安斎利洋の日記全体に公開

2005年03月29日
14:03
 沖ノ鳥島と狂牛病
海面の水位を入力、海岸線の変化を出力としたとき、この増幅装置の勾配はかなり大きなものになるわけだけれど、沖ノ鳥島は満潮時の標高が6cmで、これが水没すると日本は国土ほどの排他的経済水域を失うのだそうだ。失っては大変とばかり作った防波設備の仰々しさが、けっこう笑える。地表を離散的に塗り分けるから、こういう滑稽な景色がうまれる。

一方でBSEの全頭検査から生後20カ月以下の牛を除外する基準を容認した食品安全委員会プリオン専門調査会の発表は、人に対する感染リスクの増加は非常に低い、だそうだ。人間の生死なんていう白黒はっきりした問題を連続量で言うところが、いやらしい。

ちょっとした閾値の変化で、発病してしまう不運な人の命が、誰も知らないようなところで6cm海上に出ている風景を思い浮かべてほしいもんだ。
 

コメント    

2005年03月29日
16:52
miyako/玉簾
>沖ノ鳥島は満潮時の標高が6cm
想像するに、海が荒れた日は沈みまくっているでしょうし、
凪の日でも満潮時に(コンクリーの囲いがなければ)、
岩に向けてバタ足をしたら見えなくなるようなものなのですね。
それにしても、満潮時の標高が6cmの岩だとは。
海に出ている岩は10年でかなり小さくなります。
こんな風にかこっても波で浸食していくでしょう。
http://homepage2.nifty.com/shot/okinotori.htm

BSEに関しては「とりあえずやってみよう的になるのでしょ
うね。」最近、ますますお肉を買わなくなってきました。
2005年03月29日
23:42
安斎利洋
沖ノ鳥島を守るために妙な小細工をしたところで、海面の上昇には抗えないでしょうね。

だったら地球規模の温暖化防止対策に国家予算を割り振っても損にならない、っていう計算を、だれか専門家がやってくれると面白いんだけどな。
2005年03月30日
00:21
miyako/玉簾
取り返しがつかないことをやってはいけないのではないかと強く思いますが。>温暖化、その他
真剣に取り組むならどんどん協力するし、
その為に生活が不便になっても我慢しようと思っています。
沖ノ鳥島はあからさまに変な形ですね。
あのあたりって、どんな魚が取れるんだろう。
漁獲量多いのかなあ。沖ノ鳥島自体がパヤオ化しているのかな。
でもそんなより今後の事をよく考えなければ。
>計算を
まだ計算の段階なのか。。
2005年03月30日
09:22
あ っ こ
>だったら地球規模の温暖化防止対策に国家予算を割り振っても損にならない、っていう計算を、だれか専門家がやってくれると面白いんだけどな。

関連記事を以下に。もっと端的に経済的枠組みのデータを検証したものもあるはず(見たことがある)のですがすみませんずいぶん昔のはなしで(この問題ははや10余年の国際的議論をしていますから)
メカニズムと記事です。記事には各報告書のリンクもあるようです。

■「地球温暖化に伴う海面上昇に対する国土保全研究会」
 報告について
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/05/050502_.html
>>>プレスリリース
http://www.mlit.go.jp/river/press/200107_12/010803/010803.html

■地球温暖化によって何かが起きてから対策をとるというやり方では、今後どういうことが起きるかを予測し、それに合わせて社会基盤や政策を調整していくより、はるかに高くつくという。(2004年6月19日 2:00am PT)Wired news
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/technology/story/20040624304.html

■国土を失う国や、日本でも海抜ゼロメートル地帯が拡大したり、高潮や津波の影響を受ける地域が増大することが考えられます。

http://www.pref.kyoto.jp/intro/21cent/kankyo/globe_prob/earthwarm/shikumi.html

■IPCC(気候変動に関する政府間パネル)地球温暖化第3次評価報告書(気象庁、2002)によると、地球の平均海面水位は20世紀中に0.1〜0.2m上昇しており、更に21世紀末までに最大約0.9m上昇すると予測されている。

http://www.data.kishou.go.jp/marine/sealev/KanshiReport2003/KanshiReportTopicsSuii.html

■北極地方の気候政策に関するACIAの報告について、ピューセンターのクラウセン所長に尋ねたところ、米国政府は強い内容を含む政策提言を望まないという答えが返ってきた。「米国政府は独自の政策を押し通すことを望んでいる」。クラウセン所長は、地球温暖化に関するブッシュ政権の政策が大きく変わることは期待していないという。(Wired news2004年11月10日 2:00am PT)
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20041111301.html
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つまり経済的にみて、海面が上昇してから(およそ100年後)措置をするより、現時点から温室効果ガス排出削減も含めた対応策にコストをかけたほうが経済的であるという結論は出ています。ただ国家レベルでどう取り組むかのビジョンが明確に出ていないのが現状です。特に記事にもありますがAの付く大国の問題は指摘されています。
2005年04月06日
02:34
大和田龍夫
「もう、牛を食べても安心か」福岡伸一(文春新書)
ISBN 4-16-660416-3 C0295 \720E
ラジオで紹介されていたのですが、
読み始めていや、バカの壁は越えられないけど、種の壁は越えるの簡単なんだなぁと。

なんか、温暖化で困るのは、南極の氷より、ロシアの永久凍土だって言っている人がいました。よく分からなくなってきました。



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