安斎利洋の日記
2006年06月09日
16:55
専業主婦
僕は、専業主婦をなるべく生み出さない社会構造を作るべきだと思うのだけれど、このテーマを話しはじめるのが大変なのは、まわりに何人も専業主婦やその夫がいるし、その人たち個人を否定するつもりがないことをちゃんと説明するのが困難だからだ。
しかしあえて話しはじめるきっかけは、みやばらさんの日記にある、23年前の自分の写真しかなかった45歳の女性の話。彼女たちは、無自覚な被害者だ。
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仕事というのは、多かれ少なかれ誰かのためやっている、という側面はあるし、たんにその「誰か」の規模が組織なのか家族なのか、という差の問題にすぎないのかもしれない。しかし視点を「自己が外に生まれる」というところにもってくると、やはり専業主婦は表面的な安泰さとはうらはらに、索漠たる孤独を強いられている。家事労働と子育ての労働を過小評価するつもりはないけれど、それをもって人生の終の仕事とするのは、やはり間違っていると思う。
コメント
2006年06月09日
17:17
おんちゅう
23年前以後の全ての写真が家族と共に笑顔で写っている写真だとしても彼女は「無自覚な被害者」? 基本的な部分では写真なんかどうでもいいと思うけど。
2006年06月09日
17:22
安斎利洋
それは、「人間は、もしかすると自分の知らないなにものかに捕らえられた奴隷なのかもしれない」と考える想像力をもつのが、良いと思うか悪いと思うか、という問題です。
2006年06月09日
18:08
びすけっと
逆に,専業主婦こそ文化の担い手である,という説は?
2006年06月09日
18:16
KJ
正直子供が生まれたばかりの頃は、もう朝から晩…いや、深夜の授乳もあり、一日中子供の世話ばかり。
とても写真どころの話じゃない。ダンナは毎日のように写真を撮るけど、私はクッタクタで写真の整理どころじゃない。
落ち着いた頃にチョット整理をしてみたものの、時代はデジタルの世界へ…
怠慢な母で子供達には申し訳ないけど…
家事を後回しにしている私の家には、小さい頃の子供のアルバム少々、山積みの未整理写真、それにCDに焼き込まれた画像(これは誰が整理するのか?)
カメラがない国・ない時代、みんなボロボロになりながら子供を育てていた。
と思うと写真がなくてもダイジョブか?怠慢な母を許せ息子よ!
2006年06月09日
18:18
しゅわっち
>逆に,専業主婦こそ文化の担い手である,という説は?
そう。僕もそういう意見も捨てがたいと思ってる。特に食事。どっちかの親が家にいないと家庭の食事はどうしてもお粗末になる。子供の舌がいい加減になる。何十年後かには、国の食事文化が衰退する。
英語圏がいい例ですよね。
両方とも働きに出る生活習慣が早くからあったことと、現在英語圏の料理がもっともまずいこととは大きな関係があると思う。
2006年06月09日
18:24
安斎利洋
>逆に,専業主婦こそ文化の担い手である,という説は?
文化は専門家のものだなんて思ってないので、しゅわっちさんと同じように家事労働者が文化の担い手である、というのは本来あるべき姿だと思います。
僕が言いたい力点は「専業」ってところで、端的に言うと専業主婦が就職、復職する道をとざされている、とざされていてもいいと思われているところです。
家事労働は、もっと分散できるでょしょう。老人も余ってるんだし。みんな、家事したいし。
2006年06月09日
18:35
びすけっと
真剣に働かない一つの理由は130万だかの壁ですよね.それを超えると扶養家族じゃなくなって,保険とかいろんな経費がかかる.ところが,今回から配偶者特別控除がなくなったので,その利点は少しだけ減りました.僕はとばっちりだと思うけど.
ただ,年金を考えると,130万に収まるように働くよりも,がっつり稼いだほうが,ちゃんともらえるそうです.おばさんが,残念がってました.おばさんの年代だからかもしれません.若い世代はどっちみち年金はバカらしい.
2006年06月09日
18:38
びすけっと
専業主婦という名前が悪いかもしれない.
有閑マダムって言ったら怒られるかなぁ.
