安斎利洋の日記全体に公開

2006年04月23日
23:54
 作っている過程こそ面白い
ここ数日、イアマス界隈の旅。

主な目的は未踏ソフト中間発表会。しかし、主な旅のテーマは「作品は作っている過程が面白い!」ということだったかも。

まず、名古屋からフォマールさんの個展へ。

円相への興味は、年末のフォマールさんの日記に現れる。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=68890430&owner_id=1599610
それは、静止した世界を切り抜く行為と、カメラそのものを回して描く行為と、そのふたつが渡り合う緊張の絵画へ昇華する。なんでもないことを作品の大きな詩的構築へ化していくプロセスを、僕らはフォマールさんの日記から読み取ることができわけで、ラッキーだった。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=71633977&owner_id=1599610
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=75166418&owner_id=1599610
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=78456245&owner_id=1599610
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=108556213&owner_id=1599610
これこそ、芸術の手法だ。

未踏中間発表会は、現在開発期間の真ん中で、加速度を考えるとほとんどまだ始まってな時期。苦しい現状が見え隠れするのが、むしろ楽しい。ここからどれだけ円相にいたることができるのか。それは、僕らそれぞれの課題。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=121882260&owner_id=64544&comment_count=22

最後は、イアマスの学生の所有するメディアバス(http://mixi.jp/view_community.pl?id=194053)に乗って養老天命反転地へ。この刺激的な空間も、出来上がってしまったものにすぎない。僕にとっては、円相のほうがずっと面白い。
 

コメント    

2006年04月24日
00:51
有馬純寿
IAMASでワークショプですか?

>最後は、イアマスの学生の所有するメディアバス
これ、河村くんのバスですか?
2006年04月24日
02:52
H.耕馬
「作品は作っている過程が面白い!」これに気が付いちゃった人は、制作者は三日やったら止められない病、となる。

「苦しい現状が見え隠れするのが、むしろ楽しい。」となった人はもう重症で、ドM症候群でしょう。
苦しい状況が訪れる事を、キレイに忘れてしまう人もいて、健忘症かな。

こうした病にどうやったらかかる事が出来るのか?を、初心な学生を前にして悩む今日この頃です。
2006年04月24日
05:41
Fibonacci
安斎さん、個展に立ち寄っていただき嬉しかった。またこの日記で円相の発展過程を纏めて貰って感激です。僕もすっかり忘れていたものもあります。更なる飛翔を!です。
2006年04月24日
12:19
安斎利洋
>これ、河村くんのバスですか?

そうそう。バスのコミュニティもあります。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=194053
座席後方に畳の間があったり、LANが張ってあったり、WebCamついてたり、にんにくやフライパンがぶらさがってたり、めちゃくちゃ楽しいバスでした。街中を走っていると、子供が指さして手を振ってくる。河村さんは、ミシンを入出力にした作品が面白いですね。
2006年04月24日
12:53
安斎利洋
>こうした病にどうやったらかかる事が出来るのか?を、
>初心な学生を前にして悩む今日この頃です

コンピュータを手に入れて人類が覚えたことは、すべてのことにショートカットがあるということ。生まれたときからコンピュータをもっている子供たちに過程の面白さを伝えるのは、僕らに課せられた仕事と心得ましょう。
2006年04月24日
13:03
安斎利洋
フォマールさん
他人からやってきた形が、しだいにフォマールさん独自のものになっていく過程や、取り付かれたような野生的な作業を緻密に構造化していく過程、どれもみな共感するとともに、あらためて学ぶものがありました。うかうかしていられない。
2006年04月24日
13:56
安斎利洋
大和田さんによると、
>養老天命反転地はまだ完成していなくて、自然の生長と共に
>変化していくんですね。気候、天候と共に変化しているんですよ。

作っている過程だったのか。
2006年04月24日
17:15
大和田龍夫
奈義町MOCA
http://www.town.nagi.okayama.jp/moca/
こっちの天竜寺が格好いいというか、そっちが好きでした。
が、一昨年、野間君、鈴木君と行って感動しまして・・・。
できたてより汚れているけど自然との調和がいいなぁと・。
あの状態を計算して作っていたのなら天才だろうと。
(で、天才はその計算を越えたところにあの作品が行き着く
 ことも計算をしているのかと感じました。)

ある意味
究極の放置プレー作家といいますか。
あ、作家は作品が完成してリリースしたら責任から解放されるわけですよね。普通は。なかにはずっと作品をメンテし続けている方もいたりしますね。

2006年04月25日
01:12
安斎利洋
>あの状態を計算して作っていたのなら天才だろうと。

朽ちていくものは、美しいですね。

茗荷谷を散歩していたら、廃屋と見まがうモダン建築に出くわしました。清華寮という、いわくも面白い建物。
http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/1922/115.html
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/netreport4/no_5/07.htm
興味本位で侵入すると、住民と思しきおじいさんに怒られました。
2006年04月25日
08:27
中村理恵子
>奈義町MOCA
http://www.town.nagi.okayama.jp/moca/

こんな美術館もあるんですね。その上、大阪駅からハイウェイバスが行きやすい。最近、なにかのついででないときは、バスです(笑)。

>茗荷谷を散歩していたら、
神社かとおもってずかずか入っていったら、どんどん不思議な空間でしたね。次回は、講談社敷地内の、「野間道場」にばったり出会いたい気持ちでいっぱいです。
地方都市、そして、東京都内のこうした襞にたたまれるように見え隠れする文化の急所みたいな一点。
突かないで(知らないで)どうするんだ、生きてるうちに。
ですか?(笑)
2006年04月25日
13:01
大和田龍夫
昭和の名残はなんとも悲しいかな嬉しい場所です。
都内は森さんに蝕まれていますが、
地震で壊れるのか、森さんたちが壊すのかの違いなんでしょうか?

昭和のアウラには色々なおまけがついてきて怖くもあり楽しくもあり。

「三浦町」もそうなんですよね。

昭和っていうのは「秩序」とか「伝統」というものが薄くて、欲望と効率が前面に出ているのでしょうか?バランスの不思議さが◎だと思っています。
2006年04月25日
13:26
中村理恵子
>地震で壊れるのか、森さんたちが壊すのかの違いなんでしょうか?

深いもなにも、直球できましたね。
座布団1000枚(笑)。
先日、山をこよなく愛する学友が、帰りの中央線車内で、真顔でいいます。
「マンション何て、購入してるときでないよ。食べ物@地震対策、そろそろまじめにやっときなよ。」といって下車してきました。
変わったやつです。
美大卒業して、消防署に就職しました。

2006年04月25日
22:10
大和田龍夫
火消しには美学がありますよね。
最近はあちこちの「出来事」に「美」を感じる今日このごろやっぱり「壊れかた」にも「美」というものがあると感じています。
2006年04月27日
03:09
H.耕馬
>朽ちていくものは、美しいですね。

CGは朽ちないから美しく無い(@_@)
2006年04月27日
03:12
安斎利洋
CGという分野は朽ちていくかもしれない。
2006年04月27日
03:35
H.耕馬
本当に朽ちれば、そのとき美しくなれるかしら?

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