安斎利洋の日記
2005年04月30日
01:22
漢字を解体してみたい
10年前に中国の書家ガオ・シャとやった
コラボレーション
が、急に懐かしくなって、見ている。魂という文字からスタートしたこのセッション、自画自賛だけれどなかなか良い絵だと思う。絵の良さでなく、彼との間に無理な「相互理解」がなく、実はなにもかみ合っていないかもしれない部首の衝突が面白い。
漢字を媒介にして、中国、韓国、台湾、香港の仲間とカンブリアンセッションができないだろうか、と考えている。意思疎通のために漢字を使うことはできるだろうが、そういうことは目指さない。親のパートを一部継承して、子の漢字をどんどん作っていく。
まるで何千年か前に漢字が生まれたときのように、異質のものを衝き合わせてみて、そこに生まれる新しい意味を楽しむ。
関係がほころびはじめたときに、互いに理解し合うことをやみくもに求めるのは、ちょっと違うんじゃないの?と思う。無理に修復するより、新しい関係の矢印を増やしていくほうが、得策なのだ。
コメント
2005年04月30日
04:30
miyako/玉簾
線がきれいですね。部首(足)の感じ、右足がきちんと地についているところに納得します。どんな風な動きなのかは、右側とのコーディネイトで決まるので、足という部首は少しクールに構える形でいて丁度良いのかなあと思ったりしています。
魂って文字は、魂がぽわぁぁぁぁん、と出ている様子だったんですね。ムの形は、もともと渦巻きなんですね。
あ、渦巻きって漢字はうずまきっぽいです。
2005年04月30日
06:50
TODO
東北の幼児の書道が話題になっていたり、都会のOLが勤務後書道教室に通っているというをTVで観ました。共通しているのは漢字の「意味」を形にすること。「虹」ならそれを絵のように描く。幼児のは看板化されていたりしています。
漢字の持つDNAが触発するのかな。
2005年04月30日
07:21
才明
ずいぶん前になるんですが 朝日新聞で取り上げられ シリーズとして毎日出てたんですが 習字の[ 書 ]を [ 絵 ]としてとらえて [ 字 ]を覚えようというコラムがありました。
ちょうど TODOさんが おっしゃっている 東北の幼児の書道に にたような書体ですが 漢字の意味を 絵に表すということで おもしろかったし 唸ってしまったことを 覚えています。。。(^_^;)
2005年04月30日
09:00
匿名希望中・おーもり
うちの息子、好きだ これ!
2005年04月30日
09:12
ユミ
>関係がほころびはじめたときに、互いに理解し合うことをやみくもに求めるのは、ちょっと違うんじゃないの?
そうかーーー
理解しない事が理解に通じる?
ある種、禅問答のようですねーーー
ま、白黒ハッキリさせないと気が済まない西洋思想より東洋思想の方がオトナなことは確かな感じです。
わたしはすっかり西洋思想の申し子のようになってましたが、、、
2005年04月30日
10:50
HAL_♪I'm the one.
漢字そのものに意味があるので、さらに新しい意味を創造していくのはとても面白い。米英人が意味もなくグラフィックとして見る漢字を解体するのも面白いと思う。
先日日本人の幼児が漢字を書く姿を見ましたが、コレもまた面白かった。見た漢字の形に新しい解釈を加えていくかのような絵でした。
2005年04月30日
12:52
miyako/玉簾
そうそう、日本語を勉強中の外国人が、漢字を書くとき
例えば「器」という字なんかは
先ず□を四つかいて(右下ぐらいから積み上げる順序で)
横線を真ん中に引いて
小さな十字を作った後に、
払いの(ハ)の形を注意深く描く。書き順おかまい無し度の
高さがみていて楽しい。
それは描く「drawing in his(or hers) favorite way」だなあと思う。幼児の書き方も同じですね。
2005年04月30日
14:17
あ っ こ
漢字ってもともと絵ですものね。この文脈だと解りやすいですね。
2005年04月30日
15:24
HAL_♪I'm the one.
そういえば韓国の町にはほとんど漢字が無く、初めての時には記号に見えて不思議な感じがしましたが、少し読めるようになってくると文字に感じられるようになりました。町の看板に氾濫しているハングルは本当に妙な感覚なんです。
読めるようになったからと言って意味が分かるわけではありませんがね。
2005年04月30日
15:26
KVSMI
>親のパートを一部継承して、子の漢字をどんどん作っていく。
楽しそうです。その場合、部首なら部首の、口なら口といった部分の意味を生かしていくのでしょうか。
名前を忘れたのですが、中国人のアーティストで、次々に新しい漢字を発明し、はてはその辞書まで作ってしまったひとがいました。辞書ですから活字のタイプをひとつに統一していたように思います。
その方の場合は、凄絶で孤独な戦いですが。
2005年05月01日
01:08
Yuko Nexus6
漢字おもしろいと思う! 西洋人ももちろん参加かも!
2005年05月01日
06:44
TODO
寿司屋の湯飲みに書いてある漢字というのは創作ですよね。
意味だけで組み合わせているのだろうけど。さがせば他にも
あるのかも。職場限定とか、地域限定漢字なんてのが。
2005年05月01日
14:56
安斎利洋
みなさんのコメントを読むと、漢字のセッションはきっとうまくいくと確信しました。
漢字は、認識の原型のような、僕らの奥深くにあるもののとらえかたにかかわっているんでしょう。上の2枚目の写真、新たに加えました。読めますか?
2005年05月01日
15:01
あ っ こ
利
2005年05月01日
17:04
安斎利洋
ナイスぼけ。はずれです。
2005年05月01日
18:19
HAL_♪I'm the one.
全く想像が付かなかったので、
ATOKを使い手書き文字認識させてみました。
切・刈・刊・幻
「刊」が近いかな。
2005年05月01日
18:42
安斎利洋
この写真、新しい日記に移します。
2005年05月02日
00:22
MAO
安斎さん、「連画」からもう十年ですか……。
早いなあ、年取ったんですね。
あの北京で見た夢と言うか、直観をその後執念深く追いかけているような気がする。確かにあの頃の北京というのは、何かとてつもないことが始まる前の張り詰めた緊張感と抜けた青空がありました。
2005年05月02日
01:03
安斎利洋
MAOさん、相変わらずのご活躍、時折刺激を求めて拝見しております。
そうなんですよね、北京で会ったのは9年前。信じられない。
僕にとっての中国体験というのは、あの一瞬の北京でのできごと以上に、そのあとMAOさんが連芸座に送り続けてくれた中国の芸術家たちについてのレポートの方だったように思います。
あの人たち、いまどうしていますか? なまめかしいセルフポートレイトの彼や、ちんぽこセンセイ。突然芝居の上演をやめさせられた人たち。
自分の知人でないのに、なんだか懐かしい感じがします。
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