2006年06月09日
18:38
安斎利洋
そうなんですよ、専業主婦は国策なんです。加害者は国なんです。
2006年06月09日
18:39
チクリン
ちょっとずれるかもしれませんが、専業主婦が問題なのは、まわりから孤立してしまうということだと思うんです。私の育った田舎では、たとえば子供たちは地域に育てられるという面がありました。そういうところでは子育てはそんなに孤独なことではないし、家事労働だって隣近所でいっしょに餅ついたりとか、一人の営為とはいえなかったです。
もちろん地域共同体の閉塞感というのもよくわかっているつもりですけれど、「誰かのために」というのを常に意識し続けなければ維持できないような核家族的な専業主婦は悲劇的です。
>「人間は、もしかすると自分の知らないなにものかに捕らえられた奴隷なのかもしれない」
核家族的な専業主婦の場合、ほうっておいてもこういう想像力が顕在化してしまうんじゃないですかねえ。
2006年06月09日
18:44
安斎利洋
核家族でない専業主婦、というと、どうしても嫁姑の争いを思い出しますね。それよりは核家族のほうがいい、ってことなんじゃないかな。
2006年06月09日
18:48
安斎利洋
ケンカ売ってるわけじゃないんだけど(でもやっぱりケンカ売ってるのかな)。
せっかくだから、思考実験として哲学的に考えたいんだけれど。
僕は、専業主婦というのは女子割礼のメタファーだと思うんです。
彼女たちは被害者か。それとも、一生危険な誘惑に落ちないですむので、幸せか。
女性器切除
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4
2006年06月09日
18:57
びすけっと
奥さんが資格をとって,バリバリ働いて,事務所も開いちゃって,旦那はものすごく嫌がっているという話を聞いたことがあります.自分が家で偉そうにできなくなるからじゃないか,だそうですが.
そういう男が多いということを問題にしている?
2006年06月09日
18:59
ビスケットさまが言われるとおり、税制の問題が大きいでしょうね。
独身でいるより結婚していることが優遇され、子供がいないよりいる方が優遇される。
離婚して生活が苦しくなるくらいなら、まだ専業主婦をしているほうを選択してしまう。
そして、ふと気づいた時には、人生のほとんどが専業主婦で終わってしまう。
しかしながら、現代では、したくないのにもかかわらず、専業主婦で過ごす女性は減少しているのではないでしょうか。
もはや、この問題は、国の問題でも地域の問題でもなく、本人の問題とも言えるでしょうね。
2006年06月09日
19:06
安斎利洋
>そういう男が多いということを問題にしている?
誰が「専業主婦」を作ったのかというと、それを望んだ男がとか、それを望んだ女とか、国家とか、いろんな言い方ができると思うけれど、文化っていうのはゲームだから、そこに根拠はないのかもしれない。でもルールを変える必要がないと思っているのが、そういう男たちであることは確かですね。
もっとも、「専業主婦」の生物学的根拠は「おっぱい」でしょうね。
2006年06月09日
19:08
安斎利洋
>もはや、この問題は、国の問題でも地域の問題でもなく、
>本人の問題とも言えるでしょうね。
僕も、まったくそうだと思う。
2006年06月09日
19:37
安斎利洋
>そういう男が多いということを問題にしている?
コメントしなおし。
なんで世の働き盛りの社会的地位のある男たちは、奥さんのために仕事を作らないんだろう。
2006年06月09日
19:57
びすけっと
仕事って大きく2種類に分かれると思うのですが,お金のためと,自己実現みたいなやつ.前者だったらパートタイムをやるし,後者だったら結婚前からずっとやっている仕事を続けてて,お金ぬきで世の中のために立っている.
うちの近所の奥さんはボランティアとかやってますね.そういうのじゃだめですか?
2006年06月09日
19:58
年齢的に、地位のある男性の母親の多くは専業主婦であって、そのマザーコンプレックスというか、一種の憧れがあるのでしょうね。
専業主婦であった母親を見て、専業主婦になりたくないと思う女性は大勢いても、その母親を否定する男性は殆どいない。
2006年06月09日
20:21
安斎利洋
>うちの近所の奥さんはボランティアとかやってますね.
>そういうのじゃだめですか?
仕事は、失敗したときの逃げ道がないほうがいいですよ。
そのほうが、いい仕事ができる。
2006年06月09日
20:56
びすけっと
> 専業主婦であった母親を見て、専業主婦になりたくないと
> 思う女性は大勢いても、その母親を否定する男性は殆どいない。
なるほどー.
> 仕事は、失敗したときの逃げ道がないほうがいいですよ。
> そのほうが、いい仕事ができる。
絵本読み聞かせ会みたいなやつで,小学校に朝の時間に行って,先生に時間的な余裕を与えてくれる.プロの絵本読みになれたらすごいとは思いますが,普通は経済的には成立しないですからね.
そういう人たちも,カテゴリー的には専業主婦だけど,社会のなかでちゃんと重要な役割を持っている.
2006年06月09日
21:12
安斎利洋
>カテゴリー的には専業主婦だけど,社会のなかでちゃんと重要な役割を持っている.
