安斎利洋の日記全体に公開

2004年09月19日
01:21
 めだいの幻影燻し
ここ数日、キッチンにおばあちゃんの幻影が宿っている。九十九歳でなくなった祖母の家は、黒光りする床板の下からいろいろな匂いが立ちのぼっていた。

においの成分を、経験的につきとめた。糠漬け、麦味噌、そして薫製の燻した匂い。このブレンドが完成すると、おばあちゃんが出現する。

薫製を毎日食べるときっと悪魔的な悪いことが起きそうなので、今日はめだいの薫製。オリーブオイルに胡瓜のソース。
 

コメント    

2004年09月19日
16:29
Archaic
>このブレンドが完成すると、おばあちゃんが出現する。
ちちんぷいぷい、って感じですね。会いたいときの魔法のブレンド。
>悪魔的な悪いこと
それって実はこっそりとわくわくってことでしょうか?
違う世界にいけてしまうのでしょうか?

安斉さんの食卓ってとっても魅力的で、そういえばとっても魅力的な複雑な深い味の病み付きになりそうな美味しいパスタを<魔女の>って形容していたお店があったけれど。口にするものもとても魔女チックですが、私は器にいつも惚れ惚れしてたりします。お皿の縁のうねりと戸惑い加減が手捻りっていうか陶芸の感覚で包容力のある食器が多いですね。お箸も。良い絵になっていて、さすがアーティストの食卓って感心してます。
2004年09月19日
18:37
あ っ こ
うちのお婆さまも良く出ます。なぜだか?
いまでも家の台所にあるお婆の味噌甕にはお婆の酵母が宿っています。だから甕がお婆の匂いです。

2004年09月19日
22:05
本日は、夕方からワインを試飲して買い、かえりに二子玉川のデパ地下でごはんを買って帰りました。で、うちに帰ってお食事となったのですが、よく見てみたらトリの燻製と、サラダ、、、そのサラダは鯛の燻製入りでした。
なにこれ。燻製だらけじゃないですか。
きっと、本日の私ども、どこかの共同体的無意識にとらえられていて、自動記述的に燻製してしまったのでしょう。
それにしても、おいしかったです。
2004年09月19日
23:51
安斎利洋
いずれ魔女になる方々から、コメントをいただいたような。

僕の祖母は、もしかすると日本の魔女だったかもしれません。子供の頃祖母の家にいくと、鶏を一羽絞めてくれました。その晩は、蒸した鶏と、内蔵の煮物。ヤギの乳を飲ませてくれた。

>それって実はこっそりとわくわくってことでしょうか?
>違う世界にいけてしまうのでしょうか?

僕は自力の脳内麻薬で行ってしまうので、違う世界ではないんですが、煙とか木酢液とか、実はよくわかっていないことが多いらしいですよ。きっと、非常に有用な成分もあるけれど、毎日摂取すると、本当に体に悪い要素があると思う。世界は人間のために出来上がっているわけでなく、人間が世界のために出来上がっている、という考えかたからすると、そういう結論にいたるわけです。

魔女って、そういうことを理解して、薬と毒を使い分ける人々のことを言うんでしょうね。

>いまでも家の台所にあるお婆の味噌甕にはお婆の酵母が宿っています。

酵母に母の字が入っているのが、納得できる。
2004年09月20日
00:03
安斎利洋
>お皿の縁のうねりと戸惑い加減が手捻りっていうか陶芸の感覚で包容力のある食器が多いですね。

ちょっと恥ずかしいんですが、いま使っているものは、数百円の安物が多いんです。

かつて、若い陶芸家の元気の良い安い器を集めたりしましたが、日常的に使っていると、すぐに端が欠けたりして、最近は集める情熱がうせていました。すると、だんだん丈夫なものが残るんですよね。

結婚式の引き出物用に大量生産したものを、投げ売っているバッタ屋があって、型で抜いたものが多いんですが、たまにいいのがあるんです。それをひとつだけ買うと、型で抜いたように見えない。

あと、築地の場外でも、日常用の良い食器がみつかります。

いずれ、暇になったら(いまも暇そうに見えると思いますが)、自分で作りたい。
2004年09月20日
00:06
安斎利洋
>きっと、本日の私ども、どこかの共同体的無意識にとらえられていて

