安斎利洋の日記全体に公開

2006年06月07日
10:33
 なぜAmazonは自分を異端にしてくれないか
なぜAmazonは、自分を「風変わり」な視点に連れてってくれないか。

それについて、にしのさんがヒントをくれている。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=135095133&owner_id=63253 (最後の方)

同じことを、いろいろと言い方を変えてみると、

・ゲームは同じゲームのプレーヤーに引き込もうとする引力をもつ。
・ゲームの外にいるとゲームの挙動は無価値だ。
・デジタルデバイドをマイナス要因であると考えるのは、デジタル領域内にいるからだ。
・民法と競うNHKは、民法と同じことをはじめる。
・Amazonは、同じ本について、好きか嫌いか、どちらかになるゲームに引き込もうとする。
・競争をすると、人間はみな似てくる。

そういうことだ。

おとといこんな話をした安藤さんの頭は、もう実装モード。
この検索システム、Stand Alone SearchPlex と名づけられた。
http://feeds.feedburner.com/andohnikki?m=722
 

コメント    

2006年06月07日
10:45
大富豪家2.0
* 本棚.orgなどを見ると本と本棚の関係がわかる
* 自分が訪れたページやコピーしたテキストなどをすべて解析すると自分のキーワードが発見できる
* これらを使って協調フィルタリング/データマイニングを行ない、中心から少しはずれたところを提示する

という感じで面白い結果が出ればいいなと思っています。データは揃っているので工夫次第ではないかと。
2006年06月07日
12:42
Mike
small world は、同じ仲間とはちょっと違った所とのリンクが本質的ですね。自分でブラウズしているときは、おやっとか、ちょっと変わったところに注目がいきますが、人間の関心の持ち方って、そういう志向があるんでしょうね。
Stand Alone SearchPlex、楽しみです。
2006年06月07日
13:45
安斎利洋
ちょっと外れたところ、という近傍の処理が、けっこうポイントかもしれませんね。
コンボリューションのフィルタで、近傍にマイナスの重みをつけてエッジをつけるように、溝の作り方もポイントのような気がする。
2006年06月07日
22:35
TODO
>・競争をすると、人間はみな似てくる。

結局、仲間だからね。
2006年06月07日
22:48
安斎利洋
>結局、仲間だからね。

人間は、他人と違うものになりたいから競争するんじゃないでしょうか。ところが逆説的に、競争をすると、同じゲームに巻き込まれて似てしまう。
2006年06月08日
02:01
みまぞう
この文脈で語られていることを裏側からいうと、人は一定の価値基準からはずれ、異端者になった瞬間に、その社会的のなかでの存在ではなくなってしまうということですね。

コミュニティの中では、ゲームをやめると「異端者として存在する」のではなく、コミュニティから葬りさられ、存在すら認められなくなってしまう。

アイデンティティがあっても、「理解されないひと」は結局ひとりぼっちです。そうなったら、だれも振り向いてもくれない。(自分のルールを世界に広めることに、ゴッホはとってもへたくそ、ピカソはピカ一の戦略家でした。)
2006年06月08日
02:12
安斎利洋
みまさんのおっしゃるとおりです。
純粋に異端であれば、異端であるかどうかさえわからなくなる。

異端というのはそういう自己矛盾をはらんでいて、だから実際の異端者というのは、純異端になろうとしている過程なんだと思います。異端者は、「異端になろうとしている人」である。ピカソがすごいのは、みまさんの文脈で言うと、異端になりきらないところですね。

言葉をもてあそんでいるようだけれど、でも、実際にそうだと思いませんか。僕は、異端になろうとしているけど、ずっとmixiしてる。あー、純異端になりたい。
2006年06月08日
04:07
みまぞう
純異端派なら、ごっそり、ハーメルンの笛吹き見たいにまわりの人たちを連れ去ってしまうという手もあります。

残されたひとたちは、「いっちゃった人たちは、みんな異端になっちゃった」なんて...思う。

テレビが出現したときのラジオや映画の人たちなんかそんな気持ちだったのかなあ...?
2006年06月08日
04:11
安斎利洋
そういうの、好きだなー。問題は、絶縁した生態系をつくる最小規模のクラスタは、どのくらいか、ですね。

みまさん、ひょっとして経験者?
2006年06月08日
08:23
みまぞう
いやあ、経験はできていないと思いますが、芸術情報なんて流れはそういうふうになれるかもしれない、なんて思います。
2006年06月08日
11:17
安斎利洋
純異端の芸術は、ことごとく観測不能な孤島へと流れつき、いま歴史に残っている芸術は(ピカソを見ればわかるとおり)、母艦の派閥から離れられない俗物ばかりです。
2006年06月08日
11:48
安斎利洋
あ、「芸術情報」の話ですね。
きわどく母艦につながりつつ、離れるのが吉かと。
2006年06月08日
19:14
みまぞう
きわどくつながるが肝なのでしょうね。きわどさがめだつとなお良し。

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