社会のなかで重要な役割を持っている人が食っていける地域経済の仕組みを作る、というようなことをすべきなんじゃないのかなー。
2006年06月09日
21:31
金銭的やり取りが無いから、その姿勢が美しいという評価もありますね。
金銭を目的としない美学は、経済社会の中で通用するのでしょうか。
通用して欲しいとも願うけれど、ボランティアの建前を強調してしまうと、いつまでたっても経済的な枠組みに填め込む事はできないし、直接的な地域経済への貢献は全く期待出来ない。
2006年06月09日
21:34
追伸
いつの間にやら、この問題が国や地域の問題にすり替わってしまった。あ〜あ、自己矛盾。
2006年06月09日
21:50
びすけっと
Viscuitを教育機関に売り込まない,なぜなら教育はお金にならないから.という会社の方針なんですよ.だから,「食っていける」というのは非常に賛成したい:-)
だけど,お金がある家庭とそうじゃない家庭の2極化がどんどんすすむと思うのですが.
2006年06月09日
22:44
noriko
今日は何度か足あとを付けながら・・・考えてました、専業主婦。
私は典型的な専業主婦どころが、卒業してすぐに結婚、勤めの経験がない、社会経験のないままずっと専業主婦。
所謂無自覚なまま、家事と子育て一筋に疑問もなく、満足した生活を5年前まで。
5年前ふとしたことで始めたボランティアから仕事へ。
NPO団体と言うことでお給料はほんの僅かではありましたが、それでもお金を貰うと言うことへの背水の陣の気持ちの毎日でした。何度胃が痛くなって医者に行った事か・・・でも、充実した時間でした。
今はまた専業主婦・・・でも、以前の専業主婦だった頃と違って、物足りなさが残ります。
> 専業主婦であった母親を見て、専業主婦になりたくないと
> 思う女性は大勢いても、その母親を否定する男性は殆どいない。
・・・と思っていたのですが、今日息子が彼女を連れてきて、仕事をしていた母親を自慢していることを知りました。
2006年06月09日
22:46
>なぜなら教育はお金にならないから.という会社の方針なんですよ.
正確には、お金にしたくないと言う事ですか?
採算が合わないという事でしょうか。
>食っていける」というのは非常に賛成したい
賛成ー2
2006年06月09日
22:55
>norikoさま
議論は、まずは過激なくらいでないと進まないという私の信念から、やや表現が過激になっておりますが、どうぞお許し下さい。
息子が専業主婦の母親を否定しないのであって、仕事をする母親を肯定しないという事ではありません。
でも、どうぞ息子さんに聞いてみて下さい。
自分の妻が働いている事を望むかどうか。
家庭生活に実感が湧かない男性の多くは、働くことは素晴らしい事だと考えますが、様々な事情で、徐々に専業主婦になってほしいと考える男性が増えて行くのが現状ではないでしょうか。
2006年06月09日
23:02
ユミ
えーーと、
専業主婦をやったことない傍若無人から一言。
いいオトナが他の人に食べさせてもらってるって、どーなの?
いいオトナが他の人にごはん作ってもらって自分の子どもの世話をしてもらってるって、どーなの?
と、単純に国策も地域社会への貢献も関係なく思います。
自立を手に入れるためにはやはり働くべきでしょう。。
うちでも外でも、男の人も女の人も。
国はそのための助成を推進するような政策取るべきですよね。
あーーー。。コレって石投げられそーな発言だ。
ということだけは自覚していますです。
2006年06月09日
23:25
noriko
>yfujiさま
>息子が専業主婦の母親を否定しないのであって、仕事をする
母親を肯定しないという事ではありません。
よく分っていますよ。文面からお人柄も。(*^_^*)
2006年06月09日
23:36
安斎利洋
>だけど,お金がある家庭とそうじゃない家庭の2極化がどんどんすすむと思うのですが.
高齢者や専業主婦が、消費者じゃなくて生産者になるというのは、新しい経済活動圏ができて、結果的に経済全体が活性化するんじゃないかな。
>仕事をしていた母親を自慢していることを知りました。
僕の母も専業主婦からパートで働きはじめたとき、うれしかったな。なんでだろう。自分から関心がそれて、うるさくなくなったってのも、あるかもね。
>いいオトナが他の人に食べさせてもらってるって、どーなの?
ユミさん、おもしれー。僕はあんまり使わないんだけど、みなさん「括弧笑い」を補ってやりとしてますよね(笑)
でも僕は、隙あらば仕事しないでご飯食っていける有閑ムッシュになりたいもんです。専業主婦の罠って、一度そこにはまるとなかなか仕事を任せてもらえなくなることです。退路を断たれないために、ずっと仕事を続けるしかない。
主婦はボランティアでいいんじゃ、という意見の背景に、危なくてまとまった仕事任せられない、っていうのがありませんか。それは、その人の能力の問題じゃなくてペーパードライバーは危ないから。
有閑と無閑を行ききできるように、専業主婦の矯正施設、じゃなくて、専業主婦の職業訓練施設を作ったらどうなんだろう。案外天才プログラマかなんか、出てきたり。
2006年06月09日
23:54
安斎利洋
tekusukeさんが、こんな意見を言ってる。勇気出るな。
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3
>専業主婦を労働市場に再び引っ張り出せば、十分どころか
>プラスサムにすらなるんじゃない
主婦の生涯教育、っていうとペン習字しか思い浮かばないご時勢だけれど、専業主婦から超一流のプログラマとかデザイナーを人材発掘・育成する事業って、面白くないですか?
2006年06月09日
23:59
Yuko Nexus6
結婚制度と戸籍制度も見直してほしいっていうか、オルタナティブをさがしたい。
写真と同じように、母には年賀状がほとんど届いていなかったという事実。
2006年06月10日
00:06
安斎利洋
結婚って、国家の装置なんですよ。これは、標準的な人生に少し亀裂が入るとわかることで、そうでないとまったく理解できない。
2006年06月10日
00:09
小林千早都
ユミさんに続き、
専業主婦になりたいと考えたこともなかった女より一言。
世の中の今のシステムは、やはり、専業主婦がいないと成り立たないようになっています。それが安斎さんおっしゃる「国策」だったんだな、と。
これから、時間はかかるでしょうが、その「国策」が否が応でも変わるように思います。世代が変われば、きっと。
二極論については、確かに過渡期としてありでしょうね。
2006年06月10日
00:17
びすけっと
> 主婦はボランティアでいいんじゃ、という意見の背景に、
> 危なくてまとまった仕事任せられない、っていうのがあ
> りませんか
生徒しかいない教室にお母さんだけで絵本を読みに行くんですよ.勇気あるなぁと思う.
青空文庫とか,源氏物語の打ち込みとか,そういうのも生活に余裕があって,スキルの高い人にやってもらえたらすごくいいと思う.専業主婦のプログラマーもいいと思うけど,それこそオープンソースの開発をやって欲しい.
専業主婦の発掘は賛成だけど,お金に結びつけなくたっていいんじゃないか,というのが僕の意見.だって,せっかく働かなくても食べられる地位を得てるわけでしょう.
社会的な貢献よりも,なによりもまず自立が大切だとおっしゃるのでしょうか.
2006年06月10日
00:24
Yuko Nexus6
主婦だけでなく、仕事をしてる人もボランティアをするのがいいし、対価を得る仕事以外の「はたらき」をすることは、誰にとっても大切なことだし、そうでないと気がつけないことも多い。発見も多い。
自立については、完全な自立というか自活を全員に求めるのは無理があるし、頑張りすぎると体と心に悪い。これは男女を問わず(鬱の増加、自殺の増加、ニートその他は、かなりここに関連しているはず)。
たとえば家事労働というのは生活することだから、だったら生きている人間全員がやるべきこと(しんどいことも、たのしいことも)
と、いう風に考えてます。
2006年06月10日
00:24
安斎利洋
みやばらさんが言っている
>誰かに撮られた自分の写真は記憶とともに自己になる。
>(外側に生まれた自分を取り込む作業)
というのに照らし合わせると、お金を得ることくらい、外部に食い込んでいる自分をしっかりと感じるチャンスってないんじゃないかと思うんですよ。
2006年06月10日
00:29
ユミ
>社会的な貢献よりも,なによりもまず自立が大切だとおっしゃるのでしょうか.
うん。
びすけっとさんは自分が稼げなくって誰かの収入で食べてる状況をリアルに思い浮かべられます?
インデペンデントでない自分に自信持てます?
