彼も共感覚の持ち主だったろうと考えているようです。
2004年10月16日
16:38
安斎利洋
『プロメテ』の色鍵盤の譜例を、アップしました。
2004年10月16日
17:42
安斎利洋
>何百年で、、、って所で思ったのですが、基準ピッチはこの何百年で上昇し続けているのですよね。

この話はkoichiさんの18番で、パイプオルガンのメンテナンスをするときに、パイプは削って調律するしかないから、だんだんキーが上がっていく。

すると確かに、絶対音感に結びついた色があるなら、それも変るのだろうか。それから、微分音はどういう色に感じるんだろう。

>憎四度
メシアンなら、さしづめ好四度。
2004年10月16日
19:38
ゆいこ
音に色っていうのは、日頃の自分の大きな関心事です。
共感覚っていう言葉は初めて聴きましたが、本、面白そうですね。
例えば、ロシアの同時代でもラフマニノフよりスクリャービンに
色彩を感じるので、(私には)その面から、どちらかというと近寄りやすいって思ってました。
スクリャービンの図ですが、例えばピアノソナタ4番の1小節目私はぼやっと、赤紫を感じて弾いてました。
メシアンのみどり子イエズスの口づけにもちょっと、似た色を。
この表で、異名同音の見方がよくわからなかったのですが、
C♯がCとDの間で橙っていう見方でいいのなら、(D♭だと濃紺で
まるで反対になっちゃいますね)冒頭のH(しぶいピンク)とF♯(青)が基調で混ざると赤紫っぽい和音。そこに薄い黄色のD♯が星のきらめきのように飛び来んでくるっていうの、とてもよくわかります。
2番ソナタの冒頭は青緑を感じてましたが、ペダルで伸びてるとこまで全部足すとやっぱりそんな感じですね。
全ての音にこんなにパレットがあるみたいにはっきり色を見て混ぜ合わせて作曲してたとしたら驚きですね。絵の心得もあった人なのでしょうかね。
2004年10月16日
22:40
安斎利洋
ゆいこさん、貴重な現場の声、ありがとうございます。

C#とD♭が別の色だとしたら、それは絶対音に対する感覚というより、調性のシステムの中での色なんでしょうね。ある人のしゃべる母音の「う」と同じフォルマントの音が、別の人にとっては「え」だということがあるように。

でも、C#は橙なのかな。鍵盤上に連続したスペクトルが現れるというより、調性の色は、倍音列にスペクトルが現れるような気もする。

ラフマニノフは、色彩的ではないけれど、音の絵っていうのがありますね。
2004年10月18日
11:07
さとっち
<もうひとつ知りたいのは、調性に感じる色と、和声や音程に感じる色の関係です。

僕の場合、なのですが調性は概念的なので、色と結びつきやすいのですが、和声や音程はモーションで見える、、、時があります。
和音にしても、たとえばその場所にあるピアノのある和音を押さえた時になる倍音とのモーションなど、、、微分音も同じかも、、、
壊れた映写機がパッと映像を出現させるような感じで、、、

<調性の色は、倍音列にスペクトルが現れるような気もする。
確かに、そうかも?とも思ったのですが、、、例えばes mollとdis mollだとやっぱり自分には違う色になってしまう。。。不思議です。
2004年10月20日
01:10
安斎利洋
>例えばes mollとdis mollだとやっぱり自分には違う色になってしまう。。。

これは、実に刺激的な話です。僕自身は、概念的には理解できますが、体感的には理解できない。

ちょっとずれるけれど、平均率でないピアノの調律を推奨する本『複合純正音律ピアノのすすめ』という本を思い出した。
2004年10月20日
03:37
さとっち
じつは、ges durとfis durに関しては、微妙なんです。
ごく近い性格の多重人格者が相手の物マネをしているような、、、
ニュアンスがあります。シューマン的なのかな??
ただ、同主調のes mollとdis mollだと違う色。なので、例で出してみました。

<ちょっとずれるけれど、平均率でないピアノの調律を推奨する本『複合純正音律ピアノのすすめ』という本を思い出した。

これはよんだ事が、無いのですがどんな内容の物なのでしょうか??興味有ります。。
2004年10月20日
03:50
安斎利洋
es mollとdis mollにしても、ges dur と fis durにしても、基準がcだから、一番向こう側になるわけですが、Cというのは物理的にはあまり根拠のない周波数なので、これは思い込みの問題か、もしくは音律の問題のような気がするんですが、どうなんでしょう。

『複合純正音律ピアノのすすめ』は、実はちゃんと読んでないのでなんともいえませんが、要するに平均率ではなく、ちゃんといくつかの調でしっかり響くように調律すると、ロマン派未満の、モーツァルトなんかはよりよく演奏できる、みたいな話だったと思う。

和声的、構成的に、平均率をくまなくぐるぐる回るような曲は、昔はなかった、ってことでしょう。

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