| 安斎利洋の日記 | |
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| 2005年07月04日 12:58 | 13人の職人 | 13人の職人がいる。ひとりが棟梁で、設計図に基づき職人たちを指揮する。
別の13人の職人がいる。彼らに設計図はなく、ひとりひとり周囲の状況から、自分がどうふるまうべきかだけを知っている。
前者と同じように、後者でも家ができる。職人は、自分が何を目的にしているかも、いつ目的が達成されたかすらも知らない。(以上、マトゥラーナ&ヴァレラによるたとえ話)
前の日記で見せた壁画は、おそらくひとりの職人の仕事だと思うけれど、ひとりが局所的な判断で仕事をしても、後者と同じことになる。作品を作ろうという大域的な判断があれば、前者のタイプの仕事になる。アーティストというのは、作者の内部に棟梁がいるシステムだ。
絵を描こうという崇高な意図をもったパブリック・アートがあちこちにあるけれど、アートであるって、どれだけのもんだと思うね。こういうすばらしい仕事を見てしまうと。
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