あ、もちろん稼がなくても食べて行ける有閑マダムには、わたくしもココロ誘われるにやぶさかではありませぬ。
2006年06月10日
00:29
Yuko Nexus6
むかし、漫画家(私の一番尊敬する。しかし、モロにガロなので、決して儲かっているわけではない)の川崎ゆきお氏が
「金がほしい。というのは、結局社会性がほしい、ということなのだ」という名言を吐いていて、その頃主婦という名の失業者(アーティストという名のプー太郎といってもいい)だった私は、大変に共感したことでした。
私は私の経済的現状を考えると、まごうことなき主婦ですが、主婦になりきれません。家事がきらいすぎるし、誰かのためには決して生きられない!(ま、人それぞれですが)
2006年06月10日
00:42
>norikoさま
寛大なお返事ありがとうございました。
ボランティアも仕事も、一種の作業療法であって、働いている瞬間には、誰しもお金の事は考えていないというのが一般的な意識なのだろうと思います。
仕事をしている人も、ふと振り返ると、肉体的もしくは精神的に疲労したけど、家族を養えるし、まあその対価はあるか、という程度なのだろうと思います。
鬱や自殺の増加は、頑張りすぎたと言う場合も多いでしょうが、むしろ、自分の姿を回顧した時に、働く事が自分の中で消化しきれないことが原因なのではないでしょうか。
もうひとつ、頑張りすぎてニートになるでしょうか。
2006年06月10日
00:43
安斎利洋
びすけっとさんは、金の論理が夢を犠牲にするのを嫌ってほど見ていて、好きなことだけできる立場を活用しない手はあるまい、って話なんでしょうけど。
でも人間ってえてして、自由を手に入れると自由の使い方を見誤る。
もちろん、ボランティアでも厳しい仕事をする人はそれでいいと思います。でも、「本業じゃないから」といって投げ出せる可能性を断ったほうが、たいてい良い仕事を残します。
フリーソフトで、肝心のところで動かなくて、ドキュメントを読むと顔文字入りで弁解が書いてあるようなのって、僕は嫌なんだよな。
2006年06月10日
00:54
自立や社会との関係から、自己を感じ取りますか?
私は、研究や職業から、己や自由を感じた事はありません。
体の中から沸き上がる情熱で自己を感じる事は、仕事もボランティアも変わらないのではないでしょうか。
既に我を見失っている?>自分
2006年06月10日
01:11
びすけっと
僕は収入を得ていますが,会社の利益にはまったく貢献してません.大企業なんだから社交貢献ぐらいしろよ,ですね.そんななかで,なんとか利益にも貢献しようともがいているので,自立したいと思っている専業主婦と同じ構造かもしれません.んでも,せいぜいパートタイム程度のお金にしかならなくて,自分がもらっている給料なんてとてもとても.
研究の世界で,利益に結びついていない分野は少なくありません.コンピュータの研究なんて,ビジネスからどんどん乖離している.でも,研究者はある程度の人口がいて,そのなかのルールも出来上がっているので,収入を得ている感とか社会性感があります.あとは尊厳かなぁ.
絵本読みボランティアの主婦も,研究の世界みたいなコミュニティがちゃんとあれば,気持ちが充実できるのではないでしょうか.
2006年06月10日
01:14
びすけっと
> フリーソフトで、肝心のところで動かなくて、ドキュメント
> を読むと顔文字入りで弁解が書いてあるようなのって、僕は
> 嫌なんだよな。
なるほど.でも,それは,フリーソフトのコミュニティのルールがダメなんですよ.そういうのはダメソフトという烙印を押してあげる.お金は関係ない.VECTORはいい加減ですが,窓の杜は厳しいですよね.
2006年06月10日
01:21
Yuko Nexus6
>絵本読みボランティアの主婦も,研究の世界みたいなコミュニティがちゃんとあれば,気持ちが充実できるのではないでしょうか.
たしかに。専業主婦の場合、自分のはたらきが社会的に認められていない(というか、私のやってることなんか。。みたいな自己卑下とか)という妄想がはぐくまれやすいのですよね。
で、お金もらってる人の方が「えらい」って思い込んでしまう。そんなこと全然なかったりするにもかかわらず。
あと、リアルな問題として、出かける時の電車賃や、買いたいものを買う(おかし、たばこ、ジュースなどなど)お金が、自分がかせいだものではないという事実にやられて神経衰弱になっちゃうってことはあります。ま、私の個人的な体験ですが。
2006年06月10日
01:30
ユミ
なんかね、いろいろ「言いっぱなし」ですいません。
寝ます。
私が言いたかったのは、「ちゃんと働くと面白いよ」ということです。
だから、こんな面白いことに関わらずに一生を過ごすのはもったいないし、それを強制剥奪する権利はパートナーにもないんじゃないかな。ということ。
もちろん、これは家事、子育てにも言えることですが。。。
2006年06月10日
02:00
まえG
フェミニストから専業主婦は「男社会の犠牲者」だったり「女の社会進出を阻む敵」だったりいろんな扱いを受けていて、それぞれの論理はもっともだったりするんだけど...
たとえ社会的に条件付けされた結果だろうと何だろうと、いま専業主婦である人は自分なりに選択した結果であるわけで、感じ方・生き方を変えろと言われてもとまどうだろうなあとも最近思うようになりました。
配偶者控除について: 国が特定のライフスタイルや嗜好(たとえばヘテロセクシュアルなモノガミー)を特別に優遇したり、他を抑圧したりするのはやめたほうがよいと思います。が、まあ上に書いたように人の意識はそうすぐには世代交代しないということもあるので、「家計を同じくする一世帯として考えて、全体の控除額を公平にする」という意味では、「配偶者控除を受けるか、自分の基礎控除(同額)を受けるか、どちらかを選択できるようにする」というのが現実解としてよさそうに思います。(最近読んで刺激を受けた「子どもが減って何が悪い!」という本に書いてあった事の受け売りです。)
2006年06月10日
02:02
Yuko Nexus6
いま、専業主婦な人はねぇ。
これから減ると思いますが。。。どうなんだろう。それはそうと、男性はすでにもう変わり始めている!というのが最近の実感です。
2006年06月10日
02:06
安斎利洋
ボランティアやお金の話だと、話がどうどうめぐりなので、ちょっと軸をずらすと。
人間はなにかのプロフェッショナルになるべきだ、と僕は思う。それは、異論のある人もいるかもしれないけれど。
専業主婦は家事労働のプロなんだけれど、機械や流通のサポートが大きくなり、高度成長期に比べてプロとして成り立ちにくくなっている。旋盤工が、NCで職場を失うのと同じことです。仕事の需要がないのに、ポジションだけ残っている。
だから、ほかに本業をもったほうがいいんじゃないだろうか。そういう時代に入ったんじゃないだろうか。
2006年06月10日
02:18
びすけっと
いま,家に帰ってきて,奥さんに聞いて見たんですが,家事はいろんなことをいっぺんにやらなきゃならないから,自分には向いていないって.たしかに,専業主婦をエンジョイしている人は,家事をさくっと終わらせて,細切れの時間を上手に使っていますよね.そういうのに向いていて,旦那の稼ぎもよければ,そっとしておいていいんじゃないでしょうか.専業主婦のプロですね.
2006年06月10日
02:24
びすけっと
> 受けた「子どもが減って何が悪い!」という本に書いてあった
それはいいと思いますが,前提条件として,年金とか老後の制度も大幅に変えて欲しい.子供を育てるのはすごい犠牲の上にあるのですが,それにただ乗りをされてはたまらん.自分がいま年金を払うのは,自分を育ててくれた親のため.だけど,子育てとか,もっと広く未来への貢献をまったくやらなかった人は,年金をもらう資格はないと思う.
2006年06月10日
02:32
びすけっと
僕は,国を分割民営化すればいいと思う.土地はひとつなんだけど,制度の違うものが混在してる.日本Aと日本Bみたいな.で,こういうまったく相容れない(けれど相手のことは理解できる)考え方をそれぞれの国が実現して.自分はどっちの国に税金を払うか決めればいい.
2006年06月10日
02:36
Yuko Nexus6
移民を迎え入れる。
専業主婦の歴史をむしかえすと、家事のプロはおなごしさん(メイドさん)であり、専業主婦の主な役割は総務課長、渉外課長、広報課長、人事課長。。。みたいな感じだったのが明治〜戦後までの中流家庭(でなければ専業主婦はありえない)のイメージ。
で、家電の登場でメイドさんがいなくなって。。。というのが現在の専業主婦な感じがします。
2006年06月10日
02:43
安斎利洋
「子どもが減って何が悪い!」読んでないけど、そのタイトルに僕は同感。フィンランドの人口なんて数百万人だし、どう考えても人間が過密なんだから、世界的に子供を減らしながら安定する方策ねるべきだと思う。
それだけじゃなくて、子供が増えないと経済は成長しない、ってのは違うと思う。経済というのは需要と供給を作り出すゲームで、たとえば携帯電話で話したいことがあったから携帯電話が売れたんじゃなくて、携帯電話で話したいことは携帯電話が作った。
消費者と生産者が同居するモデルを作れば、子供が増えなくても、高齢者や主婦が、新しい経済圏を作るんじゃないか。アフィリエイトではなく、もっと上質で文化的な。
いまから、主婦が既存の職業につく意識改革はたいへんだけれど、逆に高齢者や主婦でも可能な仕事や、仕事を生み出す仕組みを作ればいい。
2006年06月10日
03:03
安斎利洋
>国を分割民営化すればいいと思う.
