安斎利洋の日記全体に公開

2006年07月08日
13:41
 ガリレオと合意解体
ごれさんがガリレオを会社員に、教会を会社にたとえていて、やけにリアリティがあって面白い。会社員としては地動説なんてありえねぇ、って話だ。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=171207867&owner_id=257354

昨年のカンブリアンを分析的に眺める作業をしていて、いろいろなことに気づくのだけれど、いわばカンブリアンを囲む人々はみんなガリレオだ。いかに他人の見方を覆すかに、しのぎを削っている。

修辞学で、メタファーやメトニミーをひっくるめてトロープ(転義法)と言う。トロープは詩的に世界を見る、つまりガリレオとして世界を見る基本戦略だ。誰もが道にかかっているあれを歩道橋と呼ぶなら、私はそれを龍と呼ぶ、というように。

リーフの一枚一枚がみなトロープをはじめると、その樹は決して全体としての合意に至らない。しかし不思議なことに、ある共振が起きる。これはカンブリアンにリーフをつけた人なら誰もが思い当たることだ。

あちこちで合意形成のシステムについて研究されているけれど、そんなものは放っておいても勝手に教会はできちゃうので、むしろ合意解体の技術について考えたほうが実利的だと思う。
 

コメント    

2006年07月08日
14:18
tekusuke
ネタ、頂戴しました :-)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=171341462&owner_id=12473

経済学的にも説明できると思います。
しかもその問題がかなり顕在化してきている!
2006年07月08日
14:40
安斎利洋
経済と詩は、根っこは同じところから発生しているんでしょうから、経済学と詩学の交配はアリでしょうね。

民主主義も、合意はかならず民でなくなるという考え方をすると、むしろ合意解体として考えられないかな。少数決、とか。2番目の多数派を選ぶ、とか。

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