そうなんだよね、最近自分の食欲が、mixiのシナプスからの信号に、かなり影響されている気がする。
2004年09月20日
01:34
あ っ こ
ニューロン的触角体動物たちのマトリクス。
異次元同時振動型ブースターみくしーの現状。燻製。


>>いずれ、暇になったら(いまも暇そうに見えると思いますが)、自分で作りたい。

今リハビリついでに陶芸をやってます。土は右と左に分かれて時々背中を向けたままになっている「自分」を一つにまとめるためにとても有効な媒体です。触れた瞬間ストンと何かが腑に落ちる。とっても「快」。指の先についている目みたいな器官やお腹に落ちてくる思考領域、頬で感じる温度や湿度。毛穴まで開く感じ。もうすこし習得すべき技術はあるのかも知れませんが今はお構いなしってところ。いつか是非お勧です。

魔女の試験には「白」と「黒」の両方があって、必ず両方受験して合格しないといけないそうです。そして基本的には、「黒」を秘めて「白」をなす。これが魔女の奥義。
<文責>宇宙魔女クラブ会員コード:aki

中国4000年の薬学の理論には上薬・中薬・下薬という考え方があります。上薬は毒がなく毎日使用してもさしさわりのないもの、中薬は薬性に留意しながら短期使用に用いるもの、下薬は効果絶大ではあるが毒性も強く量使用期間とも見極めがきわめて肝要。
いずれにせよ毒と人間のかかわりは深いようですね。

ちなみに私は人間になりたいです。
2004年09月20日
02:18
安斎利洋
>上薬・中薬・下薬

これはいいテンプレートを手にいれた。

上薬って、オロナインとかメンタムとか。中薬って、ステロイドのようなもんだろうな。下薬は、抗がん剤など?

陶器も、割れたり傷ついたりしない上器と、薄くて割れやすい下器がある。

癒し系の上音楽に、BGMで聴くとバチがあたる下音楽。

誰にでも勧めたい上書物に、あとあと責任もてない下書物。

アーティストは基本的に下アーティストだけれど、気づくと上アーティストになっちゃうヤツもいる。

異性のパートナーは、上中下、どれが幸せだろう。こればかりは、上も下もいやですね。かといって中も意味ないし。
2004年09月20日
02:43
安斎利洋
>異性のパートナーは、上中下、どれが幸せだろう。こればかりは、上も下もいやですね。かといって中も意味ないし。

これ、間違いです。上も下も両方ならいいのに、ですね。
2004年09月20日
13:54
あ っ こ
どうして異性問題にまでワープするか、わからんちん?だけれど。

上・中・下なる考え方は対象を分析してこそ成立するもので、パートナーって分析できるか?ってとても疑問。
どうせなら陰陽五行論でも引用するほうがまだましかもしれません。

むしろ「わからなさ」こそパートナーでは?この場合相手が異性であろうと同姓であろうと。

わからないってことはそのままとっておいたほうが面白いのかも知れないとふと思うしだい。です。
2004年09月20日
15:25
あ っ こ
も一つわすれた。4000年の歴史はオオイナル人体実験の歴史とも言えるわけで、、、

パートナーも毒が在るかないかは食べてみないとわからない!!だとすれば食うか食われるかは時の運。食って死んでもいいか!くらいには生きたいものかな。

と、思うしだい。。。。以上追加です。
2004年09月21日
15:26
安斎利洋
>上・中・下なる考え方は対象を分析してこそ成立するもので、パートナーって分析できるか?ってとても疑問。

そうなんですよ。毒のあるなし分類法は、いろんなものに適応可能なのに、パートナーの話になると、ちょっとそれ違うな、と思った。人間だけは、複雑多面体なんでしょうね。

よく「結婚相手は毒のない人がいいけれど、恋人は毒のあるほうがいい」なんて言うのがいますね、そういば。たいていろくでもないヤツだな。

>むしろ「わからなさ」こそパートナーでは?
>この場合相手が異性であろうと同姓であろうと。

全面的に同感。あっこさん、深い。
2004年09月21日
16:50
あ っ こ
でも死にたくはありません。しょぼん

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