それ大賛成。国政のサービスの中には、保険会社を選ぶように分割民営化可能なものがありますね。人気のある税制モデルの国と契約する、っていう夢想は楽しい。
さらに、外務省や防衛庁(省)を民営化したらどうなるか、とか裁判所を分割民営化すると何が起こるか。小説が書けるね。
2006年06月10日
03:44
Marlbana*
ひょっとしたら最年少かもしれない25歳の独身(男)です。
友人の既婚者(女)が「結婚して子どもが生まれると旦那+子どもで、子どもが二人いるようなもんだ」って言ってました。
カノジョには、「おまえは五歳児か!」とよく言われる私は、
日本人男性もアメリカ人みたいに堂々とマザコンになれれば、専業主婦も減るんじゃないか?って気がしました。
なんか見当違いですいません。でも、なんとなく誰かと結婚したくなってきた今日この頃、なんで結婚したくなったんだろう?ってこととこのトピックがすごく関連してると思ったので、書き込みたくなってしまいました。
2006年06月10日
04:02
びすけっと
飲み屋で僕よりちょっと年上の女性が,日本は欧米にくらべて養子をとるのがすごく大変なんだ,って悲しそうに言ってました.途中で気が変わって子育てをやめないように,という政府お得意のご配慮だと思うんですが.それまでは,共働きで旦那と楽しそうに遊んでて,うらやましいと思ってみてましたが,裏では苦労されているんですねぇ.
逆の話で施設で育った友達がいるんですが,音大とか出てたらそれなりになっていただろうな,くらいの才能がありましたよ(微妙な表現かな...).
話をもどして,僕なんかはもう古い日本にどっぷりつかってしまってて,あんまりいじられたくはないですが,新しい日本を作ることは面白そうですね.住民になるかどうかはわかりませんが.
2006年06月10日
07:01
あおいきく
網野史学では女性は長らく養蚕と織物を担い、自分で稼いできたようですが、それに代わる日中の仕事がなくなってしまった。
企業社会に組み込まれると、5時、6時以降の子どもの保育を外注しなければならず、核家族では難しい。シッターで乗り切る家庭も少なくありませんが、多くは「そこまでして…」と、あきらめますね。
ワークシェアリングなどしながら、育児とゆるやかに両立している主婦も友人にいますが、このスタイルが理想に近いのかも。
いずれにしても、子どもに手がかからなくなった時は仕事がない、というのがほとんどの現実です。「養蚕と織物」に代わる、持続可能で精神的にも満たされる仕事が、もっと地域に創出されるべきだと思います。
それにしても小学校は平日昼間のPTA活動が頻繁すぎて、主婦がいなければ成り立たないようにできてます。私はフリーなんで、なんとか時間をやりくりしていますが。
2006年06月10日
10:30
jetson
ちなみに安斎さんのお母上は専業主婦でいらっしゃいますか?
純粋な疑問で〜す♪
2006年06月10日
11:58
jetson
あ、この解答はすでに上で答えられていましたね。
ごめんなさい。
2006年06月10日
11:58
安斎利洋
>ひょっとしたら最年少かもしれない25歳の独身(男)です
貴重なサンプルが飛び込んできた。
もう出来上がっちゃったわれわれの世代は実はどうでもよくて、いちばん大事なのは、25歳の世代が結婚するとき、あるいは子供ができたときに、女性が仕事をやめるか、休むか、どう処理するかという点だと思う。
2006年06月10日
12:03
安斎利洋
養子の話は、面白い。日本は、標準的な家族構成やモラルが崩れることに、非常に保守的。
>僕なんかはもう古い日本にどっぷりつかってしまってて
びすけっとさんは気づいているかどうかわからないけれど、これは古い日本というより、古い会社が作り出しているモラルなんですよ。独身でいるより、結婚しているほうが一目おかれる、とか、専業主婦を養っている男が一人前とか、そういう空気ってありませんか?
2006年06月10日
12:05
子供の数は増えなくてもいいけど、
子供の居場所はちゃんとある国であってほしい。
そして、子供を生む生まないの選択肢が、ギリギリや仕方なくではなくゆるやかに行われる国であって欲しい。仕事もそう。
男性よりも、何かをあきらめないとできないような状況は均等法などでは片付かなそうだし。公務員の応募年齢制限などから撤廃してほしい。留学も学術なんとかでも何でも、日本政府関係のは35才までだったりする。
2006年06月10日
12:19
安斎利洋
>企業社会に組み込まれると、5時、6時以降の子どもの保育を外注しなければならず、
ここが問題ですね。会議の途中で抜けてしまう人には、どうしても重い仕事をまかせられない、ということになりますから。
ひとつは、半日在宅みたいな形態をもっとやりやすくできるといい。skypeがあると、けっこう普通にチームの仕事ができますから。そういうT−Room、作ってよ>びすけっとさん
それから、保育園や学童保育が役所的なのがまずい。図書館もそうだけれど、日本の福祉施設は想像力なさすぎ。学童保育でやっていることだって、まったく教育的なことは考えてなくて、漫画をコピーして塗り絵してたりする。仕事でちょっとお迎えが遅くなると、仕事をしているのが悪いような言い方をする。自分たちの仕事の意味を理解していない。
学校もPTAという仕組みも、親が働いているというのは子供に対する愛情の欠如であると思っているフシがあるのも問題。鉛筆の一本一本にみんな手書きで名前を書いてきてください。それが愛情です、みたいな。ほんとかよ。まずい、大昔の怒りがわいてきた。
子育てを安心して外注できるような会社を、子育ての終わった専業主婦が起業できるようにすればいいと思う。子育ての現役プロが、自分の子のあとに続投するわけだから、安心だし。
2006年06月10日
12:25
まえG
びすけっとさん、
> 子供を育てるのはすごい犠牲の上にあるのですが,それにただ乗りをされてはたまらん.
そういう方にも前述書はおすすめですよ。子どもを作ろうにも作れなかった夫婦はどうなるのか?子どもは「親のための私的財」か「公共財」か?
かわいそうなのは子どもの世代ですよね。現在の賦課方式年金ではダメなのは明らかです。
> 僕は,国を分割民営化すればいいと思う.土地はひとつなんだけど,制度の違うものが混在してる.
面白いけど、公共財があるかぎりうまくいかないでしょう。
大火事が起きたときは、どの国の消防が出動するんでしょうか。
国道はどっちの国が維持するんでしょうか。
miyoriど・ドイツ露Rさん、全く同意です。
2006年06月10日
12:26
安斎利洋
>安斎さんのお母上は専業主婦でいらっしゃいますか?
僕ら(妹はjetsonさんと同い年)が小学生だった頃は、内職してました。一日中洋裁していた。そのプロセスを見ているのが、僕はけっこう好き、いまでも詳細に思い出せます。僕らが中学高校の頃に、外にパートに働きに出て、上でも書いたけどなんかうれしかった。家に帰ると、家の中に誰もいない、というのがうれしかったのかもしれない。下宿していた従姉妹の部屋で女性週刊誌見ちゃったりして。ちょっとしたヰタ・セクスアリスでした。
2006年06月10日
12:30
安斎利洋
>大火事が起きたときは、どの国の消防が出動するんでしょうか。
小説にするときは、そのあたりが面白さのポイントですね。そっちの部屋は、水かけなくていいから、みたいな。
A国外務省と契約していなかったために、選択的なサイバーテロ攻撃を受けたり。
2006年06月10日
13:34
Marlbana*
>25歳の世代が結婚するとき、あるいは子供ができたときに、女性が仕事をやめるか、休むか、どう処理するかという点だと思う。
個人的には、結婚しても仕事はやめなくていいと思うんですけど、子どもできてやめるかどうかは双方の会社の制度による所が大きいかも、と。
でも、友達連中にはいわゆるクリエイター職が多く、仕事が激務な場合、結婚を機に退職する人もいますけど、独身が多いので一般的なところはわかりません。
地元(新潟県)の女友達は結婚したり子どもできたりすると両親の援助もあってみんなサクサク辞めちゃうんですけどね。鮮魚主婦+パート率高いですねー。仕事ないし。
>子育てを安心して外注できるような会社を、子育ての終わった専業主婦が起業できるようにすればいいと思う。子育ての現役プロが、自分の子のあとに続投するわけだから、安心だし。
田舎だと双方の親いますから、需要は少ないでしょうね。
2006年06月10日
13:42
Marlbana*
>独身でいるより、結婚しているほうが一目おかれる、とか、専業主婦を養っている男が一人前とか、そういう空気ってありませんか?
とってもありますよねー、プレッシャーかけるみたいに。
よく親父に「俺がお前の歳の頃はおまえが生まれてたよ!(それに比べて、何やってんだ、おまえは)」って言われますもん。
2006年06月10日
14:23
Yuko Nexus6
営業マンの中には、客に信頼されたい一心で、結婚してないのに結婚指輪をはめてる人がいるそうです。
2006年06月10日
16:34
しゅわっち
>社会のなかで重要な役割を持っている人が食っていける地域経済の仕組みを作る、というようなことをすべきなんじゃないのかなー。
いや,だから なんども言ってますが,家の中のことをやることもきちんとした仕事なんですよ.食事を作って子供の世話をして躾をすることも..それが社会的に重要な役割じゃないということに対しては反論.
2006年06月10日
16:41
安斎利洋
だから何度も言ってますが、問題は、家の中の仕事がだんだん軽くなって、そろそろ次の仕事をしたいと思っても、そのまま主婦は家にいるしかない、という仕組がまずいって話なんですよ。子供なんて大学生になると、躾なんて関係ないし、家でメシ食うより外食のほうが多くなるに決まってんだから。
2006年06月10日
16:51
安斎利洋
補足→(